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実家に帰らないお盆に

今年のお盆は実家に帰らない。
大学生で家を出てから初めてな気がする。

今仕事はテレワークでほぼ引きこもり、コロナ感染してる可能性はほぼ低いと思う。両親も気にしてないようなので、帰る気満々だったのだけれど。

今週になって「帰省を自粛してください」とのチラシが町から配られて、
それを見た両親が近所の目を気にしだした。
それを聞いて、そんな時にわざわざ帰ることもないか、と、今年のお盆は東京にいることにした。


一緒に帰る予定だった妹家族。孫と遊ぶのを楽しみにしていた母はさぞがっかりしたことだろうなぁと思う。
自分が帰らないことよりも、母が楽しく過ごす時間がなくなってしまったことに気持ちが落ち込む。

残念だったね、と電話したけど、なんだか会話が雑になってしまったな。
優しく寄り添うことって苦手だ。

家族を元気にするという役割

昔から
「私が家族を元気にしてあげなきゃ」と思ってた。

恐ろしく傲慢で、上からで、書いていて自分でもびっくりするけど、ずっとそう思ってきた。

私は初孫で祖父母、両親から可愛がられた。帰省すれば家族はそりゃ喜んでくれる。
でもそれを自分の役割と思ってやらなきゃって思い続けてきた。40歳にもなって思ってるなんて、どうかしてる。

お盆、正月、そして実家の農家の仕事。自分の予定を入れず必ず実家に帰った。帰るものだと思ってたし、帰るべきだと思ってきた。それが私の役割だと。

今回初めてお盆に帰らない、を選択してみて思ったのは、

私がいなくたって、実家はそれなりに楽しくやってる。みんな元気だ。

家族のことを弱くて元気がない存在と勝手に位置付けてたかったのは私。
私がいなきゃだめだ、と思いたかったのは私。

ハッとした。

私は生まれた時から一番楽な役割にしがみついてる。

そして、それにしがみついて、大事なことから目を背けてきたんだ。


自分のことをやることから。
自分の人生を生きることから。
どうしようもない自分と向き合って、生きていくことに。

私はずっと逃げてきた。役割を全うするという形を使って。

がーん。
幼すぎる。

お盆に帰らないだけでこんなに気づいちゃうんなんて。

2020年夏、暑すぎる。

ハッとする夏、続きそうです。

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