フォローしませんか?
シェア
大津光央
2020年7月4日 22:30
喫煙者の僕と大瀧社長は、いつも座の端に席をとっていた。 もう7年ほど前になる。 その日、僕らのテーブルに本が回ってきた。 推理小説のガイドブックだ。 和洋合わせて200ほどのタイトルが紹介されている。 どうしたものかなと二人で所在なくページをめくっていると、ふいに声が聞こえた。「それ全部読んでないと話になりませんよ」 つづいて聞こえてきたのは、お追従の嘲笑の群れ。 僕はだまってう