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イヤ!無理!をなくそう!を合言葉に

「朝の挨拶をします。皆さん、立ってください!」
「イヤだ~」・・・
「おはようございます!」
「おはようございます」
立たずに座ったまま、挨拶する子がいます。

小学校特別支援学級(情緒学級)でのひとコマです。
座って挨拶した子をワガママと見るのか、その子の特性と見るのか、判断が分かれるところです。

支援学級には、自閉症スペクトラムと診断された子がいます。
自閉症スペクトラムとは
「自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder: ASD)」は、対人関係が苦手・強いこだわりといった特徴をもつ発達障害の一つです。

どうして自閉スペクトラム症になるのか
その原因は不明ですが、生まれつきの脳機能の異常によるものと考えられています。「育て方が悪かったの…?」「しつけの問題…?」と悩む方がいますが、そうではありません。これまでの多くの研究から親の育て方やしつけ方などが原因ではないことがわかっています。

自閉スペクトラム症が疑われるお子さんには、次のような特徴がみられます。
・視線が合わないか、合っても共感的でない
・表情が乏しい、または不自然
・名前を呼んでも振り向かない
・ひとりごとが多い、人の言ったことをオウム返しする
・親が「見てごらん」と指さしてもなかなかそちらを見ない
・抱っこや触られるのを嫌がる
・食べ物の好き嫌いが強い 等


自閉スペクトラム症は病気というよりも、持って生まれた「特有の性質」(特性)と考えるのがよいでしょう。
そういう子ども達ですが、家族や周りの人が、その子の特性を正しく理解し、接することで本人の生きづらさを緩和することができます。

私は、支援学級を担当するようになって、忍耐力が求められ、試されているなぁと思う日々を過ごしています(笑)
そんなある日、町工場でロケット開発をしている植松努の本
『NASAより宇宙に近い町工場』を読む機会がありました。

この本で、私が一番印象に残っているは
「どうせ無理」は人の自信を奪う、自信を失った人からの暴力。
という言葉でした。
「どうせ無理」という言葉を、この世からなくそう!と、植松努さんは呼びかけていました。

早速、学級の子ども達に植松努さんの言葉を紹介しました。
「どうせ無理」では、何もはじまらない。
「こうしたらできる」と頭を切り替え、考え続けることで道は拓けます。


植松努さんの言葉を受けて、
「イヤだ」「どうせ無理」を言わないようにしよう!
が、子ども達との合言葉になりました。
とは言っても、子ども達は口癖でつい言ってしまう。

人はあきらめるために生まれたわけではない。生まれた時からあきらめ方を知っている人はいない。(植松努の朱玉の名言より)

私もあきらめずに、子ども達の可能性を信じて言い続けます。
イヤ!無理!をなくそう!を合言葉に・・・

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