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11期生 輪読#02

皆さん、はじめまして!安藤研究室3年生の秋山です。

現在、安藤研のゼミでは輪読を行っています。
輪読では、みんなで本を読み学んだことを1人がスライドにまとめ、その内容について全員で議論をします。自分の考えを伝える特訓になるだけでなく、いろんな人の意見を聞いて知見を深めることができ、とても充実した学びを得られています!


みんなで輪読に取り組んでいる書籍はこちらです!

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パーパス「意義化」する経済とその先
(著者:岩嵜博論, 佐々木康裕 / 発行所:株式会社ニューズピックス)


さて、前回のnoteでは一島くんが1章から3章までの考察をしてくれました。それに引き続き、4章から6章までを私が執筆させていただきます。
ぜひ最後までお付き合いください!

🔻1章〜3章の輪読noteはこちら🔻

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4章で学んだこと

 4章のタイトルは「パーパス起点のビジネスのあり方」です。この章では、サーキュラーエコノミー真正性のあるビジネスの重要さが、様々な企業のケースを事例に語られています。

サーキュラーエコノミーというのは、環境へのインパクトを考慮し設計されたビジネスのことです。つくりすぎをなくすことで生産を最適化したり、製品をリペアする、シェアするといった手法が紹介されています。

 今回は取り上げられている事例の中でも、私が特に気になったOnCyclonというシューズについてお話しします!

 まず、Cyclonについて書かれているページにある「あなたのものには決してならないランニングシューズ」というフレーズがとても印象的でした。なんとこのシューズは、月額支払うことで利用でき、傷んだら返送することで新品と交換してくれる、「サブスクリプションの靴」なのだそうです。返送された靴の素材は、またCyclonを作るために使われます。非常にユニークですよね!

 このシューズのユニークな点は他にもあります。そのうちの一つは、サブスクリプションの申し込みが少ない地域にはビジネスを展開しないようにしている、という点です。これは配送時に排出される大量の二酸化炭素を削減するための配慮なのだそうです。

 さらに、このシューズを販売する際には一年前から予約を受け付け、先行予約をした顧客にニュースレターで開発背景や開発の進捗を伝えていました。このような積極的な顧客とのコミュニケーションもまたCylconのユニークな点だと語られています。

 本書では、このようなサーキュラーエコノミーのビジネスや、顧客に自分のビジネスを正直に発信していく真正性を持つことを重要としています。また、ゼミでこの章のスライド作成をした綛田さんは「消費者からの信頼感がビジネスをする上で大切だ」という考察をされていました。私もまさにその通りだと感じています。

 様々な情報が得られる社会の中で、「この企業は信頼できる」と消費者に感じさせることが、新しいビジネスのあり方なのかもしれません。

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5章で学んだこと

 5章のタイトルは「パーパスを規定する」です。この章では、企業でパーパスを規定する際のプロセスが説明されていました。以下の4つがそのプロセスです。

1. 自組織を探索し、自社の強みや価値観などを明確にする
2. 社会を探索し、今後社会がどうなっていくかの兆しを見出す
3. 自組織と社会の情報を統合し、コンセプトとして言語化する
4. コンセプトを具現化しステイクホルダーに共有する

 詳しい調査やワークショップの方法についてはぜひ本書を読んでみてください!

 また、パーパスを規定する際には、組織内の多様な視点からの意見を取り入れる必要があることも語られていました。組織の一部の人だけの意見や、トップが抑圧して作ったものではパーパスの本来の力は発揮されません。このようなプロセスを経ることで組織のトップが指示を出す従来のビジネスモデルとは異なる、パーパスを元に構成員が判断し意思決定を行える組織にすることができるとされています。

 利益を求めるだけでない、意義を追求する新しいビジネスの形は、組織の構成員のモチベーションを高める効果もありそうですね。

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6章で学んだこと

 6章のタイトルは「ステイクホルダーと協働する」です。この章では、ステイクホルダーとどのような関係性を築いていくべきかについて、各方面のステイクホルダー(従業員、サプライヤー、顧客、地域コミュニティ、株主)ごとに語られています。

 一言にステイクホルダーといっても、企業によってどのような人や組織がとなるかは違います。そのため、自社にとって鍵となるステイクホルダーを特定し、彼らが自社のパーパスにどのような期待や懸念を抱くか、インサイトを探る必要があるとされています。そうして各方面のステイクホルダーと「価値を共創」していく関係になるべきだと語られています。

 本書に載っている事例の中に、sweet greenというサラダ専門店が取り上げられています。sweet greenは地元との結びつきを重視しており、テナントを出店する際には建物の元の状態をなるべく変えない、提供する食材はなるべく地元のものを使うといった心がけをしています。その他にも、地元のアーティストの作品を飾ったり、音楽ミュージシャンと共にイベントを開くこともあるそうです。これはとても面白い活動だなと感じました!

 また、アメリカでは「フードデザート(食の砂漠)」と呼ばれる社会問題があります。フードデザートとは、新鮮な食材を得ることが難しく、加工食品やファストフードに頼らざるを得ない地域が数多く存在する問題のことです。sweet greenはそうした地域の一つに対して、食材の調達方法や店舗デザインなどの情報を惜しげもなく提供し、酒屋を生鮮食品のスーパーに生まれ変わらせる支援を行ったことがあります。その他にも、子供に健康な食事の大切さを伝えるワークショップや、コミュニティ会員向けの音楽フェスなど、sweet greenの活動は多岐に渡ります。

 私はsweet greenについて知り、「コミュニティを健康にする」というミッションに挑みながらも、長期的な目線でビジネスをする様々な仕掛けがあることに感心しました。また、sweet greenが大学の同級生3人で設立されたという点にも驚きました!

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おしまい

 以上、パーパス4章から6章について学んだことをお話しさせていただきました。私はまだビジネスについて知らないことがたくさんあります。でも、この本を読んで考察することで、少しは社会のことを知ることができているのかな。これからは学生のうちからでも、今後の社会がどんなふうに変わっていくのか、目を向けていきたいと思いました!

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!次回は輪読最終回、7章と8章についてです。
 お楽しみに!

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お知らせ

我々安藤研を含む、千葉工業大学 知能メディア工学科 情報デザイン領域の研究室が運営する「UX ROCKET」というイベントが12月11日にオンラインで開催されます!

UX ROCKETとは、UXデザインを学ぶ学生が展示会や講演会を通して、UXデザインについて学びを深め、語ることを目的とした学生企画のイベントです!UXに興味のある学生や社会人の方はぜひご参加ください!

今回のゼミが終わった後は、みんなでUX ROCKETの準備をしました!

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