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ある超底辺ゲーム実況者の憂鬱(収益化を目指して、運用した記録)

これからゲーム実況をはじめたいなと思っているそこのあなた。もしくは興味があると言う方。

このnoteは、ここ1年ほどゲーム実況をやってみた結果を振り返っています。成功例ではなく失敗例として反面教師的に参考になるのではないかと思い具体的にやったことやその数値を公開します。
ちょっと先の未来が想像できる事前情報のようなものになると思いますが、
その他にもゲーム実況運営におけるナレッジについても、理解した範囲で掲載してますので参考にしてみてください(底辺だから説得力ないけど)

※このnoteは投げ銭制です。最後まで無料で読めます。

事前情報

コロナの影響で家にいることが多いから「Youtubeでもやってみようか」ということでゲーム実況の環境を整え、配信を開始しました。
収益化までを目標にここ1年ほどやってみた現状データをお見せします。

【チャンネルの方向性】
子供の頃ファミコンやスーパーファミコン、PSなどもやってきましたがここ最近ゲームの良き時代を感じさせつつも現代風にアレンジされた「インディゲームの世界」にハマり、インディゲームを中心に配信することに。
ネーミングがなかなか決まらなかったので、仮ネームを使用しておりサムネなども暫定になっています。

結果

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1年でだいたい上記ぐらいの数値になりました。
収益化するには、チャンネル登録数1,000人。総再生時間4,000時間必要です。もうぜんっぜん足りないですね笑

これまでに上げた動画の数は108個。
ではそれぞれの動画がどれぐらい再生されたか内訳も見ていきましょう。

各動画ごとの状況

■通常のゲーム実況(配信者がゲームをプレイするタイプ)
→ 1動画の再生数:5〜50前後

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 最初はシンプルにゲームをプレイしている動画を配信しました。
Twitchなどと違ってライブよりも編集された動画をアップするイメージがあったからです。

印象としてはこの系統の動画が一番再生数を上げるのが難しいです。なぜなら見る理由が無いから。
ゲーム実況は、コンテンツに差が生まれづらいのが特徴で同じゲームをやっている以上内容はほぼ同じ物といってもいいと思います。
そうなると「誰が配信しているか?」「役に立つ情報か?」といったことが見られるきっかけになってきます。
そういった状況の中で、新規参入者がただのゲーム配信垂れ流しで認知を得るのはかなり難しいと感じました。
確かに実際に自分もよくわからない人のは見なくて、人気がある人や芸能人に寄ってしまう傾向がある…。

その中でインディゲームは検索で入ってくることが多いので、どこぞの馬の骨ともわからない輩でも、競合が少なければサムネの差で再生数を稼ぐことができます。
こういった意味でメジャータイトルの場合は検索の競合が多すぎて、そこから再生数を伸ばすことができません。
インディゲームを中心に配信しているからというのもあると思いますが、たまにメジャータイトルも配信してみたりすると、びっくりするぐらい数値が上がりませんでした。

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ただしインディゲームは配信者の競合が少ない分そもそもマーケットが狭いです。そのゲームの実況を見たいと思う人が少ないですね笑
そういうこともあって、多少こちらの方が再生数は上がるのですが、それでも爆発的な伸びがあるかというとそうではありません。

またインディゲームと言っても、過去にリリースされた作品はその検索需要がほとんど無い状態と言えるので、極端に再生数が落ちる傾向にありました。
有名実況者さんたちが、過去作品を掘り起こすようにプレイしてもしっかり再生数がでるのは、チャンネル登録数ゆえですしそれを活かして過去ゲームを漁ることができるというのは大きいですね。
同じようなことは底辺ではできません。

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それ以外にもよく勘違いしていたのが、
「インディゲームでも有名配信者がやってるから、自分もこのゲーム配信したらいけるかな?」ということですが、もちろん同じようにはいけませんでした笑。
視聴者はそのゲームを見たいのではなく、あくまで配信者のファンであり、莫大なチャンネル登録数があるからこそ、再生数が上がっています。

また同じゲームをやったとしても有名配信者の関連動画に表示されることもかなり稀といえるので、そこからの流入も見込めません(今まではひとつもない)。
逆に言うと登録数が少ないチャンネルにも関わらず、再生数が伸びている動画は視聴者のニーズを掴む参考になるかもしれません。

■攻略動画
→1動画の再生数:100〜800前後で1000はいかない

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 「フェノトピア」というゲームをやった時、あまりに難しいのに動画を上げている人がほどんどいませんでした。
他にも困っている人がいるだろうから参考になればいいなと思ってこれまでやっていなかった攻略動画を上げていたのですが、結果このシリーズの再生数が一番高くなりました。

それでもゲーム自体のユーザーが少ないせいか、再生数は1000も回りません。このようにたまたま競合がいない状況ができると、再生数はそれなりに稼ぐことができますが、それを見極めるのは難かったです。
競合が少ないんだけど、それなりに需要があるものを探る感じですね。もはや"せどり"のよう。

ただこのような攻略系の動画はオリジナルで作ろうとすると攻略できるまで実験したりやり込まなければいけないという問題があります。
もちろん日本や海外の攻略サイトなどを参考にしたり、類似動画を参考にするのもありだと思いますが、通常のプレイ動画と比べるとハードルが高くなると思うので、気軽にゲーム実況をするという感じではなくなります。

ただし利点として、視聴者のニーズを捉えたり、面白いものを探して企画することがしやすいと思います。

新規参入者はニッチの中のさらにニッチを目指していかなくてはいけないため、とあるゲームに絞って攻略や考察・実験動画を出すのは一点突破する方法のひとつだと言えます(ニッチ化については後述します)

▲一番再生数が高いのはこちら。もうちょっとで900回というところ。

■情報系動画
→再生数:20〜100前後

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けんすうさんのこの記事を見ていたので、「そうかー、影響力をあげるにはまず情報からがいいのか」ということで、ゲームのリリース情報やジャンルでまとめた動画も作ってみました。

結果、再生数はほとんど上がりませんでした💧
これ系の動画も、検索されることが難しくいまいちどうすればいいのかわかりませんが、
Youtubeはオススメにどう表示させるかが最大のハック方法になるため、チャンネル自体を情報系に絞って動画を作りまくるのがまずは良いのかもしれません。
それに向けて、テンプレート化も意識して作ったのですがそれにしても再生数が上がらなすぎて、心が折れかけています。

▲もうちょっと需要あるかなと思ったけど、今の所2桁再生

チャンネル登録してもらうことの難しさ

 現在チャンネル登録はようやく30人になりました。
このうちの半分ぐらいは知り合いだと思います。知り合いを集めに集めたとしてもどこかで限界はきます。収益化まであと970人笑

総再生回数は現在650時間というと多いように思えますが、収益化には4,000時間が必要です。これに関しては時間が解決しそうな気もしますが、登録者数については先が見えないし、ここから爆上げしていくための方法もわかりません。

このようにYoutubeをやっていて、自分のファンづくりの難しさを切々と感じました。
同じコンテンツをやっているからこそ自分でもできると思いやすいのですが、普通にやっていてはこの数をあげることはかなり難しい。
収益化するためには、いまのペースでは数十年単位でかかってしまいそうです。

ときおり、一動画の再生数が1万単位に達しているのに登録数は1,000人いっていないチャンネルなども見られます。
ここからも再生数を上げることはできるかもしれないが、チャンネル登録数(ファン)を増やすのは非常に困難ということがわかると思います。
1,000人ってめちゃくちゃハードル高いよ。ほんと。

以上のことからもわかるように、この収益化を目指したチャレンジは失敗していると言えると思います。


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じゃあどうするか?

ここからは、1年間Youtubeのハックを経験した中で学んだことをお伝えしたいと思います。

すでに"レッドオーシャン"

レッドオーシャン=血で血を洗うような競争の激しい既存市場

昔と違って、気軽な投資で配信ができるようになったため配信者の数が大きく増加した上に、他に稼ぎ口がある芸能人まで参戦してきている状況です。

先にゲーム配信はコンテンツがほとんど変わらないため、「誰がやってるか」に左右されることが多いと話しました。
同じゲームをやっていたとして、本田翼ではなくあなたの動画を見る理由はありますか?と言うのが極端ですが問われてきます。

そのような状況で、普通にメジャータイトルをやって選ばれるのはかなり難しいです。

本田翼と差別化するためのユニークさ

では、どうすれば選ばれるようになるかというとそもそも見つかること自体が難しいのですが、シンプルなのは他と差別化されたサービスであることだと思います。

・コンテンツが明らかに面白い
・芸能人や個性的な人柄である
・他と違う企画をやっている
・実用性がある
・声優なみのスキルもしくは似た声を出せる
・OPIが大きい    などなど

もしあなたが本当に成功したいと思うのなら、顔を出したり、自分のパーソナルな部分を語る方が成功に近づきやすいと思います。
「ゲーム実況はマラソンのようなもの」とひろゆきさんが話されていますが、やっぱりコンテンツへの興味より、がんばっている姿に共感するという「人」への興味を持ってもらうのがファン化への道なのかもしれません。

ニッチ化するしかない

他と差別化するというのがなかなか難しいのですが、Youtubeのコンテンツは市場が膨らんだことで、新規参入者はニッチ化中のニッチになるしかないと言われています。例えば

・バイオハザードの考察
・ゼルダの裏ネタ、テクニック
・ファイナルファンタジーのストーリー説明

などのように一つのタイトルに振り切って掘り下げていくタイプです。
ただこうなってくると、コミケに出品するような真のヲタク性が求められてくるので、好きなゲームをプレイするという感じではなくなります。
こういった動画はエンタメ性が高く知識欲を揺さぶりやすいため、シリーズを知らない人でも見てもらえる可能性があるそうです。

いや、もはやゲーム実況じゃねえじゃんと言いたくなると思いますが、このように一点突破してからゲーム実況に手を出すというパターンはかなり有効だと思います。
他のスキルをしっかり持っている人は、まずはそちらをやってみて成功したらゲーム実況もやってみるというやり方のほうがいいと思います。

以上のことから「自分の好きなゲームを配信したら見てくれる人がいるだろう」という考え方だとかなり難しいということがわかります。
ユーザーニーズを捉えた便利もしくは知識欲をくすぶるような動画を作っていったり、配信者自体に興味を持ってもらうような個性がないと収益化までは難しい。
そこでユニークさとはなにか?という問いに何度も立ち返ることになります。

Youtubeのハック方法

GoogleのSEOのような感覚とは異なり、Youtubeで自分の動画をクリックしてもらうためには、検索ではなく「TOPのオススメ」や「再生している動画の類似動画」に表示する必要があります。
実際にあなた自身もそのようにYoutubeを見ていることが多いと思います。
そのため

・他の人と似たような動画を作成する
・自分のチャンネル内に関連動画を増やす
・サムネで自分の動画とわかってもらうようにトーンを統一する

とあるようですが、ここらへんがハックの見せ所という感じでこういった表示の仕組みをある程度理解しないで、ただ動画を作成しているだけだともったいないので、やりながら理解を進めたほうが良さそうです。

ちなみに成長するポイントとしては簡単にこんな感じかと思います。

・動画のインプレッションを増やすこと(関連動画や検索順位)
・表示された回数の内のクリック数を増やすこと(サムネの工夫、興味)
・ユーザーニーズと合致することで再生してもらうこと(企画の工夫)
・良かったと思ってもらい、継続的に見たいと思わせること(チャンネルのコンセプトの工夫)

それ以外にも「習慣化する」というのもTwitchなどでは推奨されているようです。
「毎週金曜日20時はMステ」みたいなことですね。ライブ配信に限らず、通常のアップロード動画も時間を決めて配信していったほうが良さそうです。
僕自身は、再生数があまりに伸びないので今までその辺は無視してきました。

音の大事さ

動画を作成していて重要度の高さを感じたのが、音質(声)です。これは以下の3つの理由があります。

・声が聞きづらかったり不快に感じると離脱されやすい
・顔出ししていない場合、声質が差別化要因になる
・しっかり発音できたり、流暢に喋れると編集時間が大幅に縮まる

特に3つ目はスキルとして今後さらに重要になってくると思っているのですが、Premiere ProやVrewなどの動画ツールではナレーション音を解析してテロップを自動生成してくれる技術があり、
その精度が上がると編集時間を大きく縮めることができそうです。
またYoutubeの字幕も同様で、そこから翻訳が入るのでここの精度が高いと海外への展開も見込めます。
近年Clubhouseやstand.fmに代表されるラジオ的なサービスが再評価されていることもあり、持っていて損のないスキルだと思います。

実況の技術

実況は以下の3つを同時にこなす芸のようなもので実際やってみるとかなり難しいことがわかります。

・ゲームをプレイしながら、説明を入れる必要がある
・上記をしながら、視聴者とも絡む
・適度にリアクションをいれる

特に難しいのが、言いたいことがしっかり言えるようになること。適度にしゃべることです。
普段ゲームをやるときは無言でやっていていちいちリアクションなんてしていません。
言いたいことがあったとしても、”伝えるための言葉”が咄嗟に出てこないことが多いので、ここらへんはバラエティという戦場を舞台にしているタレント同様の技術が求められてきます(もちろん慣れますが)

特に視聴者がいるということが前提なはずなのに、つい自分の頭の中で理解して完結してしまうのですが、それを言葉にしてしっかり説明する必要があります。
(「あー、そうゆうことか」で終わらせてはいけない)

またEIKOさんや日向坂の丹生ちゃん。それ以外にも海外の配信者のまとめなどを見ていると、視聴者がプレイしている人のリアクションも求めていることがわかります。
喜怒哀楽を表現しながらゲームをプレイするのは、けっこう難しくバラエティ番組のような"ヤッてる"感にチャレンジしてみてもいいと思います。

しゃべりもついアナウンサーのように透明な実況をしてしまいがちですが、見る側としては、松木さんやセルジオさんのような実況の方が面白かったりするでしょう?

キャラクター性の確立がいまだにできていない

ファンは「人につく」という話をしましたが、ここ1年悩んでいたのが「ハンドルネーム」と「キャラクター」です。

本名でやることも検討しましたが、これまでハンドルネームやあだ名を持っていなかったこともありいまも決めきれてません。
名前が無いと冒頭で名乗ることができなかったり、コメントなどでも話しかけられずらいのでしっかりハンドルネームをつけることは重要ですね。
またチャンネル名と実際に実況する人は別の名前でも問題ないと思います。
(例:〇〇ゲームチャンネルの△△です。)

キャラクターはそこまで重要ではないと思いますが、サムネや動画に登場させて差別化できることからもあると良いと思います。
ただしイラストがかけるわけではないので、これは他のチャンネルの人はどうしてるのか逆に聞きたいぐらい。
こちらはネーミングありきだと思うので、まずはしっかり名前を決めることをおすすめします。ぼくはまだ検討中笑

ライブ配信はファンのため

スーパーチャットができるようになったため、ライブ配信の需要が大きく上がっていると思いますが、ライブ配信は基本的にはチャンネル登録者に向けたファンと交流するためのサービスになるのではないかと思います。
そのため、ほとんどの場合で登録数がいない状態でライブ配信を行っても見てくれる人はいないです。

わたしもライブ配信の勉強と環境を整えるために、ここ20日ほど毎日配信をしていましたが、リアルタイムの視聴数は「1〜3」程度ですね。

有名な方がマラソンのように長時間配信されるのは、
・おすすめ動画に出やすい
・視聴者の都合に合わせられないのでその視聴範囲を広げる
・応援しやすくする

などの効果があるのではないかと思います。

それでもやって良かったこと

正直、ぼくのチャレンジは失敗だったと思います。編集作業をしているとそれなり以上に時間を獲られてしまうのでかなりコストもかけましたが、ここまでの収益はもちろん0円です。

それでもチャレンジしてよかったと思うことを上げておきます。

・達成できないとしてもやりたいと思ったことにチャレンジできた
・Youtubeのハック方法などを多少なりとも理解できた
・動画編集スキルが身についた
・べしゃり技術や実況の練習になった

ハックについては仕組みをなんとなく理解できただけで、成功事例がないので実績にはつながらず説得力がないのですが、それでもやったことがない人よりは理解できていると思います。

動画編集スキルはプライベートの動画作りで役に立ってますし、仕事でも使えそうです。実況についてはあまり用途は思いつきませんが、発声を今まで以上に意識するようになりました。
これは音声入力や、zoom会議、プレゼンなどにも活かしていくことはできそうですね。

最後に

これで成功事例を出せたら更に良かったんですが、あまり深追いするのも良くないと考えたので、一旦集中してアップしていたのを止めて気軽にやる方向にシフトチェンジしようと思っています。

これからは編集にあまり時間をかけず、撮って出し感覚でやっていく予定です。
ゲーム実況は「普通にゲームをしてるぐらいなら、ついでに実況もしてしまえ」という程度で趣味でやるには全然ありです。
それを副業にしたいと思うならば、アイデア勝負が必要です。
(中には普通にやってるだけでも勝手に人気が出てしまう人もいると思いますので、そこはなんとも言えないところですが)

あくまでここまでの話はとある底辺実況者の1年間の結果に過ぎません。
普通に始めると、1年後に似た結果になると思われるので反面教師的にぜひ参考にしてもらえれば吉です。

最後にこのnoteが参考になりましたら、ぜひチャンネル登録お願いいたします笑

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