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ぼくたちはどう生きるか(サバイバル日記)

 ふと思ったんです。

 いつの時代も、サバイバルするのは大変だと。

 縄文時代から太平洋戦争、高度経済成長を経験して今に至るまで、どの時代も、その時代特有の生きづらさみたいなものがあったと思うんですよね。

 飢えとか、病気とか、戦争とか。まあ、具体的な脅威の対象は時代によって多少は違えど、いろんな本を読む限り、それはなんとなく間違いなさそうです。


 では、いまの時代の脅威とは?


 個人的には、「漠然とした不安」だと思っています。何十年か先、特に老後の不安がとても強い。

 足元の税金はどんどん上がっているのに、退職金や年金はちゃんと出るかわからない。平均八十歳ちょっとまで生きるとして、定年後の十年、二十年の生活費をどう賄えばいいのかわからない。病気になったら? 要介護者になったら? 下手に長生きすればその分お金が必要になるので、「長生きリスク」なんて言葉もあるくらいです。

 そして、そんなことを今から考えてしまう若者って情けない。

 今を楽しめ、今を生きろ。そんな風に自分自身思ってしまうのですが、やはり不安なものは不安です。精神論で不安から目をそらせるほど、ぼくは強い人間ではない。
(註:ぼくは今年三十歳になりましたが、「若者」ということで押し通します)

 じゃあ、そういった不安を乗り越えてサバイバルするためにはどうすればいいか? やっぱりね、このまま漫然とサラリーマンしている場合じゃないと思うんです。

 正直いまの給料は悪くない。同世代から見れば、ちょっと多めに貰っているくらい。そんなにブラックでもないし、まあ恵まれている方かもしれない。「お前わがままだよ!」というツッコミもあるかもしれない。

 ただ、「二十年後会社が潰れたらどうなるんだろう?」とたまに考えるんです。その頃ぼくは五十歳。ある程度特殊なスキルがあればいいけど、もしそういったものがなければ、コンビニバイト一直線です。

 怒られるのを覚悟のうえで言いますが、やっぱりいい年してコンビニバイトはやりたくない。生きていくために必要ならやりますが、出来ることならそれは避けたい。

 だって、時給千円とかですよ。ぼくは結婚して子供二~三人くらい欲しいと考えているので、それじゃあどう考えたって無理です。田舎で多少我慢すれば暮らせるかもしれないけれど、貧乏は嫌だ。わがままと言われるかもしれないけれど、清貧の生活みたいなものは勘弁です。大体バイトの場合、ちょっと病気とかになった瞬間アウトです。

 だからやっぱり、今のうちからサバイバル力を付けとかないとな、と強く思うんです。そして、サバイバル力というのはもちろん、そこら辺の野草を食ったり、鳩を捕まえたりする力のことを言っているのではありません。

 文明化されたこの日本、コンクリートジャングルでいかにサバイブするか、という力のことです。サバイバル力を付けること。それがここ数年のぼくの大きな課題なのです。投資で稼ぐか、あるいはネットのサイドビジネスで稼いでいくか? はたまた転職してガンガンキャリアを積み上げていくか。

 いろいろあるとは思いますが、早いうちに道筋をつけられれば、将来の不安をかなり抑えることが出来るのです。結果的には、大好きな読書や文章の執筆に、今以上に時間を割くことにつながるかもしれない。

 というわけで、「小説」「エッセイ」の二つのテーマに大別して運営してきましたが、今後は「サバイバル」というテーマも付け加えたいと思っています。

 不安は漠然としているから不安なのであって、対象を具体的に理解し、具体的な対策を打つことが出来れば、かなりの度合いまで抑えることが出来るのではないでしょうか? わからないから怖い。そういう意味では、幽霊とかと同じかもしれません。

 最近、『君たちはどう生きるか?』という本も流行っているし、社会全体も似たような関心を抱いているのかなと感じています。

 というわけで、新連載開始です。

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