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ANDPAD HOUSE プロジェクト(1/3回)

はじめまして。ANDPAD ZEROの曽根勝(そねかつ)です。
私からは、アンドパッドが施主となり建設したワーケーション施設である ANDPAD HOUSEというプロジェクトについて、全3回にわたり、ご紹介していきます。

自己紹介

まず、自己紹介です。私は大学で建築を学んだのち、大手ゼネコンの建築施工管理業務に従事していました。ゼネコンでは、病院・タワーマンション・工場・ミュージアム・旅客施設など幅広いジャンルの建物の建設に携わっていました。

2社目として、アンドパッドに2021年3月よりジョインしています。
アンドパッドでは、ゼネコン・専門工事領域のプロブレム・ソリューション・フィット(PSF)やプロダクト・マーケット・フィット(PMF)を担当しています。

PSF、PMFについて具体的に説明しますと、

PSFとは、いわゆるコンサルティングのように、個社の課題に対して最適な「ソリューション」をANDPADのプロダクトでどう実現できるかを提案していく業務です。顧客と並走し、深く会話をすることで、最適なソリューションを導き出していきます。
作業着、安全靴を身に着けて現場の方々の課題を直接伺うことも、私の大事な仕事です。

PMFとは、上記のようなPSFを数多くこなすことで一定の「マーケット」、例えばここ1年でANDPADのご採用が大きく増えている地場ゼネコン様領域に対して、マーケット共通でフィットするユースケースとプロダクトの組合せを導き出す業務となります。
自分の立てた仮説で他のメンバーが商談を成功させた報告を聞くと、現場管理をしていた前職時代とはまた違った面白さを感じます。

その他には、実証実験(PoC)プロジェクトなども担当しています。お客様が満足して利用していただけるよう、日々業務に従事しています。

ANDPAD HOUSE Projectについて

アンドパッドへのジョイン後、初めて関わった大きなプロジェクトが、ANDPAD HOUSE プロジェクトでした。

ANDPAD HOUSE プロジェクトは、アンドパッド自らが施主となり、自社の開発する建設施工管理システムや、BIM・遠隔臨場ツール・XRなどの実証実験をしながら、自社のワーケーション施設(ANDPAD HOUSE)を建設したプロジェクトです。
国土交通省が実施する【令和3年度BIMを活用した建築生産・維持管理プロセス円滑化事業モデル(先導事業型)】にも採択されました。

ANDPAD HOUSEの外観

本プロジェクトには、
①リモートでどこまで企画段階から竣工までを行えるか
②最先端の技術を駆使し、木造住宅の施工管理で実地検証を行う
③注文木造住宅領域でのBIMの活用価値の検証
と大きく3つのテーマがありました。
今回はそのテーマに沿って、設計段階から地鎮祭までの内容をご紹介します。

設計段階

設計段階では、アーリー・コントラクター・インボルブメント(ECI)方式という、施工者が設計段階から参画し、設計に技術協力を行う方法を採用しました。施工者が設計段階から参画すること+Web会議によるリモート定例会議を行うことによって、従来と変わった点がありました。

①関係者の出席率の高さと移動時間の削減
移動時間が実質ゼロとなるリモート会議の実施により、従来参加が難しかった遠方の関係者まで参加ができるようになりました。今回、基本設計~実施設計段階での意匠設計者の移動時間は、33時間削減されました。

②合意形成の速さ
会議の出席率が高いことにより、議題の持ち帰りが大幅に削減されました。また、会議に持ち合わせていない資料の確認が必要なときも、それぞれの職場から参加できているため、すぐに確認ができました。実際に施主として参加した私たちにとって、合意形成がスピード感をもって進んでいくことは、一番大きな価値の1つだったのではないかと感じています。

3Dモデルでの比較イメージ

③BIMによるビジュアルの共有
BIMの活用により、ビジュアルを共有することができました。空間の把握・色彩・仕様といった建築の知識のない施主に視覚的に伝えることができ、仕様決めがスムーズに進みました。BIMの設計時間は2Dよりかかりますが、Web会議の実施により削減した移動時間を充てることができ、その結果、密度の濃い打合せが実現しました。

リモート地鎮祭

設計フェーズが終わり、現場が着工する段階で実施するイベントが地鎮祭です。
設計フェーズで、できる限りリモートでプロジェクトを進めてきたので、地鎮祭もその流れでリモートで出来ないかという発想に至りました。その結果、アバターロボットによるリモート地鎮祭とすることにしました。

地鎮祭をWeb会議で中継して自宅から参加できるだけでなく、さらに、視点を移動させたり、向きを変えたりすることができる点が、アバターロボットを採用した理由です。

リモート地鎮祭の様子

実際の地鎮祭では、アバターロボットを走行させるために、整地をしたり地面に合板を敷いたりと手間はかかりましたが、実際に参加しているような目線で映像を見ることができた点は、遠隔地からの参加者からは高評価でした。
Web会議でリアルタイム配信を行っておりましたので、数百名もの社員が同時に参列できた点も従来からは想像がつかない点でした。リモート地鎮祭に大きな可能性を感じることができるイベントとなりました。

今回はここまでとなります。今後、施工フェーズについてもお伝えしていく予定ですので、ぜひご期待ください!アンドパッド 曽根勝でした。


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