なんにでも効くお薬【ぬまたぬまこ】

なんにでも効くお薬には副作用があって、でも、なんにでも効くお薬はその副作用にまで効くから無限ループで服用してしまう。

不調が続く。最初は2〜3日で治ると思っていたのが、数週間、数ヶ月と長引く。水の中にいるような感じ。朝も昼も夜も、寝ても寝ても眠たくて、いや、目を覚ますと溺れてしまいそうで、布団の中で過ごす時間が長くなる。
頑張らなくちゃならないのに、頑張れない。仕方がないから締め切りを延ばして、返信を遅らせて、自己嫌悪で余計に息が苦しくなる。
大学時代、学科長が言っていた。
「才能には賞味期限がある。一度腐ると二度と元には戻らないから、自ら新鮮な風を浴びさせ続ける必要がある」
私に才能と呼べるものがもしあったのだとしたら、目に見えて腐り始めている。
稽古場でフィードバックをしながら、自信をなくす。人に言葉をかけることが怖くなる。
友達と飲みに行って「無気力症候群かもしれん〜笑笑」と話す。まだ笑い事だから大丈夫と自分に言い聞かすように。
ただ、私は知っている。こんな風に何度もズタボロになりながら、いつかは頑張れるのが私だと。人に迷惑をかけたことも忘れてしまうほどの図太さと、向こう見ずで勇敢なところを持っている。
こんなこと書くつもりなかったのに、お酒を飲んで頭が回らず、とても赤裸々になってしまった。

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