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2023関東フットサルリーグ2部第12節 レビュー

12月に入り、いよいよ冬も本番になってきました。その本番になってきた中、関東2部もいよいよ佳境に。ついにあと1節を残すのみとなりましたね。
第12節は、2節以来のエコーピア児玉での開催となりました。試合ライブを覗いてみたのですが、残念ながら2節と変わらず、カクカクのボヤボヤでしたね。早稲田本庄のあたりではネット回線が引かれていない可能性もありますので、個人情報の流出を恐れる方はこの辺りに住むとよいのかもしれません。真面目な話、関東1部の試合ではある一定の画角だと見れるレベルの配信になるという実績がありましたので、個人的にはそのナレッジ共有してほしかったというところはありますが、仕方ありませんね。今回も、試合の結果表などを見ながらレビューしていきたいと思います。
真夏の連戦を終え、流石に関東2部自体の毎週の盛り上がりという点では寂しさを覚える時期ではあるのですが、各チームにとって、どんな形であれ重要な1戦が続きます。いろんな事情があれど、目の前の試合に勝つ喜び以上のものはないはず。頑張ってやっていきましょう!

プレビューです!


町田アスピランチvs.BRB
結果:3-1 アスピランチの勝ち

アスピランチが堅実すぎる勝利を納め、ついに優勝に必至をかけました。最終節、引き分け以上で勝利が確定しますし、敗北しても得失点差次第では優勝。優勝オッズは余裕で1.0代にのってきているでしょうね。
この試合も結果表見て思うのですが、マジでスコアの動き方が理想的すぎます。先制して、同点に追いつかれてもそれ以上失点は許さず折り返し。後半に入ると即座に勝ち越し、後半10分をすぎる前に3-1に。そこから10分以上膠着させてきちんと逃げ切る、というところまで。この安定感は流石というほかありません。思えば、町田のトップチームも大体こんな感じの試合ばっかりですね。個人個人のクオリティはもちろん、極限まで意思統一されたからこそ、やられる形も見慣れたものが多く、結果としてこういう試合ができるわけですね。
一方のBRBは、これで3勝3敗4分に。最終節は自力残留を掴み取りたい情熱との1戦となります。今季は37得点を奪う火力がありつつも、失点数がワースト3。特に、中々失点後の構築が上手くいかずに、ズルズル失点を重ねてしまっていますね。残留は確定しているものの、来季に向けて次節、繋がる試合をしたいところですね。

<個人的MIP>
町田アスピランチ#5 青山竣平選手
トップチーム昇格、おめでとうございます!ということで、なんと16歳でのトップチーム昇格が登場しました。直近ですと、15歳でFリーグデビューを果たした羽生選手が記憶に新しいところですが、町田も町田でとてつもない育成力ですね。しかも現在町田は王者名古屋を抑えて首位に位置付けているということで、チーム事情的なところも踏まえるとこのトップ昇格がいかに凄まじいかということが感じられます。当然トップ昇格となったことで、この試合での出場はないですし、次節も登場することはないと思いますが、ありがた…いえ、非常に残念です。
真面目な話、そういった選手と対峙できないのは残念ですが、そもそものポテンシャルであればどの選手も脅威となるクオリティ。最終節、mmとして頑張って戦っていきたいです!

情熱ロンリネスvs.AOH
結果:2-3 AOHの勝ち

AOH2連勝!
ということで、入替確定を2節連続で自力回避する結果となりました。SNSでもチーム全体の喜びが伝わってくるところで、本当に熱いなぁと思って見ていました。動画が荒かったおかげで、試合展開はうっすらとしかわかりませんが、まず開始早々に先制。10分に入る前にセットプレーなどの流れに乗って3点差になると、その3点のリードを後半に使い切るような形で凌ぎ切り、見事勝利となりました。失点数が多くなってしまっている中、2失点で抑えられたことも含め、かなり実感ある勝利と言えるでしょう。
敗れた情熱は自力での残留をここで決められず。SNSではやはりうってかわって、辛さを吐露する声もちらほらと見られました。情熱に関して言えば、何が悪いのか?ということに答えるのがおそらく非常に難しいです。ただ一つ言えるのは、関東リーグというのは、本当にシビアな世界である、ということでしょう。私も加入して2年、実感することは、「シーズン通してミスや事故がないチームが勝っていく」ということです。今の町田は間違いなくそうですし、反対に順位が下がるに従って、ほんのちょっとしたミスや事故から浮上のきっかけを失っているというところが散見されますよね。都県リーグでは取り戻せる差が、地域リーグに上がった瞬間に命取りになりかねないということは本当に今の情熱同様、実感しているところですから、多分そういうことなんだろうなと思います。
最終節、AOHが勝利→情熱が負けとなると両チームの勝ち点が並びます。得失点が31近く離れていますから、ほぼAOHが入替戦に回ることにはなってきてしまうでしょう。しかしそうなっても、3連勝で入替戦に臨めることの大きさは計り知れません。昇格を賭けて戦うチームにも大きなプレッシャーになると思いますし、AOHには頑張ってほしいですね。一方の情熱も、今年間違いなくリーグの中心となったチーム。自力で残留を決めてほしいという気持ちも少なからずありますから、好ゲームを期待します!

<個人的MIP>
AOH#17 小林直生選手
試合記録を見ると、主将の方が先制点を取っていました。前回はゴレイロの方をピックアップしたのですが、同時にこういった勝利を一番喜んでほしいのは主将です。今年度苦しんだのが誰かのせい、というわけではないと思うのですが、やはり責任を感じてしまいやすい立場であると思うんですよね。最後の試合も勝利してぜひ喜びの声を上げていただきたいということで、選ばせていただきました。

ロンドリーナvs.フェニックス横浜
結果:6-7 フェニックスの勝ち

ほぼ間違いなく、今季の名試合賞になるでしょう笑。いや、展開として硬い試合こそが本来誉められるべきですし、競技としては素晴らしいと思うのですが、スポーツ、フットサルののエンターテイメントの要素をごちゃごちゃにしてぶち込んだ試合でした。会場に到着して見ていたのですが、頭を何回抱えたかわからないくらいの展開でしたね。
前半を2-2で折り返した後半、ロンドリーナが#19前川選手などの得点で、4-2とします。この展開はロンドリーナとしてはまさにこじ開けたといった形で、個人の能力の高さもしっかり出せていましたし、素晴らしい展開でした。ベンチの盛り上がりも最高潮でしたしね。しかし、フェニックスも負けじと一点返します。まだまだわからないといった中、ここでさらに#19前川選手のゴラッソ。この時点では間違いなく私の印象に前川選手が残っていたんですがね…。5-3の中、PPを始めたフェニックス。ここからフェニックスのエースが少しずつ息をしてきてしまいましたね。#9森本選手が遠目のシュートを突き刺します。この後の展開を見ても、この1点で「あ、いけるな」って思わせてしまったかもしれません。ロンドリーナも負けじと1点返し、6-4の2点差とするのですが、更に森本選手の逆足でのファーハイというおかしなコースで1点差。こぼれ球を詰めて同点に追いつくと、残り10秒、ニアハイに森本選手がとんでもない速さのシュートを突き刺して逆転となりました。
展開としては完全にロンドリーナであったことは明白なのですが、個体だけでぶち抜いていきました。フェニックスの強さの一つ、どこでどんな展開になっても、勝ちに持っていけるという強さが出ましたね。本当に桁外れのクオリティが随所に見られ、面白い試合となりました。画質が荒いのですが、会場の雰囲気だけでも感じていただきたいですね。
かろうじて勝ちを拾ったフェニックスは2位バッファローズと引き続き並ぶ展開に。バッファローズとは得失点差2。まずはこれを超える状態で勝利できるよう、次節に挑みます。

<個人的MIP>
フェニックス#9 森本怜太郎選手
いやー、選ばざるを得ませんね。2試合で11点。とてつもないゴールゲッターです。当然ですが、ほぼ得点王は確定。まさにチームを勝たせるとはこのことですね。PPでもロンドリーナはよく守れていたと思うんですが、本当に一人で、構造とか関係なく得点を重ねました。特に最後のシュートは、ほぼ外国人選手のパワーを持ったシュートで、もう古くなってきましたがほんとにペピータを思い出しました。あれを見せられちゃうと、ちょっと本当に関東リーグにすら収まっていないなと感じるところで、個人的にはぜひFで見たいところですね。関係者の皆様、早く見つけていただきたいです。

アズヴェールvs.シュプレモヴェント群馬
結果:7-2 アズヴェールの勝ち

群馬が敗北したことによって、群馬の入替戦が確定しました。また、AOHの勝利によって最下位に回ることにもなり、苦しい状況となりましたね。
アズヴェールはmmと同様、試合に対するモチベーションを保つのが難しい状態になってしまってはいるものの、ここ数試合の多少の落胆のある雰囲気からは一転、プレーとしては切り替えて臨めていたように思います。持ち味の、3-1を活かしつつボールを保持しながら相手をずらしてゴールに向かうという形も多く見えていましたし、得点にも実際に反映されていますね。前の試合の盛り上がりがあったおかげで、若干静かな試合にはなってしまっていたのですが、それでもチームとして積み上げてきたものを残していくことの大切さは非常に感じられるところでした。
一方の群馬は入替戦へ。各都県リーグを勝ち上がった猛者と残留をかけて戦います。試合全体を通して、群馬の力の抜け方がこの試合に限っては少し裏目に出てしまったでしょうか。もちろん、メリットしかない強みというのは決してないわけなのですが、踏ん張りきれなかったというところでは、もしかしたら入替戦へ臨むにあたり、ネガティブな要因にはなるのかもしれません。この関東リーグへの入替戦は、個人的に「この国のフットサルで最も難しいコンペティション」だと思っているのですが、例外ではないでしょう。苦しい試合になると思いますが、関東2部の仲間としては応援したいところです。

<個人的MIP>
アズヴェール#10 宮崎貴史選手
この試合気になったことがあるとすれば、アズヴェールのベンチの人数が少なかったこと、でしょうか。そんな中、一番端の席に、今季のアズヴェールを象徴する選手が座っていました。こちらの連載記事にもよくご反応いただいており、ありがたい限りです。背負う背番号や、外から見ているだけでもわかるチーム内の立ち位置も含め、今季一番色々な思いを持って戦っていたのではないかなと予想します。直接対決で敗北していますので何も言えませんが、mmと全く同じ戦績で迎えている中、正直握手を交わしたい気持ちがありますね。いつも通りプレークオリティも並はずれていましたので、最終節も活躍を期待したいと思います。来季、もう一つ上の場所で戦いたいなと思いますね。

クエルボ埼玉vs.FCmm
結果:1-4 FCmmの勝ち

久しぶりの勝利!ということで、無事昨年の勝ち点を超えました。
mmとしてはクエルボのペースにだけ乗らないことを意識して臨んだのですが、一応その展開は達成できたんじゃないでしょうか。得意のドリブルも縦に立ってほぼ抜かせず、カバーも駆使しながらなんとか戦いきれましたね。大きなピンチも最小限に抑えられたように思います。
前半は1-1と硬めの折り返し。こっちの方がチャンスは多かったと思いますが、カウンターが決まらないなど、かなり苦しみました。その隙にコーナーのシュートをブロックされて独走を許し、失点。いい流れだっただけに、悔やまれる展開でした。しかし、後半からはセットプレーとピヴォを上手く活用し、3点を奪うことに成功。そこから逃げ切るという点においてはmmの専売特許ということで、なんとか勝つことに成功しました。
正直、チームとして上手くいったと言い切るには難しいシーズンを過ごす中、昨年の勝ち点を超えられたことは本当に嬉しいです。最終節の町田アスピランチ。リーグを面白くできるチャンスを得たということで、頑張って戦っていきたいと思います。一方のクエルボは最終節でロンドリーナと対戦。勝ち点が並ぶ中、一つでも順位を上げる戦いに挑みます。

順位確認


最終節に向けた順位は上記の通りです。
まずは入替戦に向けた情熱とAOHの試合が先に行われます。情熱は勝てば自力残留ですが、仮に敗北しても得失点差的に、ほぼ残留は可能でしょう。ただ、やはり自力残留の持つ意味は大きいでしょうし、ここは勝利しておきたいところです。AOHはもちろん残留の目は小さいですが、勝利して入替戦に回る価値は計り知れませんから、ぜひここで大きな勝利をまた掴みたいですね。

その後は優勝戦線に残ったチームの試合が続きます。
まず、2位タイのフェニックスが群馬と対戦。バッファローズとの得失点2を上回って勝利すれば、1部入替戦への扉が開きかけます。群馬のチーム状況からしても、フェニックスの状況からしても、この2を上回る勢いは持っているといってよいでしょう。また、町田との得失点差9を詰めて勝利すれば、優勝も見えてきますね。
次にバッファローズと栃木シティが対戦。フェニックスが仮に引き分け以下だった場合、栃木としては勝利すれば2位となり、1部のアスレサテとの入替戦へ進めます。一方、フェニックスが敗北していた場合、バッファローズはフェニックスを超える得失点で勝利すれば2位となります。バッファローズは貯金の得失点2とこの試合の得失点で、フェニックスと勝負することになります。組み合わせ、チーム状況諸々含め、かなりいい勝負ですね。また、町田との得失点差も7。これに迫れれば、優勝が見えてきます。
そして最終節の町田とmmの試合。町田は引き分け以上で優勝が確定します。
ただ、前の試合でフェニックス、バッファローズが勝利した場合、勝ち点が3チーム並んだ状態で試合が始まることに。つまり、mmが勝利すれば、この3チームの得失点差勝負となります。改めて言うと、町田とバッファローズが7点、フェニックスとの差が9点。一見町田が有利そうですが、仮にmmが3点差で勝利すれば、それぞれ下のチームは4点差、6点差で勝てばいいことになります。決してないスコアではないですし、mmが勝てば熱い展開になりますね。

つまり、最終節にして、なんとmmに熱視線が注がれるという展開になりました。私たち自身に決して順位が関係あるわけじゃないんですが、これまでの関東2部にリスペクトを持って、全力で戦い切ることだけは誓わせていただきます。

最終節は週末の12月16日、笠間体育館にて行われます。
皆様、最終節でお会いしましょう!

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