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母乳でもミルクでも

子育てしてると「母乳かミルクか」を問われる欄に何度も出会う。
子が小学生になると、ようやく母乳で育てかどうか質問を受けることは少なくなる。
医療現場で働いていた経験があるので、この問いの必要性は理解できる。
●母乳育児期間が長ければ、母子の密着度は高めであろうことが推測できる。
●母乳育児であれば、乳児に吸う力があったことが分かる。
などなど

産後1か月間は、子を母乳+ミルクで育てた。
私は母乳信者ではない。
だが、初乳は飲ませることができるのであれば飲ませた方が良いことは知っている。初乳ならではの栄養素があり、子にとっては免疫成分をゲットできるため、飲んでもらった。
そして上記の通り、1か月間は母乳を与えた。母乳が十分な量でていたのかよく分からなかったため、哺乳瓶で市販ミルクも足していた。
子は上手に飲む方だと思う、授乳や哺乳で悩んだことは下記一点のみだ。

もともと、自分から出てくる分泌物を子に飲ませるという行為に嫌悪感があった。産後も違和感があった。
恐らく母乳はそこそこ出ていた。そして、うちの子も飲む力があった。
だからこそ、母乳を一切やめてミルクに切り替えることに罪悪感があった。
しかし、次第に嫌悪感が痛みに感じ、痛みを感じるようになると、身体が拒否をし始める。母乳を飲んでいる我が子は、しっかり飲もうと勢いよく吸い付き、そのすがたは恐怖の対象になるのだ。搾乳にもチャレンジしたが、乳に刺激を与えること自体がもうイヤだ。
これは、子をかわいく思えなくなるのではないかと危機感を感じた。
振り返ってみると、生活の急激な変化もあり、産後の気持ちだだ下がりの時期だったのかもしれない。
離婚して子どもの養育を相手に押し付けようかと考えたり、熊本の慈恵病院も調べたりした。今思えば呆れる行為だが、当時は本気の思考だ。
どうしたら子と仲良く過ごせるか考えた結果が、母乳をやめてミルクにすることだ。
他者評価を気にするタイプの私が勇気を持って、産んだ病院を受診した。
「母乳をやめたいので、薬をください」
本当に良いのか確認しながらも、私のことを心配そうにしてくれていた医者のことは、一生好きだ。診療としてはどうなのか分からないが、母親である私を責めずに母乳育児のメリットを話してくることなく、内服を処方してくださった。

その後…
断乳3~4日間ほどは乳が張るため熱冷ましシートを貼りまくったりと面倒くさかった記憶はあるが、育児は楽勝となった。
ハッピーな育児になり、子をようやく可愛いと思えるようになり、安心した。
私は断乳したことで愛情を得たので、私にとっては良い決断だったと思っている。端から聞けば、母乳頑張れよと思うだろうが、私の周囲にはそんなナンセンスなことを言う人がいなかったため、ありがたかった。

ミルクも良いですよ。
うちの子の場合はミルク育児にした影響か、夜は持続的に寝た方だと思う。
日中もそこそこ寝た。おかげで、第一子だが育児はラクだった。
※ミルクは腹持ちが良いからという俗説で、根拠はないが。

ただ、「母乳かミルクか」の欄を見ると、罪悪感を感じるから嫌なのだと思う。私にとってはミルクベストだったと理性では捉えているが、心の奥では頑張れば母乳を続けられたかもしれないと思っていることが少しはあるのだと思う。

ちなみに内服してもらった薬をのことを。
ネットで調べるとすぐに分かることなので、この先読まないでも良いと思います。仕事にすぐ復帰しなければならない女性にとっては、当たり前の知識なのかもしれないし。
内服対応を推すわけでは決してないが、私みたいな人には救いの薬があることを知ってほしい。

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