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【読書ログ】GIVE&TAKE 「与える人」こそ成功する時代【PART5のみ】

この本全部でPART9まであるのですが、PART5の内容が大変刺さったで、PART5の内容だけで読書ログを書こうと思いました。

PART3も刺さりましたので読書ログ書きました。内容はこちらです。

PART3のログは刺さった部分を全部書こうとし過ぎて章のサマリーになってしまったので、PART5はエッセンスに絞ってログを残したいと思います。

この章のエッセンスは、この文に詰まっていると考えています。

研究から、人に影響を与えるための二つの基本的なアプローチは、優位と信望であることがわかっている。優位を確立すれば、人から有力で権威があると思われるので、影響をおよぼすことができる。また信望を集めれば、人から尊敬、賞賛されるので、やはり影響力は大きい。

(中略)

疑い深くなっている人に対して優位に立とうとすればするほど、相手は抵抗するものだ。受容的な人びとに対してでさえ、優位に立つことはゼロサムゲームである。自分が権力と権限を手に入れれば入れるほど、相手の権力と権限は小さくなるからだ。それに、自分より優位にある誰かに出くわせば、とたんにテイカーは影響力を失うだろう。

それに対して、信望はゼロサムではない。尊敬と賞賛はいくらでも与えることができるからだ。信望には、無限に続く価値があるということだ。
(GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代 PART5より)

他人の防御反応を引き出す話し方

本の中で、著者自身の体験として、自分より遥かに年上の軍人に対して講師として振る舞わねばならないという状況で、自分を偉く見せるために尊大に振る舞った結果、受講生からの反発に合い、成果を上げられなかった話が紹介されていました。

この話を呼んだ時、自分が同様に仕事のMTGで失敗した事は数多くあった事を思い返しました。自分の意見を正しいと信じる一方で、自分の能力や経験がMTGの場で信頼に値していないとも感じており、これを補うために無理に自信たっぷりに断言するかのような口調を使ってしまった事が多くあります。

結果として優位に立てた事もあれば立てなかった事もあります。そして結果的に意見が通っても、後からしこりになるケースは多くありました。

信望を得る方法

信望を得る方法として紹介されていたのがゆるいコミュニケーション相手に話をさせる(質問をする、アドバイスを求める)ことです。

ゆるいコミュニケーションは先の講師や私の過去の失敗とは真逆に、控えめな言葉を使ったコミュニケーションであり、「たぶん」「どちらかといえば」「どう思われますか?」と言った、どちらかといえば私が意識的にビジネスシーンでは使わないようにしていた言葉たちでした。

正直な所、意識的にこれらの言葉を使わないようにしていたので、ショックではありました。特にコードレビューの場で言いがちで、その度に突っ込まれていた苦い思い出が蘇ります。

しかしこれらの言葉を使ったコミュニケーションは、優位性を確保しようとするコミュニケーションとは真逆に聞こえるため、相手の抵抗を弱める事に繋がります。確かに強いリーダーシップは感じないかもしれませんが、チーム全体の事をよく考え、チームの利益について話す場合は、こうしたコミュニケーション方法を使うべきシーンなのでしょう。

もうひとつの相手に話をさせるというのはもっと簡単で、人は基本的には自分の話を聞いて貰うのが大好きなので、より多く相手から聞き出すことで信望を高める事ができるという話です。

ただし、「アドバイスを求めれば良い」と教科書的な試みをしても多くの場合は失敗するとのことです。心からアドバイスを求めていかなければ、多くの場合それと気付かれ警戒されてしまうのが原因のようです。確かに、穏やかな物腰ながらどこか下心を感じさせる人、というのは居るものです。

自分自身、アドバイスを求めるのに抵抗がある人もいれば、全く抵抗がない人もいて、前者の人に急にアドバイスを求めるようになれば相手に警戒されてしまうでしょう。なので最初は後者の人に「○○さんと正直上手くやれていないと思うのですが、どうしたらいいでしょうか」とアドバイスを求めるという形を取ってみたいなと考えています。

「錯覚資産」の考え方との組み合わせ

この章の中で以下の言及があり、自分としては心当たりが多くありました。

ハキハキと、大きな声で、積極的に、確信をもって話すことで、テイカーは自分が話していることに自信があるという印象を相手に与える。カリフォルニア州の心理学者が実施したある調査では、テイカーはグループのメンバーに有能だと思われていたが、実際にはさほど有能ではなかった。調査では、テイカーは「実際は有能でなくても、有能であるかのように振る舞うので、影響力を手に入れる」と報告されている。

これはまさに自分が実践してきた事そのものでした。

「そうしろ」とはどこにも書かれていないのですが、『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』という本を読み終えてから、錯覚資産を稼ぎに行こうと決めてから、自分の話し方は変わったという自覚があります。「そうしろ」とはどこにも書かれていないのですが!

「錯覚資産」とは自分の過去の実績や態度から「こいつはデキる奴だ」という印象を周りに与えておくと、何かと有利に働くという考え方です。実力を誇張するというのとは考えが少し異なると捉えているのですが、詳細についてはここで語ることはしません。

錯覚資産の考え方自体は今でも間違っているとは思いませんし、実際に得をしたことも多くあります。ただ、自分の錯覚資産で稼いでいるものが優位なのか信望であるのかには、意識的であろうと決めました。

全体感想

自分の失敗体験について同じように失敗された方の原因分析が載っており、とても参考になる内容でした。具体的なアクションプランも幾つか引き出す事ができたので、早速実践していくつもりです。


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