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11期生 輪読#03 最終回

こんにちは!安藤研3年の一島です!

今年も早いもので、もう12月になります。
そう、クリスマスの季節です🎄

街中にイルミネーションがあると、ちょっとだけ嬉しい気持ちになりますよね!
なんと、大学でもイルミネーションが始まりました!

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津田沼キャンパス内にて撮影



さて、今回も輪読で触れた内容について語っていきます!
私たちが読んでいる本は、

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パーパス 「意義化」する経済とその先  
(著者:岩嵜博論, 佐々木康裕 / 発行所:株式会社ニューズピックス )

興味のある方は是非お求めください。

なんと今回で輪読最終回なんです!1冊の本を読み終えた事に達成感を感じます!最終回は7~8章で学んだことについて触れていきたいと思います!
お付き合いください!

過去の輪読記事はコチラ🔻

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7章で学んだこと

 7章では、パーパスをビジネスの実装にまで落とし込んだ事例を学びました。

 パーパスを企業活動の起点にすると、企業は企業活動の根幹である製品開発においても社会的責任を果たすことを目指します。言い換えれば、エコシステムを構築すると、それに伴ってバリューチェーンやR&Dも大きく変える必要があるのです。実質的な結果が伴わないと消費者に選ばれないからです。

 この章では、パーパス起点の製品や事業開発の事例が複数紹介されていました。その中でもナイキのスペースヒッピー、この取り組みが面白かったので紹介します。

 スペースヒッピーシリーズは、何と言ってもカラフルなソールが目立ちます。実はこの靴、ペットボトルやTシャツ、糸くずなどをリサイクルした再生素材から作られているのだそうです。さらに、その梱包箱もリサイクル素材を使っているそうです。つまりサステナブルな素材を使うだけでなく、製造プロセスで生じる廃棄物でさえ製品の材料としているのです。地球環境に優しい取り組みと斬新なデザインの調和と言えるでしょう。

 この他にも、パタゴニアのReCraftedでは使われなくなったジャケットやTシャツ、バッグの生地をパッチワークのように使用したり、テラサイクル社のLoopでは再利用可能の容器を提供・回収・洗浄・再提供の仕組みを始めています。

 このように、現代では持続可能な製品開発や事業展開をするケースが増えています。まさに、循環型ものづくり・環境づくりへの挑戦が始まっているのです。

 企業など社会に影響力のある立場には説明責任や行動責任があります。ただ社会問題がどう、SDGsがどう、などと言ってるだけでは人々はついてきません。サスティナブルな結果を伴うかどうかが、その企業を消費者が選ぶかどうかにつながるのでしょう。

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8章で学んだこと

 8章では、「意義化」する経済のさらに先の未来を考えました。

 当然ですが、我々が世の中の何かを変えようとして取った意思決定は、すぐに反映されるわけではありません。社会問題への対応も同じで、効果はすぐには表れず世代を超えて影響を与え続けます。

 近年、気候変動問題が頻繁に議題に上がるようになり、その目標の多くは30年後、50年後に置いていることがほとんどです。つまり、今世代ではとても解決できない問題が増えているのです。それは長期的な視座を持つことが社会に定着しつつあるということであり、近年では企業においても未来の世代をも巻き込んだ事業計画がなされるようになりました。

 企業が長期的視座を持ったときには、アンソニー・ダンとフィオナ・レイビーが提唱した、単に未来を予測するのではなく批判的に検討するというスペキュラティブデザインという考え方が重要です。「我々が思い描く未来は良いものだ」という固定観念を取っ払い、「そんな未来では世界はどのようになるか」と、未来を批判的に捉えることで今までに無い新たな問いを手に入れることができます。

 社会問題に向き合う企業が増え、公的機関が担っていたパブリックと企業が担っていたプライベートの壁が融解していく未来では、企業はこの新たな問いに挑むことが求められます。言い換えれば、多様なステイクホルダーが形成するパブリックを意識しないと、そもそもの利益の機会損失になるということです。

 パブリックとプライベートの融解の例として、トヨタ自動車では静岡県の工場跡地に将来的に2000人が居住するという、「ウーブン・シティ」の計画がなされています。ぜひご覧ください。

 さらに、個人の意見が重要視されるようになりつつある現代では、人々の組織への帰属意識は高くなく、むしろ組織と個人のパワーバランスが崩れ個人の力が大きくなってきています。かつてはオーガニゼーションマンなどといって組織のために自己を投げ打って働くことが良しとされていましたが、現代では個人のモチベーションの変化や副業という選択肢の浸透により、自分の中で意義があると思う活動を行う人が増えています。個人が力を持つ時代において彼らを取り込むことができるかどうかが、企業の競争力を大きく左右するのです。

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おしまい

さて、輪読が終わりました。
この本ではパーパスという考え方に基づいてビジネスの存在意義や、人々の考え方の変化による時代の移り変わりについて学びました。社会のトレンドを意識して企業を見るという新しい視点を持つことができた気がします。

人々は企業が意義を果たしているのかを見始め、
副業ではなく「複業」という言葉が使われ始め、
個人のモチベーションで仕事が選ばれ始め、
働き方も自由となってきています。

そのような物質的な豊かさより精神的な豊かさを求める社会では、「どのような考え方を持って生きていくのか」が重要だと気づくことができました。未来をより良い方向へと紡ぐ、その担い手として活躍できたらなと思います。

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お知らせ

12/11(土)に、UX ROCKETというイベントが開催されます!

 UXデザインを学ぶ学生たちが展示会や講演会を通して、UXデザインの学びを深め語ることを目的とした、学生運営のイベントです!興味のある方はぜひご参加ください!


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