あの人場面緘黙だったのかも、とふと思った話

  私は吃音症を持ってるのですが、共通点が多いことからかsnsなどで場面緘黙の人たちとたまに関わったりします。昔吃音を調べてたときに場面緘黙の動画を目にしたこたがあったのでなんとなくは知っていました。でも実際に話を聞いたりすると、想像してたものと違ったり、人によって緘黙がでる場面がだいぶ違ったりして驚かされます。

  でもやっぱり実際に当事者の人に会ってみないとどんなものかわからないなあ。と、思いながら場面緘黙の方の体験記を読んでいるときふと思い出しました。

  中学の同級生で場面緘黙の人いたかも。




  その同級生はRくんといいます。中学1年とき同じクラスでした。Rくんは友達が多くて、休み時間にはRくんの周りに人が集まって馬鹿笑いしてるような人でした。「明るい人」と言うよりかは「陽キャ」な人でした。(私個人的は「陽キャ・陰キャ」という言葉はあまり好きではないが。) あまりいい話ではないのですが、中1の頃、Rくんがいじめっ子の中心となったひどいいじめもありました。まあ、それくらい場面緘黙とは無縁そうな人でした。
  でもRくんは、先生や先輩の前では絶対に声を出しませんでした。授業中の発言や発表はもちろん、休み時間に友達と馬鹿笑いしてるときでも先生が教室の前の廊下を通った瞬間急に口を閉じて固まります。
  はじめの頃は、Rくんが急に黙るとみんな不思議そうな顔をしてました。私も、同級生の前では話せるのになんで?とか、本当は声出せるんじゃないの?とか思っていました。自分も吃音なのに全く酷い考えだと思います。 でもRくんの声が出ない姿を何度も見てるうちに、Rくんはそういうもんなんだって思うようになりました。

  今考えれば、Rくんは場面緘黙だったんだと思います。人によって苦手な場面が大きく違うように、Rくんは同級生の前は何の問題もないけど年上の前では話せないということだと思います。
  でも、その当時は既に場面緘黙という言葉やどういうものかはなんとなく知ってました。なのになぜ当時気づかなかったのか、悔しいです。  もし気づけていれば、Rくんに対してあんなことは思わなかったと思います。


  きっと、気づいていないだけで身の回りには障がいをもつ人が一定数いるんだと思います。様々な障がいを知ることで、そういうのに気づけたり、悪く思ったりすることがなくせるのかなと思いました。