『ズートピア』の俳句一覧

こんにちは。アニメ俳句部です！

先日、X（旧Twitter）で『ズートピア』の俳句を募集したところ、89句の俳句が集まりました。この記事では、その俳句の一覧を公開します。

【イサクさん作】
土にまみれて生きる兎のように兎のように
野馬や象と狐の化かしあふ
吾の罪を語る人参春寒し
黒豹の狩りて狩られて雨しづか
ボーイスカウト清く正しく冬銀河
虫絶えて管理病棟消灯す
差別とかＤＮＡとか花粉症とか
汝の罪を語る人参春一番

【香田ちりさん作】
ズートピア行きの列車や春まぢか
狐の手借りたき事件ありにけり
一匹の遠吠えすれば雪催
暮早し印鑑を押すナマケモノ
銃弾をブルーベリーに冬うらら

【草夕感じさん作】
教会の尖塔の間を大花火
耳垂れて死んだフリする兎かな
宇宙服着たる野うさぎ宇宙の果て
野うさぎよ夢をあきらめフツウたれ
遺伝子は肉食なるや銀狐
アッパーにKO負けの兎かな
演壇の獅子の熱弁秋の声
夏帽をかぶる兎の泣きにけり
頬ついて窓の外見る兎かな
熱帯のトンネルぬけて雪の国　
ライオンの林檎かじりて来る電梯
襟元よりドーナツ出しし白サイよ
水牛の業務命令冬うらら
野うさぎの違反切符や夕間暮れ
フラッペに桜桃のせるアフリカ象
アイスキャンディー振り回す亜細亜象
子ネズミのアイスを齧る前歯かな
逮捕状の理由求むる銀狐
セメントにはまる兎の落とす影
十三夜明日のしあわせ願う象
輪の大きドーナツかわす白うさぎ
水牛の眸は赤々と雪催い
桃色のベビーカー押す狐かな
計算の得意な兎国税官
ネックレスする水牛は裸なり
2QTHD03しろうさぎ
かわうその紫紺の玉座に座りけり

【平良嘉列乙さん作】
風船を割って幸せなる田舎
原っぱの街へ特急風光る
遠足の子ら駅ビジョン見もせずに
春塵ひと拭きグランド・センザンコウ
暖かや受付事務の顎の肉
春月を三キロずらすグータッチ
パーキングメーターちんと鳴る日永
春疾風駐車違反の確認章
お巡りが春の狐を庇ったぞ

【土佐藩俳句百姓豊哲さん作】
裏側にピアノの音色山笑ふ
ベトベトなフローリングや春夕焼
シリアルを咥へる音や春の山
ガリガリとアイス咥へるハムスター
ふわふわな尻尾巻きたる兎かな
ベタベタなキッチンマット朧月
数寸のボストンバッグ山笑ふ
ドーナツが拘束器具や山笑ふ
人参のごとくのペンや春の雲
噴水の飛沫飲み干すキリンかな
自然とはありのままたる裸かな
白息や車の中に爪の痕
スカンクのお尻の毛並みカーペット
警官はパントマイマー寒灯
極寸のシフォンケーキや寒灯

【鳥田政宗さん作】
新社員のウサギに刑事務まるか
駐禁を切って切って切って春日
市長は無罪朔旦冬至の夜
ニック来る冬の日和はなんか嫌
日脚伸ぶズートピアへとやって来た
警察に不可能は無き冬北斗
竹内政貴の個人的意見に風炎
三日月や真犯人は秘書だった
ジュディ産のブルーベリーや野うさぎさん

【猫髭かほりさん作】
冬の波明日の私へ胸を張れ

【ノセミコさん作】
まだ夢の苦味を知らぬ兎の子
諦めた先のしあわせブルーベリー
うららけし鼠の国の闖入者
冬ざれて羊の野心爆発す
「ありのまま」とは明るき呪いナマケモノ

【広瀬康さん作】
なんにでもなれる余寒のズートピア
特急の車窓を拭けば雪の国
夏来る駐車違反の切符切る
天井のガラスを突き破る兎
詐欺師より警官向いている狐
ナマケモノ眺めていれば夕永し
にんじんを売るＵターンせし娘
竜胆の夜の遠吠めく青さ
弾丸でなくて実家のブルーベリー
風光る相棒とゆくパトロール

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以上です。お読みいただきありがとうございました！
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