短歌の作り方
こんにちは。突然ですが、わたしは短歌が好きです。
作るのもやっていますが、読む方が好きです。
短歌では作ることを詠むと呼ぶので、作るのも読むのもおなじ「よむ」と言います。
これは会話で不便な面もありますが、わたしは短歌の面白いポイントだと思っていて、短歌を読める人は短歌を詠める人でもあると思います。
ただ、短歌ってどうやってできてるの?
っていう疑問は短歌を作ろうとしている人なら一度はぶつかる疑問だと思います。
わたしは、自分の短歌の作り方を文章化することで、短歌沼に陥った時に冷静に過程を思い出せるようになりました。
せっかく文章化したので、この場を借りて公開させていただきます。
自分の短歌ができるまでの工程を書くことで、短歌を書いてくれる人が増えることを祈ります。
今回の短歌
これができるまでの過程を公開していきます
必要なもの
思ったものを書き留めるもの
・紙とペンとかメモツールとか
私は無地の紙と万年筆をお供にしてます
罫線があるノートなどを使っていてアイディアが出にくい感じがしたら、コピー用紙にしてみると捨てられる手軽さと罫線にとらわれずに自由に書ける楽さで捗るかも。
タネを出す
短歌のタネを浮かべてみる。
・なんか情景を浮かべる
・キャッチ―だと感じたワードを書き留める
・自分がなにを思っているかか考えてみる
今回の歌では、Don't say "lazy"という曲の「見えないところでバタ足するんです」という歌詞を思い出したので、それを元に作っています。
連想ゲームをする
タネができたらそれを短歌にするためのパーツを増やしていく。
どんなことを伝えたいのか
どんな言葉を入れたいのか
なんかを浮かべて、些細なことでもメモとして書き出していくといいと思います。
このとき5音や7音は気にせず、単語でも文章でもなんでもいいから書いていくといいと思います。
今回の歌では下記のようなメモが残っています
見えないバタ足
みにくいアヒル
認められたい
あたしここにいるよ、気付いてよ
あたし白鳥
しぶきをあげてバタ足かます
一句に近づけていく
キーワードを5~8音くらいのまとまりにしていく
6音や8音も許容していく。そこまで外れた音にならないから。
今回の歌では
しぶきをあげて(7音)
バタ足かます(7音)
白鳥は(5音)
あたし白鳥(7音)
きみに気づいて(7音)
ほしいから(5音)
ここにいるよ(6音)
気づいてよ(5音)
などをあげました
31音にしていく
ここから一首である31音にしていく。
当然ですが、5・7・5・7・7にするとおさまりがいい。
だけど、絶対守らなければならないというわけでもなく、外した方がいい歌になる気がしたらそれも採用してよい。
今回の歌では
あたしここここにいるよ気づいてよしぶきをあげてバタ足かます
ができました
気になるところを推敲していく
一首が作れたら仕上げをしていく
音読してみてつまりがないか、書いてみたときに極端な誤読されたりしないか調整する
今回の歌では
「あたしここここにいるよ」
・こが連続してひどく読みづらい
・音読したとき「あたしここ」で一呼吸おく。
→「あたしここ」がひとつ区切れをつくっていいと思った
気づいてよしぶきをあげて
・繋がりのところがなんか気に入らない
→水しぶきにしよう
あたしここ ここにいるよ気づいてよ水しぶきあげバタ足かます(仮決定)
・ここにいるよ気づいてよの「よ」がつづくのがなんかひっかかる
・浮かばなかったので一旦終了
一度次の歌を作ったあと、思い出して繰り返してみる
・あたしここ ここだよ気付いて と思い出した
→こっちのがいいな
あたしここ ここだよ気づいて〇〇〇〇〇水しぶきあげバタ足かます
・三句目を考える
・このままだとプールの歌になるな
・白鳥の要素を取り戻そう
完成
別にいつ完成しても、また修正してもいいのでとりあえずここでいいかなと思えた段階で完成とする。
また見直したり、ほかの人に見せて気が付くこともあるので現段階で気になった点が直ればよしとしていいし、直らなくても発表して全然いい。
今回の歌では冒頭にも述べた通り、
あたしここ ここだよ気付いて白鳥は水しぶきあげバタ足かます
になりました。
もちろんこれもこれから変わる可能性もあるし、至高の歌になる可能性もあります。
さいごに
わたしは短歌を作るより、読む方が好きです。
だから短歌を作ってくれる人はみんな神です。
軽率にみんな短歌を作っていきましょう!
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