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目の前にあること

「婚約者に振られてショックでさぁ〜!」
先輩が過去の辛かったであろう話を、笑いながら話していた。
わたしは最初の一言以外、頭に入ってこなくなった。

先輩が遭遇してしまった婚約者との破局が、いつ自分に降りかかるかわからない。
信じてやまない彼との未来が、一瞬にして無くなってしまうかもしれない。
そう考えると、怖くなった。

いま何かきっかけがあるとかそういうことではなく、未来に「絶対」なんてことがないと、改めて突きつけられた気分だった。

もちろん、いま隣にいてくれている相手をずっと大切にしたいと思っているし、彼との未来しか見ていないつもりだけれど。

彼がいつわたしの目の前からいなくなってしまうかわからない。
それは失恋かもしれないし、違う理由かもしれない。

たとえ年を重ねても隣にいれたとして、亡くなるタイミングは人それぞれ。

結局のところ、一緒に過ごせる時間は有限なのだ。
心無い一言を投げて傷つけるのも、お互いを思いやって大切にするのも同じ時間。

そう思うと、いま一緒にいられることは奇跡の積み重ねなわけで。
相手への対応をおざなりにするのは、大切な人を大切にするチャンスを自分から投げ捨ててしまうことなわけで。

自分の身に、相手の身にいつ何が起こるかは誰にもわからない。
だから目の前のことを一生懸命にこなすしか、わたしたちにできることはないのです。


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