見出し画像

現在のインフレの原因、その意味するところ


現在日本のみならず世界各国においてインフレが進んでいる。大体二年前のウクライナ戦争かそれより少し前の時期を皮切りに、かなりインフレが進んでいっている。日本でも不動産界隈ではインフレの話をよく聞く。なぜインフレが進んだのか?私の簡単な考察を述べたい。

インフレが起きた理由、私は格差の発展にあると思っている。以前の記事でインターネットによって格差が大きくなり半ば固定化されたと述べたが、その格差、専らアッパー層がインフレを起こしている。市場は買い手と売り手双方がいて初めて成立する。例えば不動産界隈において家の値段が上げられているが、それは値段を上げても買い手がいることを示唆する。買い手がいるからこそ売り手もその値段を設定できる。なのでそれだけ買い手として持っている金額も増えたのである。

不動産に限らず世界での多くの商品の値上がりが著しい。これは買い手もより金を多く持つようになった、という意味でもある。だが一般的に生活が苦しいという話を聞くことが多くなった。日本もそうだし、経済ナンバーワン的なアメリカでもそういう話を多く聞く。じゃあこれはどういうことか?持っている層がより持つようになったということである。つまり格差社会として金を持っている層と持っていない層がかなり強く二分されることになったのである。上の層ほどかつてないほどにお金を持っているから、その上の層に価格設定が引き寄せられるようになったのだ。
日本が最近バブル以来の株価を出しそうになったとかいう話が出てきたが、多くの人間の暮らしが良くなっていないにも関わらずこの状態になっているのは、私のこのインフレ解釈と通じているものと思っている。

もちろん、他にもインフレとして様々な要因はあるだろう。移民問題もあるだろう。だがインターネットによる格差の拡大・固定化は大きな要因だと私は思っている。

そしてこのインフレ、引いては格差社会が行き着く先は何かと問われれば、階級社会の、もっというなら上位層を中心に動く貴族主義の復活だと思っている。

階級といっても法律的に特定の人間は貴族であり、特定の人間はそうではないと定められることはない。そして特定の人間に特別に恩恵が施されることもない。だが金を持っている層、持っていない層は完全に二分され、結局それは暮らしや能力的にもはっきりと分けられる。持っている側の人間は称号はないだけで貴族と呼称しても差し支えない。出会いもインターネットがあり「類は友を呼ぶ」の原則が大きく強まったことにより、貴族は貴族同士としかつるまなくなる。
当然格差が固定化されれば、生まれた家庭環境の重要性が大きくなり、それだけ逆転が難しくなる。

平等で強烈な身分社会は目の前に迫っている、いやもうなっているのだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?