若き日の思い出(その1)ー母の夢と娘たち
あの頃の私は八方塞がりの日々を送っていた。会社や社会、日本人男性、自分自身にも腹を立てていて、いつも不機嫌だった。自分の将来が不安だった。まだセクハラとかパワハラとか言う言葉もなかった時代だ。給与体系は男女別立てであった。仕事はやりがいなどとはほど遠いものだった。でも日本の外に行けば違う世界がありそうで、いつも憧れていた。だから英語だけはやっておこうと、家賃と食費を引いたらほとんど残らない給与から英語学校の費用を工面した。日本と日本人男性と深く関わらなくていい世界に行きたいの