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GTF4に見る足関の考察

2020/7/26に開催されたグラップリングの大会GTF4。

グラップリングのスピードとパワー、一瞬で勝負が決まる極めの緊張感、サブミッションオンリールールでの動きある展開、独特の延長ルールなど見どころが多くありました。

自分はファンである後藤選手(HOMIES)を応援したくクラファンしてチケット買って鑑賞しました。

後藤選手は延長ルールで惜しくも清水選手に負けてしまいましたがやっぱり知ってる人が出る大会は応援のテンションも楽しさも段違いですね!後藤さんナイスファイトでした!


さて、今回の大会では足関を極めまくった米倉選手や谷口選手のディープハーフからのヒール(ミノルロック?)など足関節が注目されました

とはいえ、身近で足関が得意な人ってそんなに多くないのでは、、、??

ということで今回はシロウトなりに足関の習得の難しさについて考察してみました。

【目次】

1.足関に精通した指導者が少ない

2.練習で試しにくい→ ケガしやすい?

3.足関の優先順位が低い(=他にやることが多い)

4.足関だけに頼るリスク

5.それでも有効で奥深い技術である足関



1.足関に精通した指導者が少ない

(※シロウトの自分が偉そうに指導者のことを語る失礼をお許しくださいm(_ _)m 指導されてる方々が自分よりはるかに足関の知識と技術があることは承知の上で書かせていただきます)

今の日本では寝技の指導者の9割がmmaプロ選手か柔術家の方かと思います。グラップリングを専門にしていてなおかつ指導者をしている人はかなり少ないのではと感じます。

現代mmaにおいて足関は下になりパウンドをもらうリスクが高いため、足関を得意とする選手は少ない印象です。

柔術では、外掛け禁止&ヒール禁止&サドルロック禁止(←?)というルール上、どうしてもグラップリングの足関の技術から少し離れてしまう部分があります。

もちろんmmaで使える足関を身に着けてる選手やノーギもやる柔術家やヒールがない分アキレス、膝十字、アンクルに精通した柔術家の方もいるかと思いますが一般的にはそこまで多くないのではないでしょうか。

他の関節技、絞め技(腕十字、アームロック、バックチョーク、三角絞めetc..)と比べると足関に詳しい指導者は少ない気がします。

指導者が少なければ、使い手も少なくなる傾向です。

2.練習で試しにくい→ ケガしやすい?

腕十字やアームロックと比べるとヒールはケガしやすい印象があります(これも技術不足なだけかもしれませんが)。「スパーで試そうとしても怪我のリスクが高いとなかなかトライできない」という人も多く、あまり足関を練習できないのでは、という推測です。

3.足関の優先順位が低い(=他にやることが多い)

組技はテイクダウン、ガードワーク、スイープ、パスガード、ポジションコントロール、フィニッシュとやることがてんこ盛り。mma選手ともなるとさらに打撃要素や壁レスも必要となります。その中でリスクが高く難易度が高い足関を優先的に取り組む、というのは難しいかもしれません

4.足関だけに頼るリスク

試合後の後藤選手のツイート。足関はパスガードしてポジションを取らずともガード、トップから仕掛けて一本取ることが可能です。しかしそれに偏りすぎるとパスガード技術やガードの技術の伸びが止まってしまうのではないでしょうか。また、しっかりとしたレスリング(トップ)とポジションコントロールができれば簡単に足関は食らわないはずです。足関と同様かそれ以上にパスガードとポジショニング、ガードワークは大事です。

9/13に行われるグラップリング大会「FINISH5」に出場する、関西屈指のグラップラー、パラエストラ天満代表の赤尾選手も過去に以下のツイートをしています


5.それでも有効で奥深い技術である足関

とまあ、1.~4.までで足関の習得の難しさを考察しましたが、今回のGTF4での足関の技術は本当に美しくてかっこよくて強かったです。

一瞬で極められる破壊力、ガードポジションからでも仕掛けられる技のエントリーのしやすさと速さ、しっかり形に入ったときの固定力の高さ(腕十字などに比べて)など足関の有効性は多くあります。特に今回のサブミッションオンリールールでは足関はかなり有効だった印象です。

足関のディティールの知識がないのでうまく表現できませんが、足関が本当に使える技術なんだと感じました。

しっかりと技を練ってmmaに落とし込む、信頼できるパートナーとのスパーで精度を上げていく、他の技術と同様に足関にも取り組む、といったことで足関の技術を上げていけたらと思います。

長くなりましたが、今回GTF4を見て感じた足関に対する考察です。ありがとうございました

2020/8/1 アンディ

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