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定跡ちゃん #05 vs 先手早石田 その5

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初形から、▲76歩△34歩▲75歩△42玉▲78飛△62銀▲48玉       △88角成▲同銀△45角〜▲74歩 で上図。

7手目の▲48玉に反応して、自分から角交換〜△45角と打つべきだったのかどうか?……と、本題へ入るその前に、今回は、本局の反省をガッツリと。

上の局面で、自分は▲72金と上がりました。「その4」でお話したように、正確に対応すれば、先手の攻めは切れてしまうので、ソレはソレでいいんですが、より簡明な(自分にとっては)順がありました。

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▲74歩には、△67角成とします。そこで▲55角なら、△78馬と先に飛車を取ります。▲11角成と駒を取り合えば、飛金・桂香の交換になってしまいますし、▲73歩成は同銀で攻めになりません。仕方なく▲78同金とやるしかないんですが、ソコで△33桂と手を戻せば、先手の攻めは切れ模様になります。

あと、△67角成に、飛車を逃げる手はあります。

ただ、▲75飛には△66馬(△89馬だと▲79金で馬の行き場所がなくなる。ソレで悪くなるわけではないが紛れる)、▲79飛には△45馬としておけば、▲55角が防げます。先手も後手の馬が面倒臭いからといってすぐ負けになるわけではないので、カンタンには行かないと思いますが、コチラが馬を活用できれば主導権を持って指せそうですね。

<<補足>>

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△67角成▲55角△78馬▲同金△33桂〜▲46角 の局面

△33桂に▲46角で攻めが続きそうにも見えるんですが……実際にちょっとやってみましょう。相変わらず△74歩とは取れませんので▲72金と上がります。

放っておくと△54歩と角を追われますので、先手も勢い▲73歩成とやってきますが、△同銀▲74歩△64銀▲同角△同歩▲同角△73歩▲同歩成△同金で、角を逃げるしかなくなります。▲46角には△64歩と打っておいて、受け切り成功となります。

△33桂に▲77角と逆の方向を狙っても、しっかり応対すれば大丈夫です。

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▲77角に△22銀と受けてしまえば、▲33角成と無理矢理攻めを続けようとしても△33同銀▲45桂△44銀▲同角△同歩▲33銀△43玉▲22銀不成△45歩みたいな感じで先手の攻めが完全に切れてしまいます。

どちらのケースも相手の陣形はまだしっかりしていますが、自玉を安定させてからじっくりと攻めていけば、駒得をしている後手が、かなり勝ちやすい将棋になるでしょうねー。

(以上、補足おわり)

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最後は、△45角に直接▲55角と打ち返してきた場合。

ここで△67角成とやっても、▲11角成△78馬▲同金で先手の馬が残ってしまいます。なので、△33桂と受けるのは必須。ソコで▲74歩と攻めてきますが、やっぱり△同歩とは取れないので△72金と上がって「その4」で紹介した順へ合流します。先手は、同じ暴れるてくるなら、コッチの手順を選んだ方が良かったでしょうねー。

というわけで、長くなってしまいましたが、△45角〜▲74歩には、△67角成と馬を作りながら先手の飛車にプレッシャーをかけていけば、かなり有利な展開に持ち込めたんじゃないか? というのが本局の結論になります。

次回は「vs 先手早石田」のまとめをやります。

(以下次回へつづく。定跡ちゃんvs先手早石田編 全6回)

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