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【なんでもゲーム見聞録】第五回 『Bloodborne』のおしゃれテキスト紹介【国士舘アニ研ブログ】

どもどもアネモネです。
今回はだいぶ前に予告しておりましたブラッドボーンのおしゃれテキストをご紹介いたします。抜粋はあくまでも筆者の独断と偏見と好みによるものとなります。悪しからず。




ブラッドボーンの大まかな概要

かの有名アクションRPG『デモンズソウル』を制作した SIE JAPANとフロム・ソフトウェアが開発したゲームで、これまでのいわゆるソウルシリーズの要素を引き継ぎつつも、個性的な要素を多分に詰め込んだ一作です。
本作の大まかな概要としては、「獣の病」という奇病が蔓延する街を舞台に主人公(プレイヤー)である狩人が病に侵され狂人となった人々を狩りながらその秘密に迫っていくというもの。

フロムゲーの見どころ フレーバーテキスト

フロムゲーを、とくにソウルシリーズをプレイしたことがある人にはお馴染みの、独特な言い回しを用いたアイテムのフレーバーテキスト。このテキストの中にはフロムソフトウェア代表の宮崎氏による独特な表現が含まれており、アイテムの魅力そしてゲームの世界観にプレイヤーを深くいざなうものです。


おしゃれテキスト1  「木の盾」

獣狩りに蜂起した群衆が使用した、粗末な木の盾

基本的に、狩人は盾を用いるものではない
なぜなら、獣の膂力に対し、それはあまりにも無力なのだ
盾はよい。だが、過信することなかれ

Bloodbone  木の盾 フレーバーテキスト 

アクションゲームではおなじみの装備である盾。それはこれまでのソウルシリーズでも同様で、敵の攻撃をパリィしたり単に防御として使われてきました。しかしBloodborneの盾はそんな通例の隙をついてきました。
テキストの後半部分、"獣の膂力に対し、それはあまりに無力なのだ"  、この1文でこれまでの盾ありきのプレイをひっくり返しました。
今作に置いて盾は無力です。全く防御ができない訳ではありませんが、あてになりません。というのも、今作ではステップ回避という独特な回避スタイルがあります。ステップは素早くスタイリッシュであり狩人という設定によくマッチしています。はじめはこの動作に戸惑ったプレイヤーが多かったでしょう、そんな時に盾を入手したら使用したいと思うのが性です。しかし、盾は無力であり過信してはいけない。
このようにテキストを通じてゲームの世界観やヒントを読み取ることが出来ます。

おしゃれテキスト2 「油壷」

投げつけた対象を油まみれにする壺
油まみれの対象は、とてもよく燃える

獣狩りに炎はつきものであり、この効果をさらに高める狩道具
獣を燃やす狩人は、浄化の興奮に酔っているのかもしれない

Bloodbone  油壷 フレーバーテキスト

今作の敵として大量に出てくる「獣」彼らの弱点は炎であり、ゲーム進行中にもそれが示唆されます。彼らの多くは獣の病に感染した人々で、健常な市民からはもちろん恐れられています。そのために一つ狩人という存在があります。
そしてこのテキストの最後の一文。
”浄化の興奮に酔っているのかもしれない”
狩人は市民にとっては強力な存在である一方、それを大義として獣を狩ること=命を奪うこと のできる己に、もしくは力に酔っているということでしょうか。
何が正義であるのかは見る側によってとはよく言われる内容ですが、正義を振るう者の心の持ちようでもあるのかもしれません。


おしゃれテキスト3 「輝く硬貨」

特に輝きを放つ雑多な硬貨

獣狩りの夜に商うものなど皆無だが
夜道に蒔けば、道導くらいにはなるものだろう

あるいは、遠い夜明けまで貯め込んでおくとよい

Bloodbone 輝く硬貨 フレーバーテキスト

本編の時間帯は夜が主で、大まかにいえば獣狩りが完了されることで夜明けが訪れるということになっています。ゲームの雰囲気は全体的に暗くずっしりしたものであるにも関わらずこのテキストのラスト一文では、夜明けの話や硬貨の本来の用途を持ち出してきます。
この輝く硬貨はただの道標アイテムにすぎません、しかし”夜明け”や”貯め込んで”という言葉を用いることでヤーナムの夜の異質さ(世界観)を補填しているのでしょう。


おしゃれテキスト4 「上位者の叡智」

上位者と呼ばれる諸々の存在
神に近い彼らの、失われた叡智の断片
使用により多くの啓蒙を与える

かつてビルゲンワースのウィレームは喝破した
「我々は、思考の次元が低すぎる。もっと瞳が必要なのだ」

Bloodbone 上位者の叡智 フレーバーテキスト

ゲームをやったこのない人からしたらさっぱりの内容です。しかしそれでもなんとなくおしゃれでかっこいいことは伝わるでしょう。
本作では度々「瞳」という言葉が出てきます(瞳を与えるとか、必要とかなんとか色々)。ざっくり瞳があれば凄いんだぁ程度に思えばいいです。
で、どうでしょう最後の一文。”我々は、思考の次元が低すぎる。”
かっこいいですよね、厨二全開です。でもそれを凌駕するおしゃれさ。
”もっと瞳が必要なのだ”なんて完全に決まってますよね。
現実世界で言えば、もっといろんな考えや価値観、見方が必要なんだって言ってるような感じです。こんなありきたりな内容をこんなにかっこよく言いまわせるのはフロムくらいでしょう。


おしゃれテキスト5 「石ころ」

ヤーナムのあちこちに転がる、まるい石ころ
適当に投げつけることができる

それ以上のことはない

Bloodbone 石ころ フレーバーテキスト

4つのテキストを紹介してきましたが、最後は石ころです。
ここまで読んで頂いた方にはこのフレーバーテキストだけ添えれば、もう私が語る必要はないでしょう。

それ以上のことはない。



今回はブラッドボーンに登場するおしゃれテキストを5つ紹介させていただきました。
プレイ済みの人からしたら、「なんでこれが入ってないんだ」とか「これの方がいいだろ」という意見が出るはずです。私もそう思います。
しかし、そうすると説明も長くなるし、何より新規の層に優しくないと思ったのでこのラインナップにしました。
少しでも気になったり、深堀したいなと思っていただけたら、これを機にプレイしてみるのもいいかと思います。ブラッドボーン自体はプレイステーションヒッツになってるので2000円くらいで買えますし。

では思いのほかあとがきが長くなってきたのでこの辺で失礼します。


↓ブラッドボーン購入ページ


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