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【未完成】ときのそら Theatrical Cover Live『Role:Play』私的レビュー

【言い訳」
8割書きあがっていましたが、執筆中の2022年2月頃の私には「このNoteを書ききるだけのエネルギー」がありませんでした。まるで体の一部に空いた穴から漏れ出てしまっているかのように。
漏れ出て行った「この記事を書きあげる為だった熱量」は、もう二度と元には戻らないです。

これは、記憶と記録の供養として未完成のまま公開します。

はじめに

このnoteは、VTuber事務所「ホロライブプロダクション」に所属する
バーチャルアイドル[ときのそら]さんのライヴイベント
"Theatrical Cover Live『Role:Play』"に参加した際の私的レビューです。

毎度のことながら低レベルな内容かつ主観モリモリなレビューですが、
暇つぶし程度になれば幸いです。

今回のライヴは過去の1stライヴ『Dream!』2ndライヴ『パラレルタイム』を踏まえた3回目の単独ライヴなので『3rdライヴ』と銘打たれると想像していましたが、2022/1/22に開催されたライヴのタイトルは、
"ときのそら Theatrical Cover Live『Role:Play』"。
予想だにしていなかったタイトルと"Thatrical"から連想される光景に、
どのような世界が描かれるのか楽しみでした。

今回1st,2nd,3rdというナンバリングではなく、"Theatrical"としたのは
会場が映画館だから、と言うのは想像できます。

東京会場:池袋HUMAXシネマズ
大阪会場:109シネマズ大阪エキスポシティ

VICTOR ENTERTAINMENT

「昼の部」・「夜の部」と言う幕間がある構成も、
どこか舞台演劇を思い浮かべます。

まく‐あい〔‐あひ〕【幕▽間】 の解説
演劇で、一幕が終わって、次の一幕が始まるまでの間。舞台に幕が下りている間。
[補説]「まくま」とは読まない。

goo辞書「国語辞典」より

開演直前までは「カヴァーソングやオリジナル曲の情景や風景、心理描写に合わせた視覚効果やステージセットを用いて、ダンスや振り付けも演劇的なパフォーマンスを取り入れ、歌だけではなく視覚でも表現してくるライヴになるのかな?」と想像していました。


しかしてこの想像は当たらずとも遠からず、それよりももっと本質的な
方向で"Theatrical"な体験をすることが出来ました。
なので、今回はセットリストや曲毎のレビューよりも
"Theatrical"という部分にスポットを当てて、レビュー(感想)を書いていこうと思います。

セットリストなどのレポートは、毎回素晴らしい記事を書かれている
こちらの方々のNoteをご覧いただけると、より分かりやすいかと思います。

感謝の気持ちがつまった温かなライブ ときのそらTheatrical Cover Live「Role:Play」レポート|だいすけ|note

これまでの活動の軌跡が詰まったライブ~ときのそらTheatrical Cover Live『Role:Play』~|エンブリオ|note

【Role:Playの】そらを演じるときのそら【好き語り】|BurnedAsh@灰|note

次からは私的レビュー、"Theatrical"らしく導入部から。
以降は敬称略とさせていただきます。


Introduction

Theatrical (シアトリカル)」とは、どのような意味合いを持つのだろうか?
日本語に訳すと以下のような意味になる。

劇場の、劇の、演劇的な、芝居じみた、仰山な、わざとらしい

Weblio英和辞典より

音楽的な会話の中では、以下のように使われることもある。

[形動]演劇的であるさま。劇場風の。「―なライブが魅力の音楽グループ」

goo辞書「国語辞典」より

個人的な音楽趣向として後者の意味合いで使うことが多かった単語である。「歌や演奏だけではなく、山や城・建物・場所を模した演劇舞台セット上でのお芝居もセットにして、時にはオーケストラやコーラス隊と共にステージ上で楽曲を表現する」アーティストが存在しており、「Alice Cooper」や「KING DIAMOND」、「CRADLE OF FILTH」や「Lordi(ローディ)」
が思い当たる。「Sound Horizon」も該当するのではないだろうか。

上記の個人的な先入観に基づいて、当初はこのようなライヴ内容になると
想像していた。
だが、先にも述べたようにこの想像とは異なる体験が待っていたのである。

そしてこのNoteを書いている間中、あの日目と耳に飛び込んできたのは、[過去と現在の"ときのそら"の魅力を凝縮した"映画的"なパフォーマンス]
だったと感じている。

どうして映画的だと感じたのか、どの部分が映画的だったのか。
そして2022/1/22のライヴが映画的だった場合、それはどのような意味が
考えられるのだろうか。

「レビュー」としておきながら既に感想記となっていることは、
平にご容赦願いたい。

そして、"映画的"と言う表現について。
「事前収録済みのコンサートだったのか」と誤解させてしまうかも
知れないので、「リアルタイムで生のパフォーマンスだった」と
証言することを宣誓しておく。

それでも信用できない、と言われることも承知しているので、
どうしてもご自身の目と耳で確認したいと思われるのであれば、
2022/4/20にはBlu-Rayもリリースされるので、それらで確認可能であると
記しておく。※詳細はAppendixにて。


「昼の部」

1):「1st,2ndライヴ映像」

会場暗転、開演直後に[ときのそら]の過去のワンマンライヴが流れ始め、
席を立つことも出来ず、声を出すことも出来ないのが歯痒いほどの
衝動を押し付けてくる。
彼女がステージへ上がるリフトに乗ったところでライヴスタート。

2):最初の曲は、「太陽系デスコ」

彼女の強烈な個性でもある圧倒的ハイトーンを広く知らしめる一助となった
曲であり、カヴァーアルバム『Re:Play』に収録されているバージョンは、
過去に公開されたバージョンから更に進化した"現在の[ときのそら]"を
聴くことが出来る。
ライヴのテンションを高める意味でも、インパクトを与えるという意味でも
最高のチョイスだと感じた。

3):J-POPカヴァーソングの存在

カヴァーアルバム『Re:Play』から三曲続けてのパフォーマンス。
定番のシーズンソングやグループアイドル曲、一般的に広く知られている曲達であり、[ときのそら]のライヴパフォーマンスを初めて見た人に対しての訴求効果も高いだろう。

4):新たな音楽シーンの存在

MCを挟んで、ここではアルバムには収録されていなかったカヴァーソング
3曲が披露された。先に披露されたJ-POPカヴァーソングが1990年代をターゲットとしているならば、ここでは2000年代以降をターゲットにしているように思える。「ネット生まれ、非レーベル育ち」という新しい音楽シーンから生まれてきたムーヴメントに対して、非常に高い訴求力があるだろう。
そしてこれら3曲に加えて、[ときのそら]のオリジナル曲も合わせた4曲が
披露された。彼女もまた、2022年現在のさらに新しい音楽シーンに身を置く
アーティストである。ここに彼女のオリジナル曲が含まれることに、
一切の異論はない。

再度MCを挟んで披露された2曲のカヴァーソングも、「アニメソング」というムーヴメントを考慮していたのではないかと考えている。

5):バラードの存在

衣装チェンジ後に待ち構えていたのは、バラードパートだった。
ここで披露されたのは、彼女のオリジナル曲1曲とカヴァー3曲の
計4曲。
[ときのそら]本人談で「バラードが好き」とのことだが、
彼女の歌唱に魅力を感じている人の多くもまた、彼女の歌うバラード曲に
引き寄せられているのではないだろうか。
「暖かく、染み入るようで透明でありながら、それでいて芯の強さを示してくる」彼女の歌声の表情と歌唱は、たとえ彼女のパフォーマンスを初めて見た人にとっても、強く心に残るであろう。

アンコールでは再びアイドル衣装へと切り替え、彼女のオリジナル曲2曲が
披露されて昼の部は終了となった。
尚、この後特典付きチケット購入者のみに用意された「アフタートーク」が
行われたが、その内容については昼の部と夜の部共に割愛させていただく。

1時間半程度の幕間を挟んで、夜の部の開演となる。


「夜の部」

今回のライヴは、「昼の部」と「夜の部」でセットリストが
同じパートが存在する。
夜の部については昼の部とは異なるパートにフォーカスしていく。

6):「夜の部のみ」でも楽しめるように

夜の部の開幕は暗転直後に「エイリアン エイリアン」からスタート。
昼夜通しで楽しめるのも当然ではあるが、昼の部のみでも夜の部のみでも
楽しめるようにとの考えもあるだろう。だがやはり、彼女の強力な
武器である圧倒的ハイトーンが繰り出されるこの曲は、1時間半程の間で
外気に触れて冷え切っていた体を一瞬にしてヒートアップさせてくれる。

7):「新しい魅力」を表現して

昼の部と同じセットリストを経て再びカヴァーソングパート。
特に強烈だったのが「Butterfly」と「アンドロイドガール」だ。
「まっさらブルージーンズ」と「Butterfly」は今回のライヴに向けて
プロによる振り付けが提供されたとのこと。
「Butterfly」の振り付けは、[ときのそら]の健康的な魅力に加えて、
彼女が持つ大人の魅力を改めて見せつけるようなパフォーマンスだった。

また「アンドロイドガール」は、「kawaii」,「癒される」,「和み」と言った
[ときのそら]の代表的なイメージに隠れがちな「格好良さ」を叩きつけてきた。MCを挟んで披露された「嘘」と「KING」も、彼女のことを知って日が浅い人に対しても「新しい魅力」として伝わることだろう。


ライブ全体

「昼の部」と「夜の部」両方共にアフタートークまで堪能させてもらった。終演後、外は既に1月の夜の寒さが支配しており、会場から出てきた直後の
体をその一部として取り込もうとしてきたが、興奮と感動と「ステージ側とオーディエンス側が一体となって作り上げるライヴと言う空間の怪物」を
久し振りに体験してきた身には、ほんの少ししか効果はなかったようだ。

披露された楽曲全てにおいて、このライヴに向けてどれだけの努力を
積み上げたのか想像するだけで寒気が来るほどの歌唱パフォーマンス。
[ときのそら]が常々口にする「決まった振り付けはほとんどないので、私の振り付けは本能ダンス」というフレーズとは真逆の、意識されたダンスパフォーマンス。
そして徹頭徹尾、昼の部の開演から夜の部の終演まで「彼女自身で自分を制御して、アップダウンやブレが無く、ハイレベルのクオリティを保ちながらパフォーマンスしきった」その意思。

ここまでで既に4000文字を超えてしまったが、ようやく本題に入ろう。

どうして映画的だと感じたのか、どの部分が映画的だったのか。

「映画的」と感じた部分は、以下である。

「彼女がどのような存在であるか、について表現されている点」
1):で映されたオープニング映像を観ればわかる通り、[ときのそら]はステージ上で歌い、踊り、ライヴパフォーマンスを披露する存在なのだという事が判る。
そして昼の部だけでもいいし、夜の部だけでもいい。
彼女はライヴでも高いクオリティでパフォーマンスをする存在という事が伝わるだろう。

「知って日の浅い人、極例だが当日初見で観に来た人にも訴求箇所を用意していた点」
前作や前々作を知らなくても、このライヴだけで彼女に興味が持てるように
曲もカヴァー曲がメインなので、幅広い年代層知らなくても

「可愛さ+αも表現しようとしていた点」
男性ヴォーカル曲も取り入れて
格好良さを表現できる曲

「理解が少なかったとしても、泣ける・涙する箇所があった点」
カヴァーしたバラード
Episode 1や2を知らなくてもここだけで泣ける
ツイッターで観た

「ときのそらがこのライヴにおいて彼女自身を完璧に演じ切っていた点」
本能ダンスやペース配分を考えずに全力ではなく、このライヴで伝えたいもの表現したいものを最初から最後まで自分自身をコントロールして、演じていた。

まとめよう。
「この映画的なライヴ一回見るだけで、事前インプットが無くても彼女は今までどのような物語を紡いできたのか、どのような存在なのか、について触れられており、尚且つ楽しさや格好良さ、魅力的なパフォーマンスを見ることが出来るエンターテイメント作品」なのが、
そしてこの映画的な作品が、当日リアルタイムでステージ上で演じられていたのである。まさに「演劇的」シアトリカルに。

映画的であると同時に、まさにタイトル通りのシアトリカルだったと感じた。このライヴの本質は「時の空の映画をときのそらがステージ上で演じて表現する」だったのっかも知れない。


おわりに

相も変わらず乱筆・乱文・支離滅裂な内容にも関わらず、お付き合い頂きましてありがとうございます。以降は完全に主観からの感想です。

先に映画的な部分について述べた、これは更に集約すると自己紹介のようにも見えてくる。Dream☆Storyと言う曲があるがこのライヴは「劇場版DreamStory」というコンセプトがあったのかもしれない。

2022/1/22のライヴが映画的だった場合、それはどのような意味が
考えられるのだろうか。そしてそれが自己紹介のような意図があった場合、どのような意味があるのだろうか。

2017年9月に活動を開始した彼女は2022年の今現在、一つの節目となる活動5年目、
この節目の年に、自己紹介とは
過去から現在まで積み上げてきたものをしっかりと認識し、更なる行進を続けるという考え
今まで以上に新しい世界や人たちにアプローチしていこうという考え


今回のライヴは、2021年の早い時点で計画されていたようです。
当時の状況から考えると、開催を中止せざるを得ないリスクを可能な限り低減させるための映画館開催だったと言う事は容易に想像できます。
ですが、それだけではなく「映画館で開催する意味」も込められていたように受け取っています。伝えたいこと、届けたいもの、このライヴの開催に携わった人々の想いも一緒に表現された、素敵なライヴ体験でした。
深慮と配慮からビクター並びに関係者の想いが伝わってくる
ありがとう

Appendix.1

2022年4月20日(水)ライブBD「Theatrical Cover Live『Role:Play』」
リリース決定!

初回限定特典と各店舗オリジナル特典もついてくるBlu-Rayの発売が
決定していますので、こちらも要チェックです。

https://www.jvcmusic.co.jp/tokinosora/2052/