読書記録9 どろぼうのどろぼん
よぞら。
なんて素敵な名前だ。
私はこれから、夜空を見上げるたび、この本を思い出すのだろう。
どんな物語なのだろう?と思って読み始めた。
あっという間に、この物語の中に入り込んでしまった。どこかで読んだことのある気がする本というのがあるが、この物語は、私には初めての世界。また私の中に世界が一つ増えた。
この物語は、良い・悪いのどちらにも入らないモノ(価値観、思考法)を教えてくれる。そのどちらでもないモノをたくさん受け止められる人になりたい、と常々思っていた。世の常識では、«悪 »と認定されるモノにも、時々疑問を持っていた私は、優しい味方を見つけた気分だ。
主人公どろぼんは、何の特徴もない人。目立つこともなく、失敗もする、でも優しい心の持ち主だ。自分自分の人達、白黒つけたがる人達、成果・拝金主義の人達とは真逆。
私もどろぼんのような人になりたい。
自分を見失いそうな時、この本の中に戻ろうと思う。
ちょっとこの世に疲れた人、必読。
アンドエト 五十嵐
どろぼうのどろぼん
児童書
作: 斉藤 倫
画: 牡丹靖佳
出版社: 福音館書店 発行日: 2014年09月15日
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