「わたしのアスチルベ」を描いた
ジャンプ+で読み切り「わたしのアスチルベ」配信して頂きました〜!! ぜひ読んでください!
この漫画はアセクシャル・アロマンティックを題材にした作品です。
この記事は「わたしのアスチルベ」を描いたきっかけと、過去作に登場したアセクシャル・アロマンティックのキャラのことを紹介する記事です!
「わたしのアスチルベ」を書こうと思ったのは2018年頃、アセクシャル(無性愛者)・アロマンティック(他人に恋愛感情を抱かない)という概念を知った頃です。
それまで…というか今もですが、恋愛感情というものにとても興味があり、男女ラブコメをメインに描いていました。でも男女の恋愛漫画が苦手という意見を目にしたからかな? そんな方にも何かが届くような、そんな作品作りたいと思ったような、そんな記憶です。(3年くらい前なのであやふや)
そしてそんなことを考えながらインターネットをサーフィンしていた時、「蛙化現象」という概念を知りました。簡単に説明すると「片想いしていた人と両想いになった時、急激に恋愛感情が無くなる」という現象です。
心理的な要因で発生することのようで、その心理状態がどんな物なのか知りたくて色々調べてみました。すると「リスロマンティック」という、相手に恋愛感情は抱くが相手からの恋愛感情は求めない、つまり両思いを望まないという指向があることを知りました。
どちらもカジュアルに言い表すと「恋愛感情は抱くが両思いが嫌」という状態ですが「蛙化現象」は心理的要因から発生するもので、「リスロマンティック」は心理とは無関係に”そうである”という状態なわけです。
そういうのもあるのか!! と感心したと同時に、当事者でも自分がどちらなのか迷う人多いのでは? と思いました。自分のこと、自分でもわからない時ありません?
そんなきっかけで知った恋愛指向のこと、詳しく調べていくうちに”アセクシャル”の概念にも辿り着き、性的指向と恋愛指向が異なることも知り、”アロマンティック”の事も知りました。
アセクシャルは”性的”指向で、他人に対して性的欲求を抱かない。
アロマンティックは”恋愛”指向で、他人に恋愛感情を抱かない。
この2つは別物なので、アセクシャルだけど恋愛感情はあるというパターンもあります!(ノンセクシャル と呼ばれる。それに対してアロマンティックかつアセクシャルの人を”アセクシャル”と呼ぶことも多い)
他にも本当に色々な指向とその組み合わせパターンがあるので、興味を持った人は調べてみてね!
で、ひとしきり調べたあとに書こうと思い立ったのが今回の「わたしのアスチルベ」です。つまりさまざまな性的・恋愛指向がある中、あむぱかはアセクシャルとアロマンティックを描くことを選んだ訳ですが、その理由に以前その当事者キャラを描いていたからというのがあります。
同人誌で描いていた「わたしの好きな幼馴染は」という幼馴染男女恋愛まんがの、みっちゃんというキャラです。
↑この一番左の子
====みっちゃんの話あらすじ(ネタバレ)============
みっちゃんは20歳の男子大学生。2年遅れて上京してきた幼馴染の琴子ちゃんは、ハタから見てもみっちゃんに対して好意全開。そんな好意にみっちゃんは全く気づかない。
琴子ちゃんのアピールは続き、元々家族のような付き合いをしていたこともああって秋になる頃には2人は半同棲的な生活をしていた。でもやっぱり、みっちゃんは一切そんな素振りは見せなかった。
それから意を決して琴子ちゃんはみっちゃんに「好き」と伝えるも、みっちゃんには届かない。「俺も妹みたいに思っていて好きだ」と返されてしまう。どうしたら伝わるのかと考えた琴子ちゃんは、みっちゃんにキスをしてしまう。
さすがのみっちゃんもその行動に、琴子ちゃんの気持ちを理解する。
でもどう受け止めたらいいのかわからない。恋愛感情がよくわからない。
周りの人が抱くような”好き”という気持ちを知らない。
みっちゃんは、自分や琴子ちゃんをよく知る弟や幼馴染に相談した。そして悩んだ末に、恋愛のことは分からないが琴子ちゃんに抱いている気持ちはそんな自分なりの”好き”で愛情であると結論を出し、琴子ちゃんにプロポーズ。家族になることを選ぶ
====あらすじおわり=================
という感じです!
アセクシャルやアロマンティックの概念を知った2018年頃というのが「わたしの好きな幼馴染は」を描き終わったすぐ後くらいなのでめちゃめちゃ膝を打った!!!! 描くにあたって苦労したのが、どうやって描いたらみっちゃんという人間が伝わるか??? という所だったので…一言で言い表せるなんて…
みっちゃんは、アロマンティックかつアセクシャルです。
そして自分がその指向であることに気づいてないし、その概念も知らない。これはあむぱかもその概念を知らなかった当時だから描けたものだな〜って思います。
みっちゃん的には、琴子ちゃんにキスされた時、恋愛感情ってマジで現実にある上に自分もその現実の中に居るんだ…みたいな感覚だったと思う。
アセクシャルやアロマンティックの人には性的接触に嫌悪感がある人も居るようですが、みっちゃんは特になんとも思わん…それに対する感情が”無”…ってタイプの人間ですね。2人の今後は2人次第だ
ひとつ、これはアロマンティック・アセクシャルであるみっちゃんが最終的に自分に好意を寄せる女の子と付き合う道を選ぶという話ですが、これは数ある選択肢の中からその道を選んだ”みっちゃん”という個人の話であり、それ以上でも以下でもありません。ということは一言書き記しておきます!
同人誌がお手元にある方はこの記事を踏まえてもう一回読んでもらえたら、また違ったものを感じてもらえるのではないかと…!
電子書籍あるので未読の方もよかったら読んでね↓ 上記のあらすじは4巻のストーリーです
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今思ったんですが「わたしのアスチルベ」当時の自分やみっちゃんや琴子ちゃんみたいな人に読んで貰いたい気持ちがあったかも
また別の子の話も描きたいな〜と思ってまして、今同人誌で「偶像は愛する人のために」というアイドルに恋愛が求められるようになったらどうなる? 的な漫画を描いているのですが、次か次の次の主人公(毎回主人公変わる形式の漫画です)が無性愛者の女の子予定です。今年中に描けたらいいな…
noteでも一本公開してるから読んでください!(これは男女恋愛ものです)
あともう一つ奏ちゃんとは違うタイプの子の話も考えてるのでこれも今年…は無理でも来年とか…いつとは断言できませんが描きたいです。
それでは記事を読んで頂いてありがとうございました!
また作品読んで頂けたら嬉しいです〜
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