思い出すより忘れない
死んだ人間と乾杯したい時はどうすればいいだろう。
もう15年ほど経つのか。早いもんだね。
昨日のことのように思い出すよ。それは嘘だけど。
あの時はホントにびっくりした。交通事故だった。
しばらくは信じることが出来なかった。
急いで家に行って、そこでようやく受け止めれた。
現実なんだと。
高校の時よく遊んだな。ほぼ毎日一緒にいたな。
卒業してからは別の道へ進んだけど、よく会ってたな。
一緒にお酒もたくさん飲んだ。俺はあまり飲めなかったからお前にとってはちょっと物足りなかったかも知れないな。
この年になるとよく思い出すよ。
いや、違うな。思い出すというより、いつも俺の中にいるんだよ。お前が。
それに俺が気付いてしまっただけ。
あー、 乾杯したいよ。お前と。
一緒にお酒が飲みたいよ。昔よりかは俺も飲めるようになってるよ。
また乾杯がしたいです。
お前と。
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