私がヴィンテージのセラミックタイルに興味を持ったきっかけ
初めまして、andCeramicsです。
andCeramicsでは世界各国から集めたヴィンテージタイルを、日々の生活に取り入れるアップサイクル製品を企画・販売しています。
そもそもandCeramicsで取り扱うタイルとは、主に陶器で作られ表面に釉薬によって絵柄などの装飾が施されている板のこと。
これらの陶器製タイルは昔から建材として利用され、水回りや外壁などに使われてきました。現在も洗面台やバスルーム、キッチンなどでは一部にタイル材が使われていることが多いです
andCeramicsでは数十年前に製造されたヴィンテージ・アンティークのタイル材を収集し、インテリア雑貨として活用しています。
ヴィンテージタイルに興味を持ったきっかけ
私はもともとヴィンテージタイルに昔から興味があったわけではありません。もちろん建材として鮮やかな色彩のタイルがあることは知っていましたし、それらを取り入れたレトロな内装の喫茶店などに訪れたことはあります。
ただその時は「おしゃれだなぁ」という感想くらいで、そこから特に興味を持つことはありませんでした。そんな私がヴィンテージタイルに興味を持つようになったのは、初めて訪れたスペイン旅行がきっかけ。
初めてのスペイン旅行。マドリードとバルセロナを中心に主要なスポットを観光し、7日目にガウディの建築物で有名なグエル公園に訪れました。
グエル公園は独創的なガウディの建築物と雄大な自然がやさしく混ざり合った、スペインらしい繊細でオープンな空間。何をするでもなくただそこを散歩したり、ベンチに座ってのんびりくつろぐだけでも心が満たされる魅力があります。
そして私がタイルに興味を持つきっかけとなったのが、このグエル公園に設置されている陶器のモザイクアートでできた長いベンチ。
このベンチは公園の周辺にある陶器工場から、端材となったタイルを集めてきてそれらを貼り合わせて作られたベンチだそう。初めてこのベンチを見た時にその色鮮やかさや、陶器1片ずつの個性的な柄に目を奪われました。
つるりとした陶器の質感、釉薬の発色の良さ、そして経年によってそれらが退色してできる褪せた風合い。
私が「古い陶製タイルって美しいな」と初めて感じた瞬間でした。
世界中で愛されてきたタイル文化
古いタイルに興味を持った私は、帰国後に早速そのルーツや種類についてしらべてみました。
するとグエル公園で見たタイルのように、釉薬で装飾した陶器のタイル建材は昔からさまざまな国や地域で活用されていることを知りました。
例えばスペインではこうしたタイルのことを、陶器輸出の中継点であったマヨルカ島を名前のルーツに「マジョリカタイル」と呼びます。
そしてこの「マジョリカタイル」という名前は後に日本でも使われ、大正〜昭和初期に作られた多彩色タイルの総称となり、台湾やインドにも輸出されました。
同様にオランダでは釉薬を使った陶器の焼き物を「デルフト」、ポルトガルでは「アズレージョ」と呼ばれています。それぞれ国によって装飾やサイズなど違いはありますが、陶製のタイルを建材に使って建物の利便性と装飾性を兼ねるという点では共通です。
ヴィンテージタイルの魅力を伝えるために
現代のタイルとは違いヴィンテージタイルの多くは1枚ずつ手作業で色・柄が描かれています。それゆえ同じ柄でも職人による微妙な差が生まれます。まるで全てが1点モノのアート作品のようです。
andCeramicsではそんなヴィンテージタイル1枚1枚の色や柄、雰囲気に合わせてハンドメイドのキャンドルや天然石のお香立てを製作し、タイルと組み合わせて販売しています。
andCeramicsの製品があなたのお部屋を彩る手助けになると嬉しいです。
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