ミュージカル「アニー」をご存知ですか。
本日は昨年の卒業生のお姉さんである岡田悠季さん主演のアニーを観劇させていただきました。
恥ずかしながら、素晴らしいミュージカルだとは知っていたものの、アニーを観劇するのは初めてでした。
開場してすぐに心地よいサックスの演奏がどこから聞こえてくるのか、会場と舞台の間のスペースにオーケストラが生演奏でアニーとその出演者の秀逸なパフォーマンスを盛り上げ、幸福感に満ち溢れる空気を演出してくれる。
コロナ禍で中止されていた生演奏が2021年に復活したということで、やはりオケの生演奏が作りだす素晴らしさは会場で実際に感じていただきたいと思った。
生演奏から幕が開き、かの有名な孤児院での場面。
小さなモリーの泣き声から孤児達の悲しい運命が、オケの生演奏と、歌、踊りで切々と胸に響き、つい涙腺が緩んでしまう。
孤児院でアニーを目の敵にし、子供達に情け容赦なく辛く厳しい生活を強いるハニガン役の須藤理沙さんの嫌われ役に徹した演技の中のコケティッシュさにも心動かされてしまう。
孤児院での有名なモップとバケツダンス。
これはこのアニーの顔として、毎年7人の孤児役の子供達の歌と踊り、演技にその年その年の個性とそのパフォーマンスがファンの話題となるというのはよく分かる。
今回のモリー役の橋本杏菜ちゃんの可愛いらしさと歌のうまさは誰もが舌を巻く圧巻の存在感で、最後まで彼女の動きや演技から目が離せない。
子供達7人での歌とダンスのテンポの良さと、激しい動きにも関わらず素晴らしいハーモニーに思わず手を合わせながら笑顔になってしまった。
そして孤児院を何度も脱走して、本当のお父さんとお母さんを探すアニー。
アニーが不況で家を無くした浮浪者達に出会うシーンで登場する、かの有名なわんちゃんサンディーを生で初めて観ることになり、その演技力に釘付けになり、人間だけでなく、わんちゃんまでこんな演技を観せてくれることに感動。
アニーが本当の飼い主か、野良犬ではないのか疑われるシーンで、アニーが思わずつけた名前に、なかなか呼んでもこないサンディが最後にアニーの胸に飛び込んだり、歌が終わるまで箱上でじっとしていられたり、きっとサンディもたくさんの中からオーディションで選ばれたスーパーワンちゃんなんだろうと感心するばかり。
そしてここから大金持ちのウォーバックスさんと出会い、なんとルーズべルト大統領にも会い、出会う全ての大人の心を魅了するアニー。
この脚本の展開の素晴らしさはルーズベルト大統領とウォーバックスさんがアニーに魅了されて、当時のアメリカの世相背景に光を当て、アニーの主題歌である「トゥモロー」を大統領とその側近達が歌い、不況にあえぐアメリカが息を吹き返す政策まで好転させるという驚きの展開が孤児院からアメリカ大統領の政策まで繋がるところに全く不自然さなどなく、寧ろワクワクドキドキのアニーの世界観の壮大さに感動させられることです。
ウォーバックスさん、グレース、ルースター、リリーの歌唱力とハーモニーは勿論、数々のシーンで七変化で登場するキャストの皆さんの歌、ダンス、ハーモニーとその演技のクオリティの高さがこのアニーの舞台を観る者全てに感動と幸福感を与えてくれるのだと、見終わった後何時間経っても様々なシーンに思いを馳せる楽しみを付加してくれます。
そして最後になりましたが、昨年他の部屋で、歌のレッスンをされている悠季さんの歌声を聴き、数々のオーディションにトライされていることは存じていました。
今回アニーの主演となり、その舞台を拝見し、あたらめてストイックな練習を重ね、完璧な自分を探求するその姿が、ここまでのパフォーマンスで人に感動を与えることに繋がるということは、幼児教育に携わる者として、努力と鍛錬を続けられることがどれだけ難しく、その偉業が人を感動させるパフォーマンスを生み出すのだという、ことを教えてくれました。
悠季さんの笑顔と演技力と澄んだ磨きあげた陶器のような美しい歌声は、ずっと全身の記憶として残り、口角を上げてくれます。
目標に向かい、明日の幸せを信じて、諦めないで努力を重ねていけば、後悔しない未来に繋がる。
ミュージカルアニー、とても小さなお子様から老若男女問わず、是非観ていただきたい、勇気と元気をもらえる、感動の作品です。
2024年5月7日火曜日まで、5月1日の休園日以外毎日12時と16時の2回公演でチームバケツの岡田悠季さんのアニーとチームモップ絢田祐生さんのアニーのダブルキャストです。
お時間のある方はまだお席がある日程もあるようなので、是非ご覧ください。
帰りの道すがら、アニーの観客の皆さんの至福の表情と子供達の嬉しそうな弾む声に、こちらも未だ幸福感さめやらず、blogでこの感動をシェアさせていただきました。
お受験のスケジュールで日々頑張っている皆さんには是非、非日常でかつ非認知能力への刺激に満ちたミュージカル鑑賞をおすすめ致します。
明日は幸せ
その幸せに向かって、できないことにチャレンジすることは楽なことではありませんが、その先にきっと素晴らしい未来があると信じられることはとても大切です。
幸せになれるお手伝いができる。
そこに向かってまた私自身も動き出したいと思います。