[至極のCover]State ChampsのChicago is So Two Years Agoが良すぎたのなんの
State Champs/Chicago is So Two Years Ago ってマジですか?
ああ。そういえば中学生の時、好きな音楽に出会った瞬間の高揚感てこんな感じだったな。
居ても立ってもいられなくなって。けれど聴いてるあの時は深夜で。誰かに言いたいし、けどこの感動を分かち合える人なんていないし。
大人になった僕は20歳後半になっても、音楽の感動を分かち合える人もできずに生きて来たけれど、こうやって同じものに琴線を振るわせることができる「誰か」に向けて、言葉を並べている。
Apple Musicを開いて、久しぶりに「今すぐ聴く」の関連音楽を漁っていたらChicago is So Two Years Ago / State Champs
の文字が飛び込んできた。
「は??」
カバーか??カバーなのか??おい!答えろよ!!
もしかしてあのFall Out Boyの中で僕が一番大好きな曲を、2010年代におけるPOP-PUNKを牽引してきたState Champsがカバーしてるんですか??
思わず息を飲んで、ソッコーで再生ボタンを押した。
「あっひゃああああ!!やばいやばいやばい!!」(脳汁炸裂五臓六腑フルボッキIQ2急降下)
明らかに純度130%のカバー。本当にありがとうございます。
イントロ、バッキング、ベース、ドラム、ボーカル全てにおいてFOBスーパーリスペクトで、Aメロを聴いた瞬間に、一気に心が10代に戻っちゃいました。
ボーカルのDerek DiScanioの声が本当に良い。良すぎる。ちょっとあどけなさが残る感じと、時折語尾が下がる感じが、西海岸のスケーター少年を彷彿とさせ、00'sのリバイバルを感じずにはいられないのだ。
State Champs verのChicago is So Two Years Agoと
Fall Out BoyのChicago is So Two Years Agoを同時に流してみたけれど、ほぼ同じなのに驚いた。ズレがない。同時に聴けちゃったよおい。
ギターのタイミング、ボーカルの歌い出し、ドラムは時折ちょっと違ったけど、ほぼ完璧なトレース。
そんな中でも、ちゃんとState Champsの"モノ"になっているのが驚きでしかない。
その要因としてはギターの歪みもモダンなドライブだし、マスタリングも技術の進歩によって大きく変わり、いい意味でイマドキ風なChicago is So Two Years Agoになっているからなのかもしれない。
確かに始まった瞬間、ギターのミュートの感じに音圧を感じて、今っぽいな〜と思ったし、ボーカルの声質もかなり整っていて、すごく綺麗に聴こえた。
それを踏まえるとやはりオリジナルのFOBの凄さもさらに際立つ。
20'sの曲達にくらべれば、確かに若干の音の平面感はあるものの、身体がノレてしまい、心が熱くなってしまうのだ。一気にWarped Tourの世界が身体に入り込んでくるような感覚。こればっかりは科学で説明がつかないものだと思っている。
総じてどちらも最高だ。こんな贅沢な聴き比べをできるなんて、僕は本当に幸せ者です。ありがとうございます!
そして感激したのは曲の長さまでほぼ一緒。さらに感動したのはアウトロのフィードバックまで原曲を再現していて、ここでよだれ垂らしながらニヤけてしまった(汚い)
FOBのアルバムバージョンはクロスフェードの関係で、次の曲のイントロが入れられているが、それを抜きにしたら完全なる一致。
ああ、人生って素晴らしい!!!
POP-PUNK下火の10'sを支えたState Champs
現代におけるエモ、ポップパンクのボーカルなら、彼とSleep On ItのZech Pluisterの2強だと僕は思う。
というのも大好きな二人が、Fireworksという曲で、こんな素敵なコラボをしているからだ。僕はこの曲がそれはもう死ぬほど好きだ。一生聴いてる。ぜひ聴いてみてほしい。
僕がState Champsにハマったのは高校2年生の時。まだ2013年くらいだったか。ってことはデビュー3年目。
当時、YoutubeでUSのパンクを漁っていたらヒットしたこの曲。
冒頭のフィードバックから、アルペジオ。そこからボーカルを聴かせに入るAメロでDerekの男気がフルスロットルに感じられる。
そしてBメロ。ギターが下がっていく感じと、サビに向けて勢いを溜めていくこの感じ!もうメロコア、パンク好きなら走り出さずにはいられない!
ああ、サビ。ええ、サビ。こんなん優勝なんですよ。こんなに1チャンクの後半ごとにシンガロングの要素を入れ込んでくるあたり、そして抜群のコーラスにフェイク。
圧倒的に下火になっていた2010年代における、POP-PUNK、EMOの寿命を繋いだ歴史的名曲だと思います。
Fall Out Boyはみんなの青春だった
さて、こんなリバイバル組の彼らが間違いなく影響を受けていたのが、EMO、POP-PUNKの黄金期、00年代のバンド達であろう。
Drive-Thru Records、FAT Wreck Chords、Epitaph Records、Hopeless Records。
彼らと青春を共にしたことがある人ならば一度は聞いたことのあるレーベルが、それぞれ大小関わらず、宝石のようなバンド達を抱えていた時代。
そんななかでもFueled by Ramenから出てきたFall Out Boyという伝説。
いやーーーこの若干Nerd感ある感じがたまらねぇよな!!こんな奴らがあんなにかっこいい音源かき鳴らしてんだもん。
今は国内外問わず多くのバンドにルッキズムが強く出てしまっていて、それこそFOBやWeezerのRiversのような「本当のカッコ良さ」に目を惹かれるバンド少なくなってきている印象。
日本で言うなら向井秀徳やな。ヨレヨレのシャツでもギター担げばみんなかっこいいのよ。
Fall Out Boyが間違いなく00年代を牽引していたバンドの一つなのは紛れもない事実であるし、かつPOP-PUNKの中にFall Out Boyならではのエッセンスを取り入れ、他のバンド達とは一線を画していた。
だからこそ今日におけるまで、メインストリームでの活動を続けられているのだろう。途中2009年に休止しているけどね。
このTaka This To Your Graveこそ、歴史的名盤なのでぜひ聞いてみてほしい。20年経った今でも全く古臭さを感じないし、10年代20年代に活躍しているバンド達が、なぜ今のサウンドになったか、FOBにどれだけ影響を受けてきたかが手に取るようにわかるはずだ。
僕はこのアルバムを聴くと、もうそれは一瞬で中学、高校生時代にタイムスリップできちゃう魔法にかけられてます。
アラサー独身男性、部屋で一人笑顔混じりの嗚咽をこぼしながら、枕を濡らしております。。
ちなみにレーベル、Fueled by Ramenの名前の由来は、創業者が当初金なくて、インスタント面ばっか食っていたからと言う、なんともハングリー精神たっぷりな理由。
ちなみにその創業者こそ、パンク、スカの雄、Less Than Jakeの旧メンバー、ジョンとビニーです。やばすぎィイイイイ!
現在進行形で音楽を感じられる喜び
個人的な話をすると、96年に生まれて、音楽にハマり始めたのは2008年とかそこら。その中で特にハマったのはアメリカは西海岸のEMOやPOP-PUNK、メロコアだった。
そうなるとリアルタイムでの旬は完全に過ぎ去っていて、EDMやHIP-HOPがメインストリームへのし上がっていく時代の真ん中にいた。
なので僕は、大好きな音楽の潮流を、リアルタイムで感じだことが全くない。
いつも昔の曲を引っ張り出して聴いては、2000年代に行われたアメリカのWarped Tourや日本でのパンクスプリングを見て、
「あーーおれも90年代に20代を過ごしたかったよクソッタレが!!」と空き缶をしばいていた。嘘ですしばいてません。しばいていたのは尾崎です。
それがどうだ。今やアメリカでは空前のEMOリバイバル!
MidTown、マイケミなどあらゆる00'sのバンドが復活し、世界中で話題になっている。
さらにはOrigami Engelなどの5th Wave EMOがシーンで台頭してきている。
そしてそして!!2022、2023年と、アメリカラスベガスで開催される「When We Were Young Fes」という、00'sのキッズが見たら発狂してしまうようなラインナップのフェスの開催!
生まれてきた時代を間違えたなんて、時折自分を呪ったりもしたけれど、そんなことはなかったです。もう一度言います。
ああ、人生って素晴らしい!!!
そして10代で感じた感動はいつまで経っても、自分の人生を彩ってくれるんだと実感した出来事でした。
いつか自分の子供が生まれたら、ガキンチョの頃の感動を邪魔せずにキッカケをたくさん与えてやれる親になりてぇでやんすな!
なのでWhen We Were Young Fes 2023、ラスベカス参戦してきます!!チケット取りました!!うおおりゃあああああ!!!!さようなら諭吉!!くたばれ円安!!
もっと!!もっとだ!!聴かせてくれお前らのEMOを!PUNXを!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?