2023関東フットサルリーグ2部第1節 マッチレビュー

いやー、前回までの投稿、それなりに多くの方に見ていただいて嬉しい限りです。と同時に、毎回こんなのやるの?みたいなのを心配してくださる声もありました。
勿論ですが、毎回こんなのできるはずもないので、あまり自分に枷を付けずにやれる時にやれる完成度のものを作ることを意識したいですね。仕事と同じです。私フリーターですけど。

さて、そんな中ですが、関東フットサルリーグ2部、開幕いたしました。第1節からかなり見どころの多い、面白い試合が多かったですね。
今回は試合のレビューということで、雑感を書いてみようかと思います。

プレビューは以下の通りです!
https://note.com/angora22/n/nfb0cd59286ee

BRB vs. 栃木シティ
結果:4-4 引き分け

2部リーグの開幕戦は、一時4-1までBRBが差を広げたものの、栃木シティが追いついて4-4の痛み分けとなりました。
割と序盤から終盤まで、互いに互いのプレスがめちゃくちゃに効いてましたね。特に、BRBがまさかのダイヤ配置からのゾーンプレスを敢行し、栃木シティ的には結構対応に苦労してそうでした。実際開幕先制パンチもプレスからのショートカウンターでしたし、押し込んで押し込んでセットプレーから2点、ロングカウンターから1点。流れとしては完璧でしたし、セットプレーに関してはクオリティが光りましたね。
ただ、そこで折れずに一個一個プレス回避をする姿勢を栃木シティが見せたのが印象的でした。時間が経つにつれてBRBの一人目の迫力が薄れて、守備の回転が発生するようになると、徐々に奥をとる選手にボールが届くように。BRB的には2列目で回収したかったのだと思いますが、やや前への意識が強すぎて入れ替わっちゃうシーンが多かったかなと思います。
それでもBRBはめちゃくちゃプレスからチャンス作ってたのですが、今一つ決め手を欠いてしまいましたね。やはりチャンスが続いて決まらないと、流れ的にも結構苦しくなったりするんですが、まさにそんな感じだったかなと思いました。

<個人的MIP>
栃木シティ#25 中村魁選手
しながわの特別指定で、かつ、昨年大阪成蹊を大学日本一に導いた選手です。そんなに身体が大きいわけでもなく、かといってガタイがめちゃくちゃいいわけでもないのですが、いやぁ、上手いですね。ボールを運べて、よく見て選べて、かつ当たり負けもあんまりしない。2点目は第二PK付近からズバッと左隅を撃ち抜くシュートだったんですけど、シュートのパワーも十分でした。
大阪成蹊ってほんとにいい選手ばかりなんですけど、なんというか大学フットサル出身のロールモデルになれそうな、そんな選手でした。

AOH vs. フェニックス横浜
結果:0-5 フェニックスの勝ち

スコア自体は最終的に開きましたが、AOHさんもかなり仕上がってました。
ハーフに引いて、ゾーン気味に構えて、フェニックスの1v1アイソを完全封鎖。前半0-1で折り返したように、スペースを上手く消して、フェニックスに外の循環をさせながら機を伺う戦法はかなりハマってましたね。フェニックス的にも焦りが見えて、シュートは打てるものの、これといった決定機は少なかったように思います。
ただ、フェニックスが前半途中から、ゾーンの人と人の隙間に人を差し込んでこじ開けにいく方針転換をすると、そこの担当が若干曖昧に。加えて、ミドルレンジのシュートが守備に当たって半ば事故的にリードを許してしまい、フェニックス的にも無理せず攻められるようになったため、苦しくなってしまいましたね。そして2点目はそのゾーンの隙間を上手くついたフェニックスがねじ込んで、これで割と大勢が決してしまったかなと思います。ゾーン気味の守備の壊し方としては、割と手本になるシーンが多かったのではないでしょうか。
意図してか感覚かはわかりかねますが、フェニックスのベンチの引き出しの多さが光りましたね。

<個人的MIP>
フェニックス#12 塩浜ヒデキ選手
いやー、マジでめちゃくちゃいい選手ですよ。まず前提として、めちゃくちゃに走れて、プレスバックにすら間に合う。周囲伺いながらマーク交換もできますし、攻撃でも潤滑油的にパスをはたいて走ってまたもらう。カウンターでも綺麗にオープニングを始められる。とにかくできないことがない上に、相手の状態を見て、半ば特攻的にプレスかけることもできるんですよ。3点目なんかがそれで、相手の様子を見て自分のマーク迷わず捨ててボールを強奪、スピード緩めずカウンター。
こういう選手がいると、監督的にもめちゃくちゃ助かるんですよね。素晴らしいプレーでした。

クエルボ埼玉 vs. シュプレモヴェント群馬
結果:1-0 クエルボの勝ち

予想通りロースコアゲームになり、ちょっと嬉しかったですね笑。試合内容も大方の予想通り、めちゃくちゃゆったりゆったり。得点もPKですし、かなり静的な試合でした。
ただ、それ以上にこの試合素晴らしいと思ったのは、ファールとの試合関係者の向き合い方ですね。というのも、クエルボの脱力具合が相まって、結構際どいファール自体はあるんですよ。遅れていっちゃって足かかっちゃったり、変な身体の入れ方しちゃったり。コンタクトでぶつかったり。群馬も力が抜けてるもんだから、結構飛ぶんです。
ただ、群馬の選手もその場できちんと抗議はするものの、そこで収める。クエルボの選手もファールしてしまった選手に握手を求めて声をかける。審判の木村主審、峯川副審も熱くなりそうな局面は間に入って仲裁して、握手させる。
ファールのやり取りって、やっぱりチャンスと怪我という試合や選手の人生を変えかねない要素があるから、理性でコントロールするのが本当に難しいんですよ。加えて、人間の目での判断という不確定要素がありますしね。そして、そこから派生する衝突もフットボールのエモーショナルな側面ですから、感情のぶつかり合いになることが悪いとは思いません。
ただ、だからこそ、この試合の接触との向き合い方は、中々面白かったですね。

<個人的MIP>
クエルボ埼玉#11 福山諒選手
久しぶりに、この手の古き良きフィクソを見ました。パスを散らして、マイナス方向にサポートをとって、前線へパスを散らす。前に走って抜けに行くことはほとんどなくて、なんなら画面から見切れることもあるくらいの深いサポートをしてたこともありました。
今のご時世、攻撃のフィクソってほんとに絶滅危惧種で、入れ替わり立ち替わりポジションを変更するのが通例ですが、こういう選手を見ると胸が躍ります。

ロンドリーナ vs. アズヴェール藤沢
結果:6-8 アズヴェールの勝ち

まさかの乱打戦。
やっぱりこの1試合に14点入るというロマンこそが、フットサルの醍醐味の一つです。野球でも最近あんまり見ないですよね。山本由伸投手がいれば、こんなことにはならなかったのかもしれません。
試合内容としては、前半はロンドリーナが4-1で折り返します。#19前川選手をはじめとして、まあピヴォがよお収まるんですよ。そこから展開しての攻撃の組み立てに加えて、ピヴォいないサイドの活用からも点を取ってます。また、守備も光りました。アズヴェールといえばいわゆる「二人組」の関係からの突破がメインなのですが、主に3枚目で引っ掛けてカウンターを誘発。アズヴェールもチャンスをそれなりに作ってましたが、前半はロンドリーナでしたね。
ただ、後半に入るとアズヴェールの圧力が増し、一点一点追う展開に。失点した直後のロンドリーナの動揺が、少しもったいなかったですね。プレー的にも、このまま守り切るのか攻めに行くのかがチグハグになって、全体が間延びして被カウンターを誘発してしまったり、守備で様子見しちゃったりするシーンがあったかなと思います。そこをきちんと突いて同点に追いつき、逆転まで持っていったアズヴェールがさすがでした。

<個人的MIP>
アズヴェール#28 野口健吾選手
アズヴェールのピヴォも全体的に強力でしたが、2得点に加えてピヴォ当て落としシュートのアシストも。背も高くて、何より相手を見て選択できるのが素晴らしいです。1点目はやや相手ゴレイロのミスとも言えるかもしれませんが、フィクソが一瞬気を緩めた瞬間に角度のない方へターン。キレも素晴らしかったですね。

情熱ロンリネス vs. フウガバッファローズ
結果:2-1 情熱の勝ち

うーむ、これ、情熱優勝するんじゃないでしょうか笑。いや、割とマジでそれくらいの完成度でした。個人的に、開幕時点の完成度、ひいては結果って優勝の大きなファクターだと感じたのですが、どちらも素晴らしかったですね。
一方のバッファローズも流石の完成度でした。とにかく一人一人の判断が的確で、前を向く、ボールを運ぶ、走るべき時に走る、そういったことが徹底されていた印象です。終盤のゴレイロを使った攻撃も破壊力抜群で、何度も数的有利を作ってました。
ただ、情熱の良さが抜群に出てしまいましたね。なんというか、情熱の良さって色々あると思うんですが、一番は重さと走力の両立だと思うんですよ。社会人チームとは思えないほど一人一人体躯がよく、かつ走れる。練習以外の場所でも、個人レベルで身体に気を使って生活してるのがよくわかります。単に守備でも活きますし、シュートの局面でもあれだけデカい選手がブロックに入ったりすると、どうしても気にせざるを得ない。シュートの精度も落ちる。バッファローズの決定機も、割と外させてるシーンが多かったかなと思います。
バッファローズの選手的には痛い敗戦だったと思いますが、未来のFリーガーたちのここからの巻き返しにも期待しましょう。

<個人的MIP>
情熱#7 長田民斗選手
終盤、30m近く一人で独走して逆転弾をぶち込んだ選手です。縦突破の勢いもありましたし、そこからファーハイのシュート打つんかい!というスーパーゴールでした。
情熱は先ほども言った通り重さが売りなのですが、実は純粋な速さに関してはあまり強みではありません。ただ、情熱の中でも数少ない、ドリブルでの速さも出せる選手です。守備も身体の当て方と足の残し方でボールを残せますし、試合に溶け込みつつバグを起こせるという選手ですね。素晴らしかったです。


今回は以上です!
次節は7/1 @府中市立総合体育館です。
いよいよmmも開幕ということで、勝利に期待したいと思います。私はいないのですが、盛り上がる日になりますように〜!

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