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有料マガジン:ニュージーランドでパイロットをしています

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2018年12月の記事一覧

秩序とカオスの狭間にて。

旅客機が着陸してくるのを、空港の屋上から眺めるのが好きだと言う人は多いと思う。こういうときの飛行機っていうのは探すと見えないくせに、目を離すといつの間にか巨大なガスバーナーのような騒音とともに滑走路上に出現している。羽田や成田など、忙しい空港ではひっきりなしだ。 現代の旅客機は、GPSの恩恵をフルに受けていて、FMSと呼ばれる機上コンピュータにどこどこのGPSルートを飛びます、と入力すれば、あとはオートパイロット(AP)が自動的にその上をトレースしてくれる。実際に、国際線を

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すべてのキャプテンは、菩薩かカーウボーイである。

私の担当している路線は、ニュージーランドの国内線で、長い路線で2時間、短いのになると20分なんてのもある。20分ならいい。離陸したら、話す暇もなく着陸の準備に入ってダーンと、いや、フワッと着けて終わりだ。問題は、2時間のやつだ。 何が問題って、人間としてソリの合わないキャプテンと飛ぶ2時間は拷問だと言う話だ。しかも、当然日本語ではなく英語で密室なので、コミュニケーションに使う労力は日本語でのそれに比べて、そもそも大きい。性格が合わない輩と、英語で、密室で、2時間、一緒にいる

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