背中のできものと、8年前の私と。
背中にできものができた。
皮膚科に行って診察してもらう。薬を塗ってもらう。「何か免疫が落ちてるとか疲れてるとかありますか」ときかれる。年末年始、仕事が忙しかったからな。だから久々に出たんだな。そんな風に思いながら、8年前を思い出していた。
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8年前の冬にも同じ場所にできものができたことがある。
当時から私は今の会社で同じ仕事をしていた。今ほど会社も大きくなく、体制も整っていなかったから、マンパワーで乗り切ってるようなところがあった。とにかく毎日必死だった。
そんな中、冬の繁忙期に私は発熱し会社を早退した。目にはものもらいも出来てたし、背中に件の発疹が出ていた。
病院に行って診察を受けてからまた会社に戻ろうとした。やらなきゃいけないことが山ほどあったから。だけど上司に止められてしぶしぶそのまま会社を休んだ。当たり前だよね。当時を思い出すと、何をそんなに必死に、とちょっと笑えるし、そんなに無理をしなくたっていいよーと思う。
けど。
あの頃の私、仕事が好きだったんだなと思い出した。だから頑張れた。頑張ってる自分も結構好きだった。
仕事の内容よりも、一緒に働く人たちとチームワークを作りながら、大変な場面を乗り越えていくのが好きだった。
どんどん伸びていく会社の雰囲気も好きだった。迷ったらやっちゃおうって雰囲気も好きだった。
その中で私にできることがあるのが嬉しかった。やればやっただけチームに貢献できるのが嬉しかった。
そんな8年前の私を思い出した。
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今はどうだろう。
会社は大きくなった。
メンバーもだいぶ変わった。
効率よく仕事ができるようにシステム化が進んだ。無駄はどんどん省かれた。一生懸命やってたことはシステムに代わられたり、「やる必要がないこと」と括られたりしてきた。
荒削りでもやってみよう!だった環境は、緻密に精度高くやることが求められるようになった。知らない人もたくさんいる。その人のいいとこも悪いとこも含めてチームワークを作るよりも、こなせる人、さらっと上手くその場に馴染める人が求められている気がする。
8年前私がみていたもの、ひかれてたものはもうあまり残ってないんだよな。そんなことを感じた。
でもこうなっていくことは数年前から想像できていた。コロナで一気に加速したとしても。
察知していながらそれにきちんと向き合わず、他にできることを増やすでもなく、折り合いをなんとかつけるだけで、行動を先延ばししてきたのは私だ。誰のせいでもないんだな。
自分に自信がないのと、自分の居場所に思い入れがあって手放せなかった。「思い入れ」というとちょっと聞こえがよすぎるな。どちらかというと「しがみついていた」だな。
この仕事だって中途半端でやれるような仕事でもないのに。
動きたい、自分を表現したい、とずっと心は言ってる。今動くか、数年後に動くか、だけな気もする。
はたまた、今ある環境に感謝できない私の内面を今こそ改めよ、ということなのかな。
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背中のできものが私に想起させたこと。
これをどうキャッチするのか、今また私に委ねられてる、2022年1月。
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