ロードスター *ノンフィクション
乗るなら何がいいですかと聞くと、「俺はロードスターだね」と返ってきた。
熱いアスファルトの上に這う四輪、厚い鉄鋼のボディを震わせるエンジンの振動、力強さに似合わず丸く優しいフェイスラインで、風を切って走るオープンカーをイメージする。
先輩は若くして単身駐在していたが、本社に帰ってきて、隣の島で女上司と仲良く働いていた。
体つきががっちりしていて、野生的な顔立ち。肩周りが隆々としていて、ぎっちりと筋肉の詰まった腕が、まくったシャツから覗いている。日差しに焼かれた肌が明るい