【ウミガメの供養】ある殺人犯の死
はじめに
こちらはなんやかんやあって使わなかったウミガメのスープの供養場所です。
出題編投稿後、解答編を公開するまでに期間を設ける場合があります。
解答公開前にコメントにYes/Noで答えられる質問をいただければお返事いたします。
また当店では不採用には至りましたが、レシピを利用される場合は一声おかけいただくと幸いです。自分への戒めと参考までに不採用理由も掲載しています。
出題編
連続殺人事件の犯人と対峙した刑事が彼に向かって深々とお辞儀をすると、犯人は死んでしまった。
解答編
川辺で水死体が発見される事件が起こった。
容疑者も絞りきれぬまま、増える被害者。
彼らは何か強い力で川へ引き摺り込まれているようだった。
一連の犯行は同じ河川で起こっており、厳戒体制が敷かれる中、遂には捜査に加わっていた警官までもがその餌食となっていた。
同僚の死を悼みながら刑事は川に近付く。すると、ちゃぽんと魚の跳ねたような水音がした。
刑事がそちらに目をやると、そこには緑色の鱗に覆われた奇妙な生物が立っていた。この連続殺人事件の犯人はカッパだったのだ…
刑事は少したじろぐと、ふと昔祖父の家で読んだ本に書かれていたことを思い出した。
河童はお辞儀を返す生き物であり、そのお辞儀によって皿の水を溢すことで衰弱し、最悪の場合死に至るのだと。
刑事が後ずさると、同じだけ刑事へ躙り寄る河童。河童が川から2歩、3歩と岸へ足を進めたその時、刑事は「今だ!」と深くお辞儀をした。
その勢いに河童は気圧されたのか、びくっと身体を震わせると同じように勢いよく深いお辞儀を返す。
すると、その頭の皿からぼとぼとと水のような液体が垂れ落ちた。
今であれば力で負けることはないだろう。刑事が河童へ近寄ろうとしたが、河童はゲェと短い断末魔を上げ、動かなくなっていた。
不採用理由
「ファンタジーな内容縛り」に妖怪は入らないだろうと言われたため。
妖怪はファンタジーやろ…
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