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Paseo Magnífico 壮大な散歩 (día 12 Camino De Santiago)

7/8土 Atapuerta→Burgos

今日は宿で1番最後に僕が出発した。次の街Burgosまでの距離が短いためゆっくりでも構わない。久しぶりの大都市。メタルのコンサートやコミケのイベントがあると周りの友達が騒いでいた。僕は何をしようかな。

因みにこの旅を通して僕は田舎には住めないと思った。それはボニータな田舎街はあるけれど、大きなスーパーマーケットはないし新鮮な魚介や肉を買えず、乾いた保存食ばかりを食べたくないから。

今日は暑い。でもいつも西へ歩いているので朝日を背に受けて焼けるのはふくらはぎの後ろ側だけ。今回出発時点で日焼け止めは持ってこなかった。理由は軽量化のため。当初は曇りが多かったので良かったがやっぱり晴れてくると朝日でもふくらはぎの裏側がジリジリと焼けるように熱い。そこで仕方なくドラッグストアで小さな日焼け止めを購入。

ちなみに今回のために購入した大きな帽子は大正解。1番日焼けしたくない首を背後からの朝日から守ってくれる。一方でサングラスは全く使わない。なぜなら常に朝日を背に受けて歩いているからだ。

拳を突き上げるノリノリの人に見える
小さな村のBocateria(ボカディージョが食べれるカフェ)にて朝食。今日は優雅なモード。そこにピレネー越えの頃から見かける親子に会った。体が重そうな推定70歳の父(写真右)とそれを気遣う推定40歳の息子(写真左)。仲良くカフェを出て行く。スペインはファミリア(家族)の結束が固く、家族の時間を大事にする。僕ももっと両親や兄弟に会って話をしたり出かけたりしたい、そう想う気持ちが歳と共に大きくなるのを感じる。
今日は多少上りがあるのでトレッキングブーツに履き替えた。小さめの砂利の道ならいいが、ごろごろと大きな石がある山道になるとさすがにトレッキングサンダルではいちいち足元を気にして歩くのが疲れる。その点トレッキングブーツならがしがしとあまり気にせず歩くことができてラク。下り坂の先にゆっくりと歩く人がいる。おそらく膝が痛いのであろう。ここのところ僕は膝もつま先も絶好調。どんどん進む。
大地のうねりが見える。いつも都会に住んでいると気づかないが大地はうねっている。日頃感じることのないレベルの遠近感がたまらなく良い。
遥か先に大きな街が見える。Burgosだ。
今日は永遠と続く舗装路で堪える。でもサンダルに切り替えることで通気性が良くなりラク。また、巡礼中は通りすがりのパトカーやトラックの人も含めて皆が優しい。笑顔で手を振ってくれる。あーなんとありがたい道なんだろうかカミーノ。
それでも永遠と続く舗装路。大きいトラックが頻繁に通る産業道路を永遠と歩くのはきつい。ああ、車がなくなればいいのに。科学技術の進歩によって生み出されたそれは素晴らしいものは沢山あるけど、少し引いて眺めてみたときに本当にそれが素晴らしいかというと、どうだろう。人間のフットプリントは大きすぎる。象やキリンよりもはるかに大きな巨人となってアマゾンの木をなぎ倒しながら歩きまわっている感じ?スペインに来る前、僕は東京のMicrochipを開発する会社に勤めていた。会社のお陰でとてつもなく視野が広がり、今の自分がある点はとても感謝しているけど、グローバル経済の中で大量生産大量消費の一端を担っていることへの疑問は会社を離れた理由の1つ。顔もわからない人と値段が安いだけで取引するのはやめにしたい。
大都市へのアクセスは厄介だ。中心部へ辿り着くまでのスカートが長すぎる。そしてとてつもなく沢山のお店が目に入ってくる。でも何一つ欲しくない。このピルグリムの生活は人間をミニマリストにする。世の中の沢山あるお店のなんと無駄なことだろうか。カミーノは僧侶のような解脱の道かもしれない。僕のような地に足つかないフラフラ人間かつなるべくモノを持たない主義に磨きをかけてくれる。ほぼ全てのものが自分には必要ないと思えてくる。
唯一利用したのがATM。IberCajaで試したらなんと手数料が2€と安い!すべて50ユーロ札で出てきてしまったのはちょっと厄介だがまぁよしとしよう。
Cathedral
cathédral
Plaza Mayor
Wall art
川があって並木が美しい
すっ住みたい。。
Tapasあれこれ
右からBasqueのマウンテンバイク乗りUrko
カルガリーのプリーストSantiago
SevillaのギタリストAndy


Cathedral とPlaza Mayor、川沿いの通りなど素敵すぎて街に見惚れてました。ベンチに座ってゆっくり日が暮れるのを感じながらブログを書いていると、Urkoからメッセージ。Andyどこにいる?時計を見ると22:30! アルベルゲは門限を超えると一切入室できない。ダッシュで戻ると丁度管理人が鍵を閉めるところにタッチの差で入り込めた。Urkoには何度助けられるのか。彼は人をよく見てるし、必要な時に手を貸す。病院で用務員つまり何でも係として抜てきされているのもうなずける。

Atapuerta (A el P 11€) 8:00発
↓19.84km 6h
Burgos (Municipal 10€) 14:00着

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