『グローバル・グリーン・ニューディール』4

人類はかつてない大いなる「気づき」を経験しつつある。自分たちを1つの「種」とみなし、自然のリズムやパターンがこれまでとは異質なものになりつつあるこの地球上で、どんな共通の運命をたどるのかについて考え始めているのだ。

死へと至る第二次産業革命から脱却して、生命を肯定する第三次産業革命と進むための新しい道が既に敷かれている。

世界の電力部門の長期経済予測によれば、2050年までに中国の電力供給の62%再生可能エネルギーが占めると言う。このことは近い将来、中国経済に動力を提供するエネルギーの大半が限界費用ほぼゼロで発電され、中国とEUが世界でも最も生産的で競争力のある商業地域となることを意味している。

2013年9月、私は当時、中国商工業連合会の副主席を務めていた李の招きで北京を訪れた。そこで20人ほどの中国の主要な政治指導者、思想的指導者、起業家らと会見し、再生可能エネルギーの展望や理論、実用化、そしてきたるべきエネルギー大革命において中国の果たす役割について意見交換したのである。この会合は、エコロジー時代においてグリーンビジネスのチャンスを確立すると言う中国指導部の新たな取り組みへの支持を喚起する上で、極めて重要な出来事だった。

中国の再生可能エネルギー部門では、すでに380万人が雇用されている。太陽光・風力発電関連の製造、設置及びサービス、そして国内の送電網化石燃料と原子力を動力源とする自動制御システムからデジタル化された再生可能エネルギー、インターネットに転換する作業では、向こう30年間にさらに数百万人の雇用が創出されることが確実である。

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