俺の書きたい曲はほぼ全てが高嶺の花子さんに帰結するという話

どうもこんにちは。アンドロメダです。
今回は、曲を作る時(主に歌詞)の話をします。

何でも2種類に分けられると言いたい

これはごく最近考えていることなのだが、
(少なくとも明確に歌詞のある)世の中の曲は、その中で展開される話の性質によって2種類に大別することができると思う。

その性質とはズバリ、時間や状態の経過だ。
広い曲と狭い曲 と僕は呼び分けている。

2種類に大別は言い過ぎかもしれない。その観点で測ることができると言ったほうが正確だ。

具体的にどういうことか、曲を例示しながら説明する。

主語と時制を明らかにしよう

広い曲の例

この曲は、登場人物2人の視点での描写や、お互いに向けたセリフが歌詞となっている。
一度歌詞に目を通せばわかるが、かなりはっきりしたストーリーがあり、曲の進行と共にふたりはどんどん追い詰められていく
これは、曲中で時間が経過し、2人の心情も変化している。広い曲の典型だ。

狭い曲の例

この曲は、主人公「僕」の独白的なセリフが歌詞となっている。
しかし、この曲の中で「僕」は何もしていない。
「話そうか」
「まだ素直に言葉に出来ない僕は天性の弱虫さ」
「まだ待つよ もういいかい」
完全に、勝手に結論を出しているし、「僕」はおそらくこの歌詞のような問答を自分に向けて何度も繰り返しているのだろう。
これはまさに、狭い曲だ。

There's NO rule without exception

ではこの曲はどうだろう。

そう、どっちとも言える曲もあるのだ。
この曲では「僕」は遠い昔を回顧して語っている。その意味ではこの曲は英語で言う"現在完了形"的な展開をしていると言える。
しかし、それを「過去でのストーリーの展開」として広い幅で捉えるか、「過去を顧みている現在」として狭い幅で捉えるかはこちらの自由である上に、そもそも大体の曲はその中間を行くものだ。
二元論の限界、その壁についにぶち当たってしまった。

本題 -って何だったっけ-

この記事のタイトルをもう一度読んでみよう。

俺の書きたい曲はほぼ全てが高嶺の花子さんに帰結するという話

である。ここでクイズです。
back numberの「高嶺の花子さん」は曲としては広めか狭めか。

そう。圧倒的、キングオブ狭い曲である。
僕はこの曲が大好きだが、それでもあえて一言で言うなら、
この曲は「クソみてえな妄想」でしかない。
「僕」の何もしていない度が高すぎる。
誤解のないように何度も言っておくが、僕はこの曲がどへタレ激狭ラブソングだからこそ大好きなのだ。アンドロメダはこういうのが好きなのだ。

もう一度言う。
アンドロメダはこういうのが好き。

広い曲にも狭い曲にもそれぞれ良さがある。その上で、僕は狭い曲をたくさん書きたいし、そもそも広い曲はあまり書けない。
この記事のタイトル回収のためにも、実際に僕が書いた曲を例に出して説明させてほしい。

身の程を弁える気はない

アンドロメダが初めて世に放った歌がこれである。
恥ずかしい以外の何者でもないが、この歌詞の振り切った狭さは自分でもかなり気に入っている。

この曲は、
「夜に」「ベッドに臥しながら」「あたし(女の子)が」「暗い思考を繰り広げる」「短調の重い」曲である。

ここで、一度さっきの高嶺の花子さんを思い出してみてほしい。
同じく激狭でも、あちらは
「(MVを見る限り)昼間に」「外とか眺めながら」「僕(男の子)が」「たわいもない妄想を展開する」「長調の軽い」曲である。

つまり、どういうことか?
勘の良い方はもうお気づきだろう。

Love In The Darkは、
闇版「高嶺の花子さん」なのである。

アンドロメダは、そういう曲が作りたいのだ。
人間の感情の連続的な変化があるとすれば、まるで金太郎飴のように、微小区間でそれを切断し、限りなく断面図に近いものを曲としてアウトプットしたいわけだ。

あとそもそも、広い曲は書けない。なぜならば僕は壮大なストーリーを経験したことがないから。
広い曲を書くには、想像力や経験が足りない。
アンドロメダは、自分以外の人間になり切る、
「ロールプレイ」がとことん下手なのだ。

そのため、必然的にアンドロメダの曲は何もしないでいると展開に欠け、平坦な曲になってしまう。それを補佐するのが曲の構造だったり、言葉の操り方であったりするのだが。

まとめ

いかがだっただろうか。散らかりに散らかった文で申し訳ないが、自分の中でかなり大きな部分を占めている概念について書けたような気がする。
今後アンドロメダの曲を聴く時は、
「うおー今回のは狭っっっっ!やってんな〜」
「あれ?この曲、広いぞ…?どうした?」
くらいの意識でニヤニヤしながら聴いていただきたい。

どうもさようなら、アンドロメダでした。

あと、back number様には全く許可を取っていないので、もし名誉毀損とかで訴えられたら、「光版のLove In The Darkがなんだよ」みたいな感じの捨て台詞を吐いて消えようと思います。

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