見出し画像

【プレイ感想】ASTRO BOT

プラットフォームゲーム、つまり足場を乗り継いでステージをクリアしていくタイプのゲームといえば、まあマリオなんかが真っ先に浮かぶことかと思います。このゲームはそういうジャンル。3Dなので『マリオギャラクシー』とか『マリオサンシャイン』と言えば概ねどういったゲームなのか伝わると思う。

何事も新体験は面白い

前作『ASTRO's PLAYROOM』はPS5の技術デモとしてスタートしたらしく、ソフトはPS5にプリインストールされている。DualSence、つまりPS5コンの振動機能だったり、トリガーだったり。そういう機能を活かしまくったゲームになっていた。

ゲームにおける新技術というと、プレイヤーに直接影響がある部分で言えば、おおよそコントローラー(入力デバイス)がその主たる部分になると思う。任天堂なんかは思いついたように画面を触らせてきたり、棒を振り回させたりと結構いろいろなことをやらせていたので、その導入という意味合いもあったのかもしれない。

一方でソニー(というよりPS)は新たな体験、というよりはどちらかというとそういう変わり種はあまりやってこなかったイメージ。Vitaも結局タッチ機能とジャイロだし、VRなんかも、確かに新しい機能ではあるけど、あくまで「普通の新機能」の域に収まっている感じがある。表現の伸びはすごいと思うけど。

話が取っ散らかってしまった。ということで、特に「技術デモ」的な面は大きく期待してなかった。ゲームとして面白ければいいですね、というスタイルだったので、そこに入ってきた『ASTRO's PLAYROOM』は、PS5での新体験と相まって面白かったなぁ、と思っていた。ただそれがフルプライスの続編として出ると発表されたときは、嬉しいと思うと同時にもっとプレイ内容が詰まってくるといいなぁ、という感じだった。

いいじゃないの

出てみてやってみて、あっ面白いじゃないですか、とまず初めに思った。多分技術デモの領分を脱して、「新しいこと」をする必要がなくなったからだと勝手に考えている。理由はともかく、わかりやすくプラットフォームゲームとしてのアクション性が増したな、と感じた。ボット探索だったりピース探索もそれなりの量があるので、まあまあやることはある。

全体的に難易度は低めだし、救済もついてるけど、それくらいの難易度感がこのゲームにはちょうどいい。リトライも早め。死にゲーではないけど、それに準ずるリプレイ性の高さがある。プレイしていると、ダメージ即リトライのシステムを採用しているとは思えない。それくらい快適。

懐かしいが

あとはVIPボットの懐かしさたるや。サルゲッチュにクラッシュバンディクー、グラビティデイズといったソニー作品はもちろん、それ以外のいろんなゲームタイトルのキャラが出てくる。というのも本作はPlayStation30周年を記念したゲームであるので、PSでリリースされたゲームのキャラがカメオ出演している。これがまた絶妙なチョイス(元ネタをよくわかってないのも結構あったけど)。というかPSに限らんゲームも結構出てないか?

昔のゲームはあんまりやらなかったけど、それなりにゲームに触れてきた自分目線で半分近くピンとこなかったものがあったから、そんなにゲームやってない人はこのVIPボットわかるのかな?となんとなく思ったり。まあすべてがすべてわかってもらうようには作ってないはずなので、あんまり気にするようなところではなさそう。

ファンサービス的に、特定のゲームを模したステージが用意されていたのも良かった。こういう懐古というか、周年記念のサービスはいくらあってもいいですからね。

Xiて。

でもSIEのIPのゲームって今ほとんど出てないんだよな……ここで出すのもいいけど、新作出してくれない?売れない?Japan Studioとか死んだから無理?Team Asobi製でも全然いいんだけど、続編制作だけをやらせるにはもったいないスタジオではあるから、難しそう。古いゲームばっかりだしなー。

まあゲーム部分はかなり良くできている。20時間もあればクリアできるという、こじんまりとしたゲームながら、アクションがこれでもかと詰まっている。その中にはかわいさがあったりとか、一抹の寂しさがあったりとか、いろいろ混じっている。このためにPS5を買う価値がある、とは値段の都合で言いづらくなってしまったが、持ってるなら買うのがおススメ。いいゲームです。

スタッフロールで遊べるゲームは名作の法則。

ちなみに、アダプティブトリガーはコントローラーにめちゃくちゃ負担がかかって壊れそうで怖い。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?