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【ウミガメの供養】ある罪なき者の懺悔


はじめに

こちらはなんやかんやあって使わなかったウミガメのスープの供養場所です。
出題編投稿後、解答編を公開するまでに期間を設ける場合があります。
解答公開前にコメントにYes/Noで答えられる質問をいただければお返事いたします。

また当店では不採用には至りましたが、レシピを利用される場合は一声おかけいただくと幸いです。自分への戒めと参考までに不採用理由も掲載しています。


出題編

何も罪を犯していない私は、警察官に謝り続けた。










解答編

これはコロナ禍前のある夜。友人とご飯を食べた後、帰宅途中での出来事だった。
原付で走る私をその警察官は呼び止めた。年末飲み会の増える年末、交通安全運動として警察は飲酒検問を行っていたのだ。

警察官は私に言う。
「お嬢ちゃん、飲んでなさそうだし念のため息『はぁ』ってするだけでいいよ」
私は言われるままに乾燥防止のためにつけていたマスクを外す。
いや、ちょっと待て…
確かにお酒は一滴も飲んでない。先日アルコールを自動醸造する体質のことをテレビで見て怖いな…とは思ったが、これまでそのような事象は起きていないから大丈夫だろう。いや、そんなことはどうでもいい。
さっき、友人と食べたものはなんだっただろうか。

「がっつりニンニク料理が食べたいね」
そう言って私たちはニンニク料理の専門店に行ったのだ…!
今、めちゃくちゃ自分の息が臭うことは自分が1番分かっている。

「アルコール検知器とか使わないんですか?」
「お嬢ちゃん、未成年っぽいしお酒飲んでないでしょ。簡単に息吹くだけでいいよ」
未成年がこんな夜中に出歩いているのは別の問題の気がするが未成年でもない。
「えぇ…本当に申し訳ないんですけど…」
「え!?お酒飲んだの!?」
「お酒は飲まないんですけど、ホント、ごめんなさい…」
「いいから『はぁ』ってして!」
「はぁ(息を吹きかける)………あの…マジで…さっきニンニク料理めっちゃ食べてて…ホントごめんなさい…」
「お酒飲んでないならいいよ!どうぞ行って!」
「ホント、ごめんなさい…あの、次からはアルコール検知器で…っ」

アルコール検知器という文明の利器があるので、是非警察官の皆様には自分の感覚を信じず、科学の力を使って欲しい。それが検問する側もされる側の幸せにも繋がると思うのです…

不採用理由

文中に出た『アルコールを自動醸造する体質』をお題に作る予定で、単に思い出したエピソードのため特に使う予定がなかった話。
作問時「飲酒検問で検知器を使われたことがない」という話をしたら「そんなわけない」と言われたので、近所の警察に童顔のおねえちゃんに息を吹きかけられたい人がいる説がある。

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