【烏に単は似合わない/阿部智里】

八咫烏シリーズ

烏が繰り広げる、平安時代モチーフのお話。
Amazonが何度もおすすめしていたのに、なんでカラス？と取り合わず放置していた自分をぶん殴りたくなった。
なぜ烏である必要があったのか、綿密に練られたふかーい理由があります。

松本清張賞を最年少で受賞した阿部智里先生による壮大なストーリーとして評価の高い作品なので、詳細は省きます。

私がここで推したいのは、Audible版！

声優の疋田涼子（ひきだりょうこ）さんの朗読で楽しめます。
とてもレベルの高い朗読で、最初は複数の声優さんによるドラマ形式なのかと思って聞いておりました。

特に、若宮。
女性声優が男性を演じる、独特の中性的な色気がたまらんのです。
権力者でありながら、感情に乏しく淡々とし、時に抜けているのに色気たっぷりな若宮。

他にも、子供っぽかったのに有能に成長する雪哉、姉御肌の、筋金入りのお姫様から有能な女官へ転身する真赭の薄など
数々のキャラクターを、疋田涼子さんお一人の朗読で楽しめます。

【追記　2024.5.8】
いつの間にかアニメ化していたこのシリーズ。
アニメは原作2巻目『烏は主を選ばない』を主流に、1巻の『烏に単は似合わない』を織り交ぜる形式のようですね。
主役は雪哉なのかな。
若宮のキャストがまさかの入野自由さん。Audibleで疋田涼子さんの声に慣れていた身としてはちょっと違和感があったけど、これはこれで魅力的。
フルーツバスケットの由希のキャストが久川綾さん→島﨑信長さんに変わった時のように、じわじわと（私の中で）馴染んでくるんだろうな。
今季一番楽しみなアニメです。