日本料理とは何か?

明治維新から150年
明治維新から「日本」という統一概念が強まり「西欧料理」に対して「日本料理」、「米飯食」に対して「パン食」、「西洋菓子」に対して「和菓子」という対立概念が生まれたわけで、概念のスタート時期を考えると同級生のようなものだから、たとえば日本人はパンじゃなくて白飯と叫ぶのは偏った見方だと思っている。歴史を紐解けば白飯もカツオ昆布出汁も、近年まで全国で一般的な食事ではなかった。「日本料理とは何か?」という問いへの具象的な答えを求められたがゆえに据えられてものであって、多様性より標準化を重んじる時代の産物だと思う。

だから、今日世界料理学会で龍吟の山本さんが日本料理とは何かの問いに、形式ではなく、日本にある四季の素材をどうおいしい料理に昇華するかだというようなことを仰った時、特定の料理法を指さないことへの見識を感じた。歴史と科学に通じている方だけある。

戦時中に外国語や外国料理を禁じたことを忘れてはならなくて、日本、国産、みたいなナショナリティばかりを確認する運動は自由を阻むものだと心配になる。問えば必ず原理主義的になる。だから、あまり問わなくてもいい。

これは、同じく第二次世界大戦で敗戦国になったドイツで、ドイツ菓子とは?と聞いたわたしに、彼の地の聡明な菓子職人が教えてくれたことでもある。

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「食のプロ」とともに「大人とこどもの食育」を広げる新しい出版社アネモス代表。
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