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熔ける日本の会社 渡邉 哲也 井川意高

自覚なき戦時経済の大問題!
資源高騰、環境対策、賃金高騰、設備投資の停滞など
日本経済待ったなし!
自己保身がつづく政財官ぶった斬り!


 



 従業員8000人の生活を背負ってきた方の言葉は重い。
 経済のことは渡邊先生の話はわかりやすい。
 最近の渡邊先生は岸田を褒めまくったので、ちょっと違うが、この本は大丈夫でした。

岩崎弥太郎

東京湯島の岩崎邸の裏に三菱経済研究所の資料館がある。入場無料。
そこの展示に証文がある。
 日本政府をだまくらかして、丸の内を政府から回収したときの証文。
日本郵船が三菱造船で輸送船舶や日本初の軍艦をつくるために、外国資本から資金調達した。
 その時に日本政府の資産を担保にした。
そんなことをして金を借りておいて、丸の内を私物化した。
それが、三菱のはじまり。

 岩崎弥太郎は,藩営の土佐商会を私物化しただけでなくいろいろな所で汚い商売をした。
 土佐藩に資産を全部だまくらかして持ち去った。それでいて高知に工場一つ作らなかった。


 丸の内はもともと大阪の三井が江戸幕府の勘定方として、外為、両替などを全て仕切っていた。
 東京、日本橋はもともと三井村。
もともと日銀の役目を三井が受け持っていた、明治になると大政官札という金と換えられないお金の多くの民間銀行が発行する時期が続いた。
 その時に岩崎の海運会社九十九商会(のちの三菱)が日銀の名前を奪ってしまった。
 高知の九十九商会の背後にはもちろん、岩崎弥太郎がいる。


 裏があって何かあってバレるのがこわいのか、グループの中核企業に三菱の名前を冠していない。

 東京海上、日本郵船、かつては東京銀行もグループとしてあった。
 日本郵船は郵便船舶なので、日本の東インド会社、植民地したいのためだ。

 岩崎弥太郎とんでもないな。


楽天 三木谷社長兼会長


 楽天の元社員は言う。
「彼と一緒に仕事をして、楽しい思いをする人間なんて誰もいないよね」

 東日本大震災の時放射能が怖くて、真っ先に関西に逃げたのが三木谷氏。

 ふつうはトップが最前線で陣頭を指揮をとって会社を守るものだ。

 楽天の未来を暗示した出来事だな。


 他にも色々な経営者の品評会のような、興味ある内容でした。
紙面や映像で見る人物像ではなく、対面で応対された方の印象の違いが、とても為になりました。
 人間性や人物像はやはり実際に会わないとわからないのだなぁ・・・と思いました。

 「税金払わない、こいつが?」という方が「感じよかった」という井川さんの言葉は重かったです。
 
 
 この本はおすすめです。


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