ギター初心者が好奇心でウクレレを買った

突然だが、先日ウクレレを買った。オンラインショップで買ったものが今日届いて、昼間にたらふく弾いた。元々趣味でやっていたギターの方と代わる代わる弾いていたため指先がちょっと痛い。練習した、という感じがするのでこの痛みも嫌いじゃない。

ギターを買ったのは中学1年生の頃だった。なんとなく憧れていて、誕生日プレゼントとして買い与えてもらった。初心者用のセットだったのでギタースタンドにケース、教本、換えの弦、チューナー、アンプなど大体のものは揃っていた。追加でピックを買って家に帰る。

ツヤツヤのエレキギターを見て私は心躍らずにはいられなかった。無意味にアンプに繋いで音を鳴らしてみたり、数週間はかなりはしゃいでいた。

しかし弦楽器未経験でのギターはなかなかにしんどかった。まず、コードが押さえられない。当時は自由に使える通信機器も持っていなかったし、便利なレクチャー動画なんかも少なかったように思う。ずっと手探りで模索し続けることは大変だったし、知っている曲の楽譜を持っていなかったので、段々ギターに対するやる気は萎んでいってしまった。それに、中学に上がってからというもの帰りが遅く、練習時間の確保ができなかった。ギターやベースで挫折した人あるあるかもしれないが、私のギターも部屋の片隅でインテリアになってしまっていた。

ギターをいつ再開したかというと、大学生になってからである。実家に帰省した時何となくギターを鳴らしてみると、これまた何となく弾けるような気がした。長期休みに帰省したはいいものの特にやることもなかったのでギターの練習を始めた。最初はやっぱり上手くいかないが、練習開始から3日ほど経ったタイミングで急に綺麗な音が出せるようになった。そこからは楽しくなってジャンジャカ弾いた。とは言ってもバレー・コード(ひとつの指で複数の弦を押さえるアレ)は鳴らせなかったので、簡単なコード進行のものを選んで弾いていた。これがまあ楽しい。私は一人暮らしのアパートにギターを担いで帰った。

少し弾けるようになると、伴って顔を出すのが物欲である。結果から言うと、アパートに着いた次の日、カポ(演奏補助器具)を買った。最近はギターのストラップを新調しようかと考えている。

やる気に波があるので、あれから少し練習をしない期間が空いた。やっぱりあまり弾けない状態だと楽しくなくなってくる。

この前何となく触りたくなったのでギターを弾いてみた。するとなぜかバレー・コードが弾けるようになっていた。というか練習を始めると指の動きもスムーズになっていて何か弾けるようになっていた。そこからはもう楽しいゾーンである。今は好きなアーティストのギター譜面を漁りながら練習をしている。まだまだ下手ではあるものの確実に成長しているのですごく嬉しい。

ギター楽しい!ホクホク!となっている最中、ウクレレの弾き語り動画を目にした。ウクレレというと何となくハワイアンな曲ばかりを想像していたが、独特の音色で弾く邦楽がなかなか魅力的だった。すぐ弾くかどうかは置いといて、物は試しだと思い購入に踏み切った。ウクレレは安いものだと本当に手の届きやすい値段だから即決できたのももちろん大きい。

そして今日届いた。第一印象としては軽い、だった。弦の本数とネックの短さから思ったよりも弾くのが難しい。ストラップをつけていないので安定しないことも難しさに拍車をかけている。だがやっぱりこの柔らかい音が心地いい。

早速好きな曲を弾いてみたが、これで合っているのか?と首を傾げるものもあったし、この曲ウクレレとの相性が存外いいな、というものもあって楽しかった。

持っているギターがエレキということもあってなおのことウクレレとの違いが大きくて発見も多い。軽率に買ってみたが、この選択はよかったなと思う。

高校時代、つまり私がエレキギターをほぼインテリアとして扱っていた頃、私は弦楽器なんてできない、向いてないと諦めていた。しかしそれは単に練習量が足りていなかっただけだった、というオチである。

特定の分野に打ち込むことが多かったため、20歳を越えた今になって初心者であるということを過剰に恐れていた部分があったと思う。しかしいろいろなツールが揃い、新しいことに挑戦しやすい今だからこそ思い切って飛び込んでみるのもいいかもしれない。


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