備忘録(24/9/9~13)

超ざっくり現状を整理すると

・インフレ?なんだそれは?
・消費は強くありたいね…
・FED<50bp利下げとかどうですか?(提案)

と言った感じで、消費の強さ確認と、目先の利下げ幅がどうなるかが重要となっている。


まず今週を振り返りたい。
今週水曜はCPIがあり若干上振れたもののトレンドを覆すインパクトは無く、ただの押し目提供イベントになった。まぁ今回に関しては通過することに意味があるので。

中身について言えば、コアが前月比0.1%上振れ。
他はほぼ横ばいで、総合前年比は鈍化した。
上振れ要因は住宅関連の押し上げ。(下図)
とて大きく振れた訳でもなく、後日発表PPIも同じような結果。

現環境ではさほど気にする必要もなく詳細は割愛するが、来月も切り上げていくようであれば若干警戒感もでようかと思うので、住宅関連の指標だけは気にかけておきたい。

家賃インフレ※出典:TradingEconomics


金曜発表のミシガンは若干改善。来週小売への期待を思わせる結果となろうか。

出典:investing


これを背景に来週を考える。

来週は小売り、FOMCが控えている。
現状焦点はインフレから雇用と消費に移っているため小売には注目したい。

小売売上高
前回0.4%に対し、0.3%と弱気予想となっている。(コア値)

小売前月比(コア)


シカゴ連銀週間推移は上昇を示す。8/24時点のシカゴ連銀予想は+0.1%増を見込んでいる。

小売vsシカゴ連銀
シカゴ連銀小売予想値


クレジットカードローン残高は8月も増加傾向。依然消費は強く見える。
クレジット消費額は週間が月間に変わったので今回は割愛。明日別途確認したい。

消費者ローン残高

REDBOOK(大手一般小売企業指数)売上もすこしだけ持ち直し。サマーシーズンの恩恵もあったのかと。

REDBOOK前年比

VISA支出は依然100を下回る水準だが概ね横ばい~若干上。結構ぶれるらしいのであくまで参考程度に。

引用:Visa Spending Momentum 


総じて、懸念はあるものの底堅い消費を予想させるものが多く、上振れを期待。25bp傾倒への一助となり得るかは要確認。
今の地合いにおいて、結果これが押し目となるかはFOMC次第と行ったところか。


で、件のFOMCだが、
次回会合のFF金利予想は完全に半々。
年内利下げ幅は100bpsの予想。

次回会合予想
年内FF金利予想

もともとCPI時点では25bpsがほぼ確実視されている中、WSJのリークもどきが効いてこの結果となった。
https://www.wsj.com/economy/central-banking/fed-interest-rate-cut-size-861c9600?st=vJ1U5s&reflink=desktopwebshare_permalink

所感としては、50bps利下げへのインパクトを和らげたいのかなという印象を持った。というかこの発言で25なら失望売りにしかならないような…なのでパターンとしては、

25bp→失望からの売り
50bp→好感からの買い

みたいなイメージ。

データだけさらってみると25bpsでも適切だとは個人的に思うが、FEDが50で行きたいのは間違いないんだろうなと思っている。
いずれにしても大局の方向感は変わらないので、FOMCの結果を踏まえた上で以降のデータを見ながら判断していきたい。


これを踏まえてチャートを見ていくと、

ダウ週足
ナス週足

先週の下げをほぼ全戻し。新規の買いというよりカバーベースの動きと見ている。
半導体主体のカバーではあるもののナスは切り下げトレンドライン付近でクローズ。

パフォーマンスの悪い事が多い9月後半でどうなるか正直わからないが、25にしろ50にしろ利下げが見込まれている現状を考えるとそこまで深い調整が来るかは懐疑的ではある。
(本来は景気が弱ってるから利下げするわけで素直に反応するなら事実売りだとも思うが…)

たた、経済が弱っているのは間違いないので優位性としてはグロース>バリューになってくると思う。なので強めに仕込むならナスかなという印象。

できればシーズナリティに沿った動きで、下図の①が現在地で、②のようなところを提供してくれる動きをしてくれたらラッキーかなと。来なければしゃーなしのテンションで静観。次。

SP500シーズナリティ


ドル円

ドル円週足
ドル円4H足

うーんそこそこ分水嶺感。
8月につけた最安値(黒水平)を割って140円付近でクローズ。4H足を見るにそこそこ打ち込みはあるがそこまでの強さは見えない。

理想は小売上振れを141.6か142.8付近で叩いてみたくはあるが、たぶんそこそこ荒れそうではあるのであまり握りたくはない。ロット管理してギャンブルポジとしてならまぁ有りかな。個人的には25bpだと思ってるので、とりあえず上がったらタイミング見て叩きたい。今週じゃない可能性も全然あるけど。

いずれにしても金融政策次第なので、ここの攻防についてはうまくいけば来週決着ついてくれるのかなと期待している所。次。

ゴールド

ゴールド日足
ゴールド15分

普通に最強ですね。もうこれだけ触ってりゃいいんじゃないかな。
とりあえずN計算値の天井2580ドルまで到達して一旦満足したのか、金曜の引けに一定程度利確が入っている。

ロングの目線は一切変わりないが、レンジを組んでくれないと触れない。
で、じゃあどこでレンジ組むかと考えた時に、

①2560ドル付近(赤ボックス)
②2550ドルのキリ番付近
③2530ドル

と考えている。
FOMCで25bpに振れた場合、深めに押してくれると思うので、そのあたりをでつけたリバの強さを見て慎重にラリーに向けた仕込みをしていきたい。イメージとしては下図。

ゴールド4H


付随して、本番を秋口とした時に相場を俯瞰してみると、株がシーズナリティ通りの動きになって今月後半にはまた落ちてくれると仮定する。こう考えると、加えて一旦の調整は挟んでくれるのかなと。

株が押すタイミングで下図の赤丸の部分のような調整をゴールドもしてくれたらありがたい。

ゴールドシーズナリティ


ただし、

金ETF残高

金ETFは加速度的に増加中。
現在は年始の水準ほどまで上昇。

地域別金ETF流入量

西側からのETF流入も増。またアジアからの流入も依然堅調。

中央銀行金購入量

中央銀行の金需要も7月大幅買い越し。トルコ、インド、ポーランドを始め、各中銀が需要を伸ばしている。また、目下中国の金需要も低調ながらも増加傾向にあるらしい。※出典:WGCレポート

とまぁファンダ的には買う理由しかないためそこまで深く押すイメージもない。落ちるとしたら株売りからの換金売りくらいだろうが、それも見てから十分対応できるだろう。

まとめると
•優先順位はゴールド>為替>株
短期で触るならゴールドが圧倒的に楽。利確をこまめにして刈られないような立ち回りを。
•株はまだ静観。
•ドルショート円ロングの目線は変わらず。ただし政策次第で臨機応変に対応。
•ゴールドはレンジと強めのリバを待つ。


今週は以上。

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