みんな違ってみんな良すぎ
以前、noteさんのイベントで私がエッセイをどう書いているのか?というお話をさせてもらったことがありました。そのとき、
私「できれば、自分の書くエッセイに登場する人には話を書く許可を取った方が良い。そうすると後で思い出を確認するときなどに質問がしやすくなるから」
私「同じ思い出も、人によって全然説明が違うから面白い」
と、言うような話をしました。私はぼる塾の話を書いているので、あんりちゃんとはるちゃんと田辺さんに許可を取っています。ですから、私は四人分の脳みそを使って思い出を記憶することができます。また、思い出の説明も三人それぞれの個性が出て、聞くのがとても楽しいです。
今回は、そんな三人の違いをお話したいと思います。
ある日のことです。その日は田辺さんに用事があり、あんりちゃんとはるちゃんと三人でZOOMを使ってネタ合わせをしていました。
はるちゃん「そういえば、酒寄さん!田辺さんから、私たち三人がお好み焼き屋さんに行こうとした話聞きました?」
私「お好み焼き?いや、その話は聞いてないよ」
私は田辺さんから「あんり仕事の反省していたのに腐った枝豆食べたよ」という報告は聞いていましたが、お好み焼き屋さんの話は聞いていませんでした。(田辺さんに「どういうこと?」と詳しく説明を求めましたが、改めて聞いてもあんりちゃんが仕事の反省をしたのに腐った枝豆を食べた事しかわかりませんでした)
はるちゃん「じゃあ私話しますね!その日は仕事終わりにあんりと田辺さんが2人でお好み焼き屋さんに行こうって話をしていたんです」
私「うんうん」
はるちゃん「私も久しぶりにお好み焼き食べたいなーって思ったから、『行っても良い?』って言ったら二人が『良いよ!』って言ってくれて」
私「うんうん」
はるちゃん「三人でお好み焼き屋さんに行ったら、その日はお休みの日で!ガーンってなって!」
私「うんうん」
はるちゃん「そこでちょっとテンション下がって。お好み焼きの口なのにー!って」
私「うんうん」
はるちゃん「あんりはすごくお好み焼き食べたかったから不機嫌になってて!不機嫌なあんりも可愛かったです!」
私「うんうん」
はるちゃん「それから、別のお好み焼き屋さん探したんですけど、近くには無くて。じゃあ違うところに行こうってなって!そうしたら、しゃぶしゃぶがあることがわかって。じゃあ、しゃぶしゃぶ行こうってなって。お好み焼きじゃないけど、しゃぶしゃぶも美味しいからね!って!」
私「うんうん」
はるちゃん「それから三人でしゃぶしゃぶに行って。結果、しゃぶしゃぶはお肉もお野菜も食べられるし良かったね!ってなって」
私「うんうん」
はるちゃん「しゃぶしゃぶだといつもよりお野菜沢山食べられますよね!」
私「うんうん」
はるちゃん「私はビールも飲んで!三人でお肉も野菜も沢山食べて!田辺さんはデザートもいってました!あ、あんりが最後に作ってくれたおじやがすごく美味しかったです!」
私「うんうん」
はるちゃん「それで、途中であんりが枝豆頼んで」
私「うんうん」
はるちゃん「あんりが枝豆食べたら腐ってたんです」
私(私この話知ってた!)
なんとはるちゃんの話は田辺さんから聞いていた話と同じだったのです。
あんりちゃん「はるちゃん、オチまで長い」
その日ははるちゃんの話(文字ではかなり内容を省略しています)を聞いて終わりました。
後日。ぼる塾四人で集まることがありました。
田辺さん「この前はZOOM参加できなくてごめんなさいね」
はるちゃん「あの日、酒寄さんに私たちがお好み焼き屋さんに行こうってなった話しました」
あんりちゃん「田辺さんあの話してなかったんですね」
田辺さん「あら?してたわよね?」
私「ごめん、実はその話知ってた。田辺さんから聞いてた」
はるちゃん「え~!知ってたんですか?同じ話聞かせちゃって恥ずかしい!」
私「でも、最後まで同じ話だって全く気づかなかったの!田辺さんからは一言で聞いてたから、お好み焼き屋さんの話と結びつくとは思わなくて」
田辺さん「私、何て言ってたっけ?あんりが反省直後に腐った枝豆食べたよ!だっけ?」
あんりちゃん「何ですかその一言」
田辺さん「ぎゅっとしてて良いでしょ」
あんりちゃん「はるちゃんと田辺さんって説明の仕方が真逆!はるちゃんは説明し過ぎで、田辺さんはしなさすぎる」
私「とりあえずあんりちゃんが腐った枝豆食べたんだよね?」
あんりちゃん「はい。一応、私からも説明させてください!あのとき、私が仕事のことで反省していて、二人に向かって熱く語っていたんです。それで、『気持ち切り替える!私前向きになる!』って、すごく前向きになった直後に食べた枝豆が腐っていて、滅茶苦茶口が痺れたんです。あー!自分で自分のエピソードを説明するの恥ずっ!!」
田辺さん「あのときのあんり面白かったね。腐った枝豆食べてる人を面白いって言ったら悪いけど」
田辺さんは私が「今日楽しかったことある?」と聞いたときに、あんりちゃんが腐った枝豆を食べたことを教えてくれました。
はるちゃん「エピソードトークって難しい!」
私もはるちゃんタイプ(話のオチまでが長い)の人間なのでとても気持ちがわかります。
あんりちゃん「多分、お好み焼き屋さんに行こうって私と田辺さんが2人で話していたところからスタートしなくても良いんだよ。しゃぶしゃぶ屋をスタートにして、三人でしゃぶしゃぶ屋さんに行って~って」
はるちゃん「ほ~なるほど~」
田辺さん「そう思うと私のは端的でわかりやすくて良いね」
あんりちゃん「いや、田辺さんの説明ってわかりやすいというよりネットニュースの見出しみたいなんですよ。【ぼる塾あんり!反省直後に腐った枝豆を食べる!】みたいな」
田辺さん「あ~気になるね!これはクリックしちゃう!」
あんりちゃん「そういえば、酒寄さん!こんなこともあったんですよ!最近私ある占い師の人に見てもらって」
私「うんうん」
あんりちゃん「その人は人の宿命が見えるらしくて、木村拓哉さんと同じ宿命を持っている人がよしもとの芸人でいるって教えてくれて」
私「あら、あのキムタクと!」
あんりちゃん「その一人が空気階段のもぐらさんだったんです」
私「へ~そうなんだ!」
あんりちゃん「私そのことを田辺さんに話したんです」
私「うんうん」
あんりちゃん「そうしたら、あるお笑いライブで空気階段さんと一緒になって。もぐらさんが舞台袖で他の人のネタを見ていたんです」
私「うんうん」
あんりちゃん「そうしたら田辺さんがもぐらさんに近づいて行って、ネタを見ていたもぐらさんにいきなり、
田辺さん『もぐらさんとキムタクって実は同じらしいですよ」
って言って、そのとき私たちの出囃子の『乙女のポリシー』が流れて、「え?」って言ってるもぐらさんを置いて田辺さんはステージに歩いて行っちゃったんです」
私「すごいタイミング!」
あんりちゃん「話を整理すると、
田辺さん『もぐらさんとキムタクって実は同じらしいですよ』
もぐらさん『え?』
乙女のポリシー『どんなピンチのときも~』
田辺さん去る。こうなります」
私は想像して腹を抱えて笑いました。
あんりちゃん「空気階段さんは次の仕事があったのかその後いなくなっちゃってて、そのまま今になります」
私「じゃあもぐらさんは今も何でキムタクと自分が同じなのか知らないんだね」
あんりちゃん「本当に酷い女ですよ。滅茶苦茶気になる感じで終わらせて」
はるちゃん「【空気階段もぐらと木村拓哉は実は同じらしい!】ってネットニュースあったら私クリックしちゃう」
田辺さん「もしかしたら私ネットニュースの見出しを作り出す才能があるのかもしれない。自分の才能が怖いよ」
田辺さんは新たな自分の才能に震えていました。
あんりちゃん「でも、ネットニュースって見出しだけじゃなくて中身も無くちゃいけないんですよ。田辺さん書けます?」
田辺さん「二行でも良い?」
はるちゃん「え~二行じゃダメですよ!」
田辺さん「私の二行は大事なことをぎゅっと詰め込むよ。そこから読者に想像させるの」
私はそれを聞いて、以前、田辺さんの書いた二行の中に誤字があったことや、その二行で「ありがとう!サンキュー!」と同じことを日本語と英語で書き、(今日の田辺さんは矢沢永吉っぽいな)と感じたことなどを思い出しました。
田辺さん「じゃあ、本文は酒寄さんにお願いするよ!この人は長い文が書けるからね!」
私「まぁ、田辺さんよりは長く書けるけど」
田辺さん「私が見出し担当、酒寄さんが本文担当、良い役割分担だよ」
あんりちゃん「その場合、給料ってどういう割合になるんですか?」
田辺さん「私4で酒寄さん6でどう?」
それを聞いたあんりちゃんが、「田辺さんもらい過ぎじゃないですか?」って言ったら、田辺さんは、「私もそう思う」って言ってました。
おわり
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そのときのイベントです。ありがとうございました!
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