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【今日の1曲】#8 トライ!グッドライバル! ~虎ジロウ推しのオタク語りを添えて~

国士舘大学アニ研部員のとり天です。
今回は「今日の1曲」ではありますがほぼ個人的なオタク語りです。半分エクストラ弾。もちろん曲関連の話もするのであんまり趣旨からは外れない…とは思いますが(曲の構成とかにも触れるし)。

タイトルにもある通り今回取り上げる曲は「トライ!グッドライバル!」という曲です。暴太郎戦隊ドンブラザーズという作品のキャラソン(桃谷ジロウの)です。

曲名:トライ!グッドライバル!
作詞:ミズノゲンキ
作曲:設楽哲也
歌唱:桃谷ジロウ(演:石川雷蔵)

まずはこの曲のギミックである1番から2番への移行時の転調について触れていこうかと思います。
そもそも前提としてこの曲は桃谷ジロウのキャラソンなのでキャラクター性を示すことが重要なのですが…ジロウは龍と虎の二つの人格(公式だと虎ジロウが闇ジロウ呼ばわりされてますが全然闇じゃないので個人的に虎ジロウと呼んでます)を持つため描写すべきポイントが2倍あります。そこで1番と2番で描写する人格を切り替える手法が用いられています。その上でキャラクター性の違いを前に出していくための転調という訳です。また、転調というポイントにおける表裏一体という点で言えば転調しながらも歌詞の構成が変わらないというのも転調あり曲にしては珍しい気がします。

次は歌詞についてオタク語りしていこうかと思います。
この歌詞というのがこの曲の激ヤバポイントもりもりゾーンで二次創作の逞しいオタク達が束になっても勝てない解釈パワーを誇ります。
中でも外せないのがサビ前のワンフレーズ。龍ジロウパートの1番では「声を聞いたその日からヒーローなんだ」となっています。これは龍ジロウの思想というかキャラクター性を端的に示したフレーズとなっています。本編のエピソードと絡めるならジロウが一時的にリーダーとなったドン20話「はなたかえれじい」でのドラゴンファイヤーズとしての活動でも(空回っているとはいえ)積極的な人助けをしており、(特訓シーン含め)普段のドンブラザーズより「ヒーロー」としての活動がピックアップされていたというポイントになりますかね。これもタロウに及ばないながらもジロウなりのヒーローとしてのあり方が「声を聞いたその日」から固まっていたからではないでしょうか。
2番の虎ジロウパートではサビ前ワンフレーズは「前を向くと言うのならば背後から」となっています。これだけでは何も読み取れないのですが、これも虎ジロウの思想を反映しているフレーズで虎ジロウの「タロウを倒してヒーローになる」という目的を踏まえると「目的のためなら背後からでも襲う」という意味を読み取ることができます。こちらは1番ほど端的なセンテンスではないですがキャラソンという立場を踏まえればこちらも利のある手法です。龍ジロウ側をヒーロー観の純粋さの表れとするならば、こちらは虎ジロウのヒーロー観の異質さを示すという表裏の違いを表現できているのは歌詞構成の同じ1、2番分けの功績なのではないでしょうか。
最後に個人的にオタク爆発ポイントが高いと思っている2番Aメロラストについて。「虎 龍(ドラ)備えた そばにいる必要存在」……闇とも呼ばれる(認めないけど)虎ジロウが歌ってるの本当にヤバイんですよ…。本編展開も合わせると余計に。何がすごいって本編だと虎ジロウのキャラ的にあまり言えない内面をキャラソンという立場を活かして描いてるんですよ。そんな公式にカスの虎ジロウ推しは焼かれました。ちなみにこの「虎龍(トラドラ)」というワードは曲名にも仕込まれています("トラ"イ!グッ"ドラ"イバル!)。この辺りも公式のキャラソンへの熱量が見えて良きです。

という訳で久しぶりの記事で結構オタク語りをしました。全体的に早口で喋ってそう。とはいえ実際キャラソンとしての完成度も高いのでこういうキャラソンが増えるといいなとは思います(「ROLLIN'ROLLIN'PUNK KING」の時もこの締め方してたな…)。この流れでアニメにもキャラソン増えねぇかなとも思ってます。全オタクが祈れば実現できるのでキャラソン文化流行らせたい所存です。

御読了ありがとうございました。
もしよろしければ次回の記事、他の部員の記事もよろしくお願い致します。

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