分水嶺?

FOMCは50bp下げ。直前の予想に対してほぼ織り込み通りの結果。
ドッツはロンガーラン上方修正。(下図)24~26年の下方修正は直近の軟調な雇用指標を考えればまぁ当然かといった感想。目先は経済の下支えへシフトしたく、長期的に見ればインフレは抑制したいという二重の意図が見える。

FFレートドットプロット

FF金利の年内予想はトータル利下げ幅100bps。ここは変化なし。ただし今回50下げた事で次回以降25下げに縮小するにはそれなりの理由が必要になったとの見方もある。


声明とパウ爺の会見内容を見るに、さほど市場との認識に乖離は無いものの景気に対してかなり強気な姿勢を見せている。だったらなんでリークさせてまで織り込ませたのかという話なので、まぁ察するに余りある。

概要をさらうと、
・経済は依然底堅い
・インフレは概ね抑制できているものの依然高い水準にある。
・雇用は軟調
・ただしインフレと雇用に対して考えるリスクはほぼ同じウェイトである
・いずれの方向に経済が傾むいても、調整するための舵取りができるようにしている

といった内容。全文はロイターのが見やすい。


印象としては、弱体化している経済に対して早めに対処しているように見える。直近のデータと複合的に考えると、この決定がそれなりに安心感を与えてくれる結果になったのかなと。

まぁ消費は依然堅調だったりするので、利下げサイクルが始まった事実こそあれデータ次第である点には留意したい。自分としては、重要性が増したというだけでデータを見てから考えればいいという見立てに変わりはない。

来週のPCEにも一定の価値が出てきたので要確認。また来月初週の重要指標が乱立している週が目先の焦点となるだろう。


しかし日銀もそうだけど最近はフォワードガイダンスありきになっててちょっとだるいですね…

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