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【プレイ感想】FINAL FANTASY XVI

はじめに

自分はFFシリーズのプレイヤーではない。
そしてこのゲームを発売当時に定価で買った人間でもない。
もっと言えば発売後のユーザー評価などをちらっと聞き及んですらいたわけで、ある程度無責任に、勝手に言っている前提の話になります。いつもそんな気もするけど。

ちなみにあらすじとしては、ヴァリスゼアという大陸で、人々はマザークリスタルから供給されるエーテルにより魔法を生み出し、日々の暮らしを成り立たせていた。なかにはクリスタルに頼らず魔法を使える人間も居て、ベアラーといわれていた。
しかし、各国はマザークリスタルを求め、召喚獣の力とその力を宿す「ドミナント」を使役し戦を始めている。主人公であるロザリア公国の第一王子「クライヴ・ロズフィールド」もまた、マザークリスタルをめぐる戦乱へと巻き込まれる。過酷な運命を背負ったクライヴは、やがて世界の真相を知ることとなる。
じゃあ、マザークリスタル壊そっか、というストーリー。

まぁ、大目に見れば普通のRPG……か?

色々といわれてはいるものの、これを一本のアクションRPGとして見たとき、 「まぁ遊ぶ分には普通に遊べるんじゃないんですか?」と思った。往々にして叩かれたり持ち上げられたりするときは評価が盛られるものですな。

もちろん細かいところにケチをつけるならいくらでもつけられる。たとえばクエストクリア時とかのアニメーションが長くないか、とか、チョコボのダッシュはトグル式じゃダメだったのか、とか。減点式にすればいかなるゲームもそれなりに引き算できるところはある。けどどこを引くかありきでゲームを見るのはちょっと楽しめなさすぎる感はある。

それはそれとして、FF16を遊びたいとなったときに、先述のように今はもう安いし、遊ぶ分にはいいんじゃないの、と思いもするが、でも同じ金額で買えるもっと面白いアクションRPGはたくさんあるよ、と思ってしまう。アクションも最初から最後まで何一つやることが変わらないし。

しかも、「FFだからやりたい」という人には多分自分以上にいまいちな感じを抱いているのだろう。 FFというシリーズはハードの限界に挑むシリーズとしてこれまでソニーハードなりRPGを牽引してきたのだと思う。
だけど本作をプレイした率直な感想は、「映像ベースのゲームにしては映像の見せ方が微妙」「 アクションRPGとして楽しむにはアクションの深みが無い」というゲーム的な欠落に関するものがまず出てきてしまっていた。もう世の中に高画質RPGが繁茂してしまっているのもあるんだろうが。

というかなんか裸が多かったな。ベネディクタに関しては身体を活かして生き残っていたという設定上、ある程度はそうした場面が出たって不思議ではない。とはいえ登場人物の行動とか世界設定とか突っ込みたいところは結構存在するので、ストーリー重点でRPGやる人は許しがたい場面とかもありそうな気もする。

そうしたシーンが挟まれるのもあり、色気を出したいのか大衆に届けたいのかわかんねーという気分にもなった。映画でも急に濡れ場が差し込まれたりするみたいなもんか?

左に居る人がベネ……見づら

ストーリーの設定の話をすると、結局本作は全国クリスタル破壊の旅をするということなんだけど、クリスタル破壊による世界の変化がいまいち実感できない。フィールドに変化はないし、人の反応も変わるわけではないし、そもそもお尋ね者なのに普通に街は歩けているので、なんか浮いている。

そもそもクリスタル(というか魔法)の使い方がすっごいバカっぽく見える。風魔法使って洗濯物乾かすし、火の魔法使って火起こしするし、クリスタルを握って水を出すし、全体的に使い方がみみっちい。あげく魔法が使えなくなったといって生活が立ちいかなくなる演出がなされるのだから、もうね、アホかと。馬鹿かと。
反射炉風の炉を作っておいてふいごが存在しませんは無理がある。クリスタルを使って電気(や、それに準ずるエネルギー)を生み出しているとか、クリスタルの加護で魔物を退けているとか、もう少しそれっぽいフレーバーが欲しかった。

奴隷に火を起こさせている様子。見た目が悪い。

あとベアラーという存在も扱いが中途半端に感じた。自分の意思を持つ奴隷がいたり、髪の毛がバッチリ決まっている奴隷なんかもいたし。なによりも、主人公がメインストーリーの目的を果たそうとするうちにベアラー階級の存在が空気になっていって、『FF16』という作品のファイアスターターとしての役割だけを持たされたように見える。

悪い やっぱ暗ぇわ

これは明るい方。

あとめちゃくちゃ暗い。びっくりするくらい暗い。明るさ最大にしても暗い。そのくせエフェクトはクソまぶしい。せめてこれだけは何とかしてほしかった。

何が悪いかは断定できないけど、おそらくコントラストが低くて、光源が明るくないのかなと思った。シナリオ上暗い所に行くこと自体は仕方ないけど、それならそれで見やすくはしてくれと思う。フォトリアルと見やすさって両立できると思うんだよな。

……と散々言いましたが

自分が書いたゲームの感想の中で1、2を争うほどにめちゃくちゃ書きましたが、赤点にならないくらいの出来ではあるとは思う。褒めてるのか?

あまりグラフィックに重点の置いたゲームをやらないのもあって、ムービーに入ったときの表現は綺麗だと思った。それにアクションのモーションも結構かっこいい。スキルの内容も召喚獣によって特徴が色濃く出ており、まあなかなか面白い部分は探せばあるんじゃなかろうか。

というのが、発売日定価買いでも特にシリーズファンでもない人間からの目線の感想でした。購入したいというならば……まぁ、止めはしないけど……

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