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沙死霊の衝突

72dpiファイルが送られてくる。
これは僕が亡命するという行動に至るまでの経緯である。しかし、瞬間ごとに現れては消える、日々の逡巡は記録されておらず、覚えてもいない。
今でも日記など書かないし、予言もしないし、自分の内部を見定めようなんて、ネガティブなオーラを放つ哲学者しかりないことだと思っている。足に地を付けて考慮する要素が多すぎるから。 


 :   薬物を模した飴を舐める。今はもう廃れた過去の人類の信仰、彼ら5000年に渡る、帰化文明の勃興と科学の影響力の崩壊はあまりにも唐突に訪れる。その時有名になる、小文字のアルファベット。eとその微かな香り。分子結晶をモチーフに、純正律の幾何模様を敷く都。君主に終息した変異ウイルス、旧科学の非有効性について交わされた、かの議論はあの時、打ち切られたのだ。今ではもちろん一般的には、杞憂であったとみなされている。
人が人を憎む。その場所で一時的に時が止まる。蠢きながら完結する。その反動として動物が生まれ、君と議論する。
両親が奨励している芸術活動に尽くすこととなる。"無限の可能性"とは、古くからある文句である。ありきたりなスローガンにして、ノスタルジーの響きがある。無意識の中にも慣性は働く。保守は、摩擦をうち消そうとする。大規模な詐欺活動も流行った時代である。人はいつも社会の擬似移行に騙される。いつでも自由は僻地にある。
僕がポニーだったらもうストレスで死んでる。
あの2つのロマン風の建物は色彩がキレイである。

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