マガジンのカバー画像

子どもの発達のあれやこれ

5
仕事で神経発達症(発達障害)の子どもの療育や評価、相談などをおこなっています。
運営しているクリエイター

#発達障害

自閉スペクトラム症の世界

よく話題に挙げられるが、例を紹介しようと思う。 自分が突然見知らぬ国や地球以外の星に転生して、その国の言語や慣習が分からない状況下に置かれるとする。 すると、私たちも自閉症スペクトラム症の方と同じような行動をとることになる。 ●その国や星のことばを聞いても、理解できない。 →ニヤニヤしてやり過ごす、分かった風を装う、じっとしている、会話を避けようとする、ちぐはぐとした応答となる、確認の意味で言われたことをそのまま繰り返して言う(オウム返しのよう) ●伝えたいことがあっても、ど

困ったことがあっても言えない。先生の近くでかたまっている園児。

とある園の巡回訪問にて。 <現状> 要求があっても、自分から先生に言えない。 黙ってその場に立ち尽くしていたり、じっと先生の方を見ていたりしている。先生から話しかけると、「~してほしい」と小さめの声で言える。 家庭では子どもらしくしゃべるようで、困り感なし。 通園歴数年経過している年中児だ。 <見立てや考察> ・言語発達がゆっくりで、話しかける経験が年齢に比べて少ないため? ・失敗過敏や不安が強い傾向がある? ・コミュニケーションにおける相互交渉を自ら始めたり主張したりす

たまに受ける質問「公文を習わせていいですか?」

神経発達症/発達障害のお子さん(未診断含む)を対象に評価や療育、相談の仕事をしています。 ご家族からたま~に受ける質問を紹介し、自分なりの考えを書いていきます。自分なりなので、参考までにとどめてください。 自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠陥多動症(ADHD)な子の親から… 「公文を習わせてみようと思うのですが、どうでしょうか?」 合うか合わないかを確認したいのだと思われる質問を受けることがあります。 不思議なことに、公文以外の学習系習い事や塾については事前に確認される

たまに受ける質問「絵本は毎日読んだ方がいいですか?」

神経発達症/発達障害のお子さん(未診断含む)を対象に評価や療育、相談の仕事をしています。 ご家族からたま~に受ける質問を紹介し、自分なりの考えを書いていきます。自分なりなので、参考までにとどめてください。 自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠陥多動症(ADHD)な子の親から… 「絵本は毎日読んだ方がいいですか?」 子どもが楽しみにしているのであれば読むといいと思います! 親子の気分や興味によっては、毎日必ず読めというものではないと思います。 絵本の読み聞かせが、就寝前