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関東フットサルリーグ2部第11節 レビュー

皆様、お疲れ様です。
ここ数日になって、やけに冷え込んできましたね。普段ならこの時期に大量に関東リーグが入っているわけなのですが、今年は夏に大量に消化したせいで、比較的ゆったりとした秋を迎えています。そんな中、ポツンと行われた第11節。早速レビューしていきたいと思います。
ただ、今回はライブ配信残念節でしたね。荒くて何がなんだがわからなかったため、試合のレビューと言ってもさほど手厚くは書けなさそうです。体育館によってこういうことがあるのは正直仕方ないのですが、物書きとしては絶望的でした。

ただ、今節F共催以外で会場となった庄和体育館なのでしたが、「結構よかった」ということだけここでお伝えしておきます。実は縦が39mしかなく、正規のピッチではなかったのですが、ハコが小さくて音が反響し、会場がいい熱気に包まれていました。ちょうど日本武道館のライブが盛り上がるのと同じ原理なのかもしれません。ベンチのバタバタやピッチの熱量がよく反響し、会場全体として熱い試合になりましたね。

そんなピッチを象徴するかのように、今節は多くの得点が生まれました。5試合で39点も入ってます。もちろん守備頑張れ!ということにはなるのですが、それだけ盛り上がりのあった紆余曲折の11節。得点王争いも含めた、大きな変動に注目してください!

プレビューはこちらです!


クエルボ埼玉vs.AOH
結果:4-5 AOHの勝ち

AOH、やりましたね!「さいたまダービー」を無事勝利で終えました。
勝ち以外は入替戦が確定というプレッシャーの中の試合で、正直ここで終わりかな…という中ではあったのですが、しっかりと意地を見せました。乱打戦にはなったのですが、こういう試合で勝ち切れたことは本当に大きいと思います。
試合の展開ですが、AOHは今まで、チームのアイデンティティとしていた4-0が逆にプレスの起点になり、自陣ゴール前で失われて失点、という切ない展開がほとんどでした。しかし、この試合ではクエルボがプレスラインの設定を定めなかったが故に、最後まで割とボールホルダーに判断の時間が残され、結果的に脱出できる場面が多かったように思います。もちろんきれいに裏を取れている場面が多かったわけではないのですが、少なくとも中途半端に失ってゴール前に迫られる、みたいな展開は大分少なくなっていましたね。
クエルボとしては、前からきっちり寄せられていたところではきちんとチャンスを作れていたが故に、最初からプレスラインを設定しておけば…という試合にはなってしまいましたね。いつも通りドリブルの突破も積極的に狙っていたクエルボでしたが、この試合限りはAOHの1v1やゴレイロもよく集中して、失点を最小限に止めました。
基本的に今まで相手の攻撃を真正面から受け止めるだけになってしまっていたAOHが、リードを奪いながら試合を進められていたのもよかったのだと思います。得点シーンがどんな感じかは画質もあり、正確にわからなかったのですが、まず勝てたことが重要なことです。
現状、残り2試合で一つでも落とせば(勝てなければ)降格という立ち位置はなんら変わりありませんし、実際のところ、決定が少し伸びただけとなってしまう可能性は正直十分あります。しかし、それでも関東2部のチームとして、意地を見せて勝利したこと、その心意気にはリスペクトを。このまま奇跡の残留なるか、注目したいと思います。

<個人的MIP>
#1 山本降維選手
今季のAOHの失点は9試合で60。それだけ苦しいシーズンを過ごしていることが窺えるわけなのですが、そのほぼ全試合でゴールを守るゴレイロです。この試合に限らず、ここ数試合でゴレイロの登録は一人。自陣で失ってのピンチを中心に、たくさんの失点を重ねつつもゴールを守り抜いてきたからこそ、この試合での勝利は嬉しいものだったのではないでしょうか。もちろん、この60失点は全てFPの責任とか、ゴレイロの責任とかそういうことではないのですが、この試合でもやはりホッとした気持ちが一入なのではないかなと感じました。

フウガバッファローズvs.ロンドリーナ
結果:3-3 引き分け

注目のF下部対決ですが、お互い譲らず引き分けとなりました。
ロンドリーナはスイッチが入るとめちゃくちゃに強くなる、というのが昨季から思っていたことなのですが、この試合はそのスイッチがバチバチに入ってましたね。前述の通り、体育館が狭くて声が反響して、一番テンション高くフットサルできる環境だったのも大きかったのかなと思います。一方で、バッファローズ応援団もいつも通り精力的に応援をしていて、関東2部でも珍しい異様な雰囲気の試合となっていました。
先制はバッファローズ。22番齋藤選手の反転からのシュートで一歩抜け出します。一方でロンドリーナもオウンゴールで1点を返し、同点で前半を折り返し。後半開始早々にロンドリーナが勝ち越しましたが、バッファローズが同点に。そして更にロンドリーナが勝ち越しましたが、バッファローズがゴール前で崩しで迫ったところを最後はロンドリーナがクリアし切れず、叩き込んで同点としました。バッファローズは引き分けでも首位との差を広げることになるため、最後はPPまで行いましたが、ロンドリーナがよく守りましたね。最後はブザービートがなくなってしまったルール改定で無効となりましたが、PP返しも成功し、あわや勝ち越しという試合をしていました。
ロンドリーナが上手くいっていた理由は、画質的にも見えなかったのですが、特にピヴォへのフィクソへの対抗と、侵入への気合のこもったマンツーマンが効いていたでしょうか。ピッチの縦が短かったのもあると思いますが、決定的なチャンスの数はかなり少なく抑えられていたように感じますね。
これでロンドリーナは残留に王手。あと勝ち点1で残留となります。一方のバッファローズはフェニックスと勝ち点が並んだだけでなく、町田と実質勝ち点で4の差に。優勝が少し遠のいてしまいましたが、あと2節。熾烈な優勝戦線にも注目です。

<個人的MIP>
#19 前川尚志選手
最後の目の覚めるような、コーナーキックからの大外シュートでの同点弾でした。比較的的確にコーナーの対応をするバッファローズでしたが、この瞬間だけ大外の守り方が遅れてしまいましたね。シュートは速く低く、ゴレイロの足元へ。ゴレイロとしては実は結構対応の難しいシュートでしたが、やはり足元で抜けてしまいました。ブラインドになってたかもしれないですね。
どうでもいいんですけど、コーナーからのシュートはベンチ目線、タイミングよく喜びやすくて、俺はめちゃくちゃ好きだったりします。助走の段階から喜ぶ準備ができるのは、コーナーからのシュートならではだったりするので、そういうところもなんかこのシュートの印象を良くしていた感じはありました。

栃木シティ vs. FCmm
結果:3-2 栃木シティの勝ち

最後まで鍔迫り合いが続きましたが、最後は若さに押し切られちゃいましたね。
試合の開始は、栃木の17mからのボレーシュートというスーパーすぎるボレーシュートからでした。うーん、試合中は色々言ってたんですけど、改めて見るとこれを止めろってのは意外と難しかったかもしれません。それくらいのスーパーゴールではあったので、まあこれはやむを得ないでしょう。
しかし、mmも11番小松選手のいつもの反転ゴラッソと、プレスからのゴールで即座に逆転。ここから試合は、ボールが両コートを行ったり来たりするオープンゲームに突入します。多分、ライブ配信者はカメラ移動が大変だったと思います。大変申し訳ございませんでした。もちろんこういう展開になると若さ溢れる栃木シティに分があるよなぁとベンチではわかっていたんですが、一方でなぜか年齢層高めのmmもこういう試合の方が活き活きし出すので、止められませんでした。そんな中、前半終了間際にこちらもコーナーの大外からのスーパーゴールが決まると、後半も2-2のままオープンゲーム継続に。両チームチャンスを作りましたが、まーこういう展開で決められないから勝てないんだよなぁと悔しい気持ちで今はいっぱいです。スコアを動かすって簡単じゃないんですけど、かといって動かさないと勝てないわけで、本当に難題ですね。
最後は球際ガチャガチャから、栃木25番中村選手の後ろに倒れながらのトゥーキックシュートで終戦。こうなるってわかってはいたんですけど、うーん、チャンスがあった分落ち着かせる方に頭が回らなかったのが失敗でした。まだまだ駆け引き、賭け事が上手じゃないというのがありますので、しっかり学んでいきたいなと思います。
栃木はこれで上位戦線を追走。少しでも上にプレッシャーをかけるという意味で、次の試合も重要です。このままどうなるか、しっかり見ていきたいと思います。

<個人的MIP>
栃木#7 岩城一真選手
その先制点のスーパーボレーを決めた選手です。いやぁ、あれはすごかった!
彼は一方で、現役の慶應生で慶應エルレイナという学生チームにも在籍しています。ちょこちょこ言っているように、私は東大さんぱちというチームに所属しており、今度試合をするわけなんですね。ああいうの見せられちゃうと、いやぁどうしようかと思わざるを得ません。
こういう大学リーグ出身の選手というのは、今や社会人リーグでは普通に見かける当たり前の光景になりました。大学リーグ愛好家としては、大変嬉しいわけなんですが、この先もこの繁栄が発展していくよう、私も頑張って大学リーグを好きでいたいと思いますね。

フェニックス横浜 vs. BRB
結果:10-3 フェニックスの勝ち

前の試合後、BRBが秒殺で2点先制していて、お、これは優勝戦線変動あるかも!と思っていましたが、その後チームでご飯を食べ終わったらフェニックスが圧倒して終わっていました。相変わらず画質がよくなくて何がなんやらという感じではあるのですが、得点推移を見ると、2-0→2-1→2-2→3-2→3-3からの後半残り10分での7連続得点で、正気の沙汰じゃないですね。何かフェニックスベンチで得点を抑制するような指示が出ていたのかもしれませんので、今後はそのスイッチをどうやったら試合前に破壊できるかも駆け引きの一つになってくると思います。
ちなみに、この勝利の結果、フェニックスはここにきてバッファローズと実質勝ち点が並ぶ結果に。得失点はバッファローズ19、フェニックス16と、こちらもいい勝負です。そして、勝ち点2の差で得失点21を積んでいる栃木が追ってくるという状況で、入替戦圏内の2位争いが熾烈になってきました。ここからは得失点も大きな影響が出るというところで、あと2試合、注目して見ていく必要がありますね。

<個人的MIP>
フェニックス#9 森本怜太郎選手
やりすぎの6得点!
ということで、一気に得点ランキング首位に浮上しました。彼の強みなんですが、ポイントはシュートの伸びと高さにあります。彼の中で意図して蹴っているかは知らないんですが、シュートがゴレイロの触りにくい足の高さの少し上か、角というコースに、その高さのままスパーンとアーチェリーの矢みたいに飛んでいくんですよ、ほんと。シュートモーション自体は割と大ぶりなんですが、どこからもいつでもそういうシュートが打てるわけで、千本ノックされるとマジで失点が積まれてしまいます。現に、シュート数はこの試合17本。リーグ全体でも2位の80本打ってます。ちなみに2位がBRBの武藤選手なのですが、この試合でシュート数は100本に到達。ほんと、シュートを打つってのは大事なのだということがよくわかる数字ですね。
得点ランキングですが、1位森本選手12点、2位武藤選手11点、3位アズヴェール三須選手10点、4位栃木西浦選手9点ということで、かなりこの4選手が優良になってきました。昇格と合わせて、こちらの戦いも注目ですね。

町田アスピランチ vs. 情熱ロンリネス
結果:6-0 町田アスピの勝ち

強し!
ということで、2位バッファローズが勝ち点を落とす中、盤石に勝ち切りました。F共同開催ということで、情熱の選手たちを中心にしっかりSNS戦略がなされていたわけでしたが、試合としては若手に軍配が上がりましたね。ライブ配信で見た町田総合体育館は、ほんとめちゃくちゃ綺麗でした。羨ましいです。
情熱側が、「いい試合はできたはずなのに…」といった趣旨の発信をされていたような気がするのですが、これこそが今季のアスピランチの強さですね。とにかく盤石、安定。相手から理不尽が飛んでくるわけではないですし、フットサル上決して守れない、攻めれないわけではないのですが、とにかくアスピランチの試合にはミスというものがほとんど見当たりません。
それを下支えしているのは、1v1。ボールを持てば一人剥がしてカバーを引き出せますし、守備でも対人でほぼ負けがありません。それは強さやクイックネスというのももちろんあるのですけれど、どちらかというと距離を詰める、視野を奪う、プレースペースを奪う「技術」に近いものになりますね。こういうのは、対策のしようがない部分も多々あり、大きな優位性と言ってよいです。一体全体、どう練習したらああなるのかは不明ですが、思えば町田の今の躍進を支えているのも下部組織出身の選手なわけで、納得の完成度でした。
これでアスピランチは勝ち点差を3に広げ、あと2試合に。優勝に大きく前進する結果となりました。一方の情熱も、残留確定は見送りに。次節、AOHとの大一番に臨みます。

<個人的MIP>
アスピランチ#5 青島峻平
この試合ハットトリックということで、素晴らしい活躍ですね。試合自体はライブ配信が終了間際の途中からで、かつ、遠目で背番号も見えるかどうかあやしめな距離だったんですが、おそらく3点目の、美しい裏抜けからの1v0を沈めたゴールだけは見ることができたかなと思います。ただ、同じ日に別の会場で6点取ってる選手がいるので、まさかの話題性が失われるということになってしまいました。町田は正式にフェニックスに抗議状を送るなどの対応を検討しても良いと思います。
冗談はさておき、首位の町田から得点ランキングトップ5がいないのとかも、町田スタイルを反映していて素晴らしいですね。誰がどうでも点が取れることほど強いことはないわけで、あと2試合、優勝へ向けて視界は良好です。最終節mmということで、なんとか土をつけたいなと思う所存でございます。

順位確認


実質順位で言うと、首位がアスピランチ。2位がバッファローズ・フェニックスで勝ち点差3で追いかけます。栃木が4位で2位との勝ち点差が2。この上位4つの優勝争いは熾烈になってきました。
そうなるときになる得失点ですが、アスピランチは得失点でも首位ということで、かなり優勝の可能性は高い形にはなっているでしょうかね。そうはいっても、まだ2節で全然返る可能性はあるわけで、注目になってきます。
逆に入替戦争いですが、群馬・AOHが残留に首の皮一枚繋がっている状態に。入れ替えの可能性のある情熱、クエルボ、ロンドリーナは次節で勝ち点を取れれば、残留が決定します。アズヴェール、mm、BRB以外は何かしらに関係あるという残り2節。いい終盤戦を期待しましょう。

次節は12/2、エコーピア児玉の12節となります!


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